食用菊の基本の下ごしらえ いつもの食卓でたのしむ重陽の節句
四季を彩り、家族の健康を願う5つのハレの日。9月9日は「重陽の節句」、別名「菊の節句」です。
本来は旧暦で行いますが、七夕などと同様、現在のカレンダーに合わせて行うことが増えてきました。
「"菊の節句"だから〜…う〜ん……菊を飾る?」くらいしか浮かばない方にも、ぜひおすすめしたい季節のたのしみ方があります。
それは、食用菊を茹でること。食用菊の花を崩して、茹でて、おいしくいただくのです!
しっかりと下ごしらえをした食用菊は、小さなお子様でも食べられるくらい苦味がありません。コリコリとした食感は、ほうれん草の茎のような、うきうきする歯ごたえ!
たとえば、サラダに乗せたり。マヨネーズやドレッシングとの相性も◎
いつものごはんに添えてみたり。
わざわざ特別なお料理を作らなくても、ちょこっと菊の花が登場するだけで、いつものごはんがパッと鮮やかになります。
そして、せっかくなら食用菊を主役にしたい!そんなときにおすすめなのが「菊花粥」!
おかゆなら、食用菊の、わず〜〜〜かな、かす〜〜〜かな、春菊のような風味をふわっと感じることができます。
下ごしらえをした菊花を白粥に混ぜ込むだけ。だから、レトルトのおかゆでも、ごはんからつくるおかゆでもできちゃいます◎じ〜っくりじっくり味わう「シンプルな贅沢」は、季節のイベントならではのひとときです。
今回は「食用菊」の下ごしらえを全工程写真つきでご紹介いたします。
きれいな菊に囲まれて、秋を感じてみませんか?下ごしらえの過程も、心ほぐれるひとときです。
【 食用菊の下ごしらえに必要な材料 】
▶︎ 食用菊 ・・・1パック
▶︎ 水 ・・・2リットル程度
▶︎ 酢 ・・・大さじ2
*食用菊は、黄色い菊花でも、ピンクの菊花(別名:延命菊、もってのほか、もって菊、カキノモト)でも手順は同様です。
*下ごしらえを済ませた新鮮な食用菊は、冷蔵庫で4日〜1週間程度、小分けにして冷凍で1ヶ月程度日持ちします。お花がどんどんしおれてしまうので、新鮮なうちにまとめて下ごしらえを済ませるのがおすすめです◎
【 手順 】
1. 鍋にたっぷりのお湯を沸かす。
2. 花の中央の部分を残して菊をばらす。
3. ふつふつと沸いている鍋に酢を入れて、花びらを入れる。もう一度お湯が沸いたら、10秒ほど泳がせる。
4. ざるにあけて流水でしめる。
【 手順 (詳細)】
ここからは写真付きで詳しい手順をご説明いたします!
①お湯を沸かす
まず、お鍋にたっぷりのお湯(2L程度)を沸かします。
菊花があふれてしまうとお掃除が大変なので、可能であればパスタを茹でるような大きめのお鍋がおすすめです。(わたしが使ったお鍋はちょっと小さくて……後悔しました。笑)
②花びらをばらす
菊の中心の部分を残して、花びらをばらします。
ここで、食用菊をおいしくいただく一番のポイントです!
「ぎゅっとすぼんだまんなかの部分は苦い」!
中心の部分を避けて、花びらを集めます。
すき、きらい、すき、きらい、すき……花占いをして遊んだりしているうちに、あっという間に完了。1パックがどっさり、ボウルいっぱいになりました!
③花びらを茹でる
ふつふつと沸いている鍋に酢(大さじ2)を入れて、ばらした花びらを入れます。
1Lあたり大さじ1の酢を目安に入れます。酢は色止めの役割。お酢を入れることで、鮮やかな菊の色を楽しむことができます。
もう一度お湯が沸いたら、もう10秒ほど泳がせます。
④流水でしめる
ザバ〜〜〜〜ッと、ざるにあけて流水でしめます。
ぎゅ〜っぎゅ〜っと水気をしっかり切って。
下ごしらえ、完了です!
最終的に、このくらいのかさになりました。
まずはおすすめ「のせるだけ」。
茹でたての食用菊をレタスの上に並べてみました。
ぞろぞろぞろ〜っと黄色の花畑!食卓に並べた瞬間の「わあ〜っ!」という声に作ったわたしも笑顔になっちゃいます。
こちらは、ピンクの食用菊で。ベビーリーフにのせるだけ。
これまたかわいいですね。シンプルに塩胡椒でいただきました。
他にも、定番の「酢の物」や、ちらし寿司の具材、お吸い物の具など、菊花の使い道は無限大!いつものお料理がぐぐっと華やかになっちゃいます。
菊花を堪能する「菊花粥」
せっかくなら菊花が主役のお料理が作りたい!そんなときには「菊花粥」がおすすめです。
白粥に、下ごしらえを済ませた菊の花をパラパラと入れて、混ぜ込むだけ。
混ぜ込むだけなので、インスタントのおかゆでもOKです。
最後にちょこんと、花びらを飾ったら、完成です!
真っ白なおかゆに鮮やかな菊の色が映えますね〜…美しい。
菊花のお味はほぼ無味ですが、よ〜く味わうとかすかに春菊のような風味があって、これまた風流。
おせちや恵方巻き、クリスマスケーキのような、華やかで豪華な季節を感じる食べ物も良いけど、菊花のような生活のすぐそばでパッと彩りを与えてくれる季節の食べ物も素敵かも。
スーパーで食用菊と出会ったら、ぜひ手にとってみてくださいね。
みなさんのいただきますが笑顔でありますように。ごちそうさまでした!
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