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うつ病や双極性障害のための「うつ期再来早期発見チェックリスト」

小さい頃母がよくなぞなぞを出してきた。「10時と3時にやってくる嫌なヤツは?」私と兄「おやつー!」と。

おやつは美味しいけれど、美味しくもない楽しくもないヤツがやって来た。うつ病のひとも双極性障害のひとも、いつもひたすら「来ないで!!」と願っているあいつ。

うつ期。うつ状態。抑うつ。

双極性障害の私の今回のうつ期陥落のきっかけは、仕事のWEB面談と友人とのZoomおしゃべり、オンラインイベント参加を一日に突っ込んだら、疲労困憊したらしく、うつに落ちた。

楽しかったのに…残念ながらうつ期陥落にそんな想いは関係ない。

欲深な私は「こんな時でないとできないこと、やろ!」と、疲労と憂鬱で半泣きの自分を揺さぶって思いついたのが、この3ヶ月くらい書き溜めていた「うつ期再来早期発見チェックリスト」の公開。

というわけで、現状「いつでも泣くぞ?」な私がお送りします。誰かの気づきのお役に立てたら嬉しいな。

<目次>
早く気づくことのメリット
早期発見チェックリスト<仕事>
早期発見チェックリスト<睡眠>
早期発見チェックリスト<生活全般>
で?どうする??

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早く気づくことのメリット

✔うつが深くなる前に対処できる
✔周囲への負担を少なくできる
✔身動き取れなくなる前に対応できる
✔早めに頓服を飲んで早く浅く浮上できる

✔うつが深くなる前に対処できる

早く気づけば、まだうつは浅い。底なしの存在しない底に落ち切る前の、心の柔軟性が残っているうちに、周囲に状況を共有して協力を要請することができる。

✔周囲への負担を少なくできる

仕事のスピードが落ちる、あるいは休ませてほしいと連絡を。家事ができなくなる場合はパートナーや家族に分担要請を。

✔身動き取れなくなる前に対応できる

落ち切ってしまって身動き取れなくなって、責任を感じ過ぎて、突然退職!なんてことになる前に。

✔早めに頓服を飲んで早く浅く浮上できる

うつ期がやって来たことに早く気づければ、早く頓服薬を飲み始めることができて、薬効も早く出て、うつ期を浅く早く浮上できる。面倒だなあと思うけれど、私はいつも「早期発見チェックリスト」を持ち歩いて何かと見直している。

注)これは私が私のために作ったチェックリストです。汎用性はありません。

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早期発見チェックリスト<仕事>①~④

①後回しにして困ることが増える
②メールの返信に時間かかりすぎて落ち込む
③見積もりの3倍時間がかかる
④書けない

①後回しにして困ることが増える

もともと自分の「後回し癖」を知っているので、普段は「一番やりたくないこと」から取り掛かる。それができなくなったらあやしい、と思うことにしている。

②メールの返信に時間かかりすぎて落ち込む

時間をかけても書き始められない、書いても何だか違う…と思う、途方に暮れる…となったら、「はい、うつ期来たかな」と。

③見積もりの3倍時間がかかる

作業の見積もりの2倍までは普段でもありうる。準備段階と気合の見直しを。でも3倍はおかしい。というのが私の区切り。

④書けない

私はライターなので、一番慣れているはずの「書く仕事」ができなくなったら異常事態。うつは判断力、決断力を奪うので、その連続作業である「書く」ができなくなるのは当たり前。

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早期発見チェックリスト<睡眠>①~④

①中途覚醒が増える
②寝付けない
③早朝覚醒、でも起きられない
④起きた時から疲れている

①中途覚醒が増える

夜中に起きる=中途覚醒。これは絶妙にイライラする。眠りは浅くなって、寝た気がしなくなるし、だからといって起きない、という選択はできない。うつが進むにつれ起きる回数が増えていくような…

②寝付けない

疲れれば疲れるほどに寝付けなくなる。頭は高速回転、体は疲労困憊、わけわかんない。わけわかんなすぎて涙がぼろぼろ出てくる。それでも寝付けない。

③早朝覚醒、でも起きられない

いつもなら起きられないような早朝に目が覚める。それもやたらはっきりと。でも朝うつが厳しいので起き上がることはできない。起きられない自分にイライラと焦りと自責が募る。でも起きられない苦しい時間。

④起きた時から疲れている

起きた時からくったくた。起きた瞬間から寝たい、横になりたい。ランニング10キロよりも疲れている朝、なんて最悪。

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早期発見チェックリスト<生活全般>①~⑨

①ツール問わずメール、メッセージ返信が億劫
②クリニックの予約時間に間に合わない
③約束の時間に15分以上遅刻する
④SNSを見るのがやめられない
⑤何を食べたいのかわからなくなる
⑥着る服が決められなくなる
⑦手荒れ、ささくれが悪化する
⑧忘れっぽくなる
⑨説明や説教がダラダラ長くなる

①ツール問わずメール、メッセージ返信が億劫

プライベートでつながっている方へのメールやメッセージ返信が滞り出したら、ヤバイ。なぜだかわからないけど億劫だなあと思ったら、うつを疑う。

②クリニックの予約時間に間に合わない

遅刻癖のある私だけれども、クリニック(精神科)は比較的遅れずに行く。それなのに遅れ始めたらおかしい。着る服が決まらないとか、電車か自転車か決まらないとか迷うなら、迷うことなくうつ期の到来。

③約束の時間に15分以上遅刻する

10分も5分も遅刻はダメだけれど、それなのに15分遅れる時はおかしい。大切な約束であればあるほど、服も交通手段も前日には決めてある。それでも遅れる時は確実にうつ。

④SNSを見るのがやめられない

15分だけと思ってSNS開いたのに、気づいたら1時間経っていた、なんて時はあやしい。いい情報get!とか思える時は大丈夫。悶々と悩む時は頓服を飲もう。

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⑤何を食べたいのかわからなくなる

双極性障害の症状が強まると、摂食障害傾向が現れるのが私。ひとの前で食べたいものが食べられなくなる、ひとりになったとたんにガツガツみっともない食べ方をする、とか。

⑥着る服が決められなくなる

うつになると判断力、決断力が落ちるから、着る服も選べなくなる。天気、気温、相手、行く場所などの条件を考慮して決める、なんて超!難問。

⑦手荒れ、ささくれが悪化する

自傷癖のある私だから、かもしれないけれど、うつになると手が荒れる。肌荒れもそうだけれど、ささくれを引いてしまって、指先が絆創膏だらけになる。気づいたらハンドクリームを塗ろう。

⑧忘れっぽくなる

持っていくものを忘れる、提出する書類を忘れる、提出期限や納品日を忘れる、話そうと思っていたことを忘れる、話していたことを忘れる…手の打ちようがない…メモをがんばれ。

⑨説明や説教がダラダラ長くなる

話していたことを忘れがちなものだから、話が堂々巡りしやすい。ちょっとした質問に長々と説明してしまってドギマギしたり、子どもたちへの説教が長引いて逆に叱られたり。短めに短めに…

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で?どうする??

✔疲労感が消えるまで寝る!
✔あぐらをかいて深呼吸の時間を作る
✔状況を説明できるひとを増やす
✔前日の準備に気合を注ぐ
✔アウトプットは諦める!インプットせよ


✔疲労感が消えるまで寝る!

すごくすごく贅沢な話なのはわかっている。早く起きて出勤する方々ごめんなさい!といつも思っている。でもこれが回復への一番の近道。好きなだけ寝よう。

✔あぐらをかいて深呼吸の時間を作る

あぐらをかいて楽に良い姿勢を確保。口から息をゆっくり吐き切る。鼻からお腹へゆっくり吸い込む(肩を上げないで)。ヨガができると尚良い。

✔状況を説明できるひとを増やす

カミングアウトというと身構えがちだけれど、「ちょっとだけ現状説明」をできるひとを増やしていくのは、病気にとって長期的に良い効果があるなあと感じている。「大丈夫」と思える相手なら大丈夫。

✔前日の準備に気合を注ぐ

出かけるなら、天気予報と気圧予報を確実にチェック。着る服と靴、持ち物、準備は前日に終わらせる。低気圧予報なら目覚めに必要な気合も充分に。準備に気合が乗らない時は無理は禁物、早めのキャンセルを。

✔アウトプットは諦める!インプットせよ

こんな時でも何かしたい!と焦ってしまうもの。ありとあらゆる脳内活動に負荷が異様にかかる時期なので、アウトプットは無理しない。やるならインプット。読書や家から参加できるオンラインイベントとかがいいみたい。

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長くなっちゃった!判断力と決断力がない時に書くとこうなります、というサンプルを提示してしまった…

ここに書いたのは「私が作った私のためのチェックリスト」。3ヶ月くらいかけて書き溜めていました。つらい時が過ぎないうちに書き留める、がコツです。

ちょっと(ちょっと、じゃないけど)つらいひとは、ぜひご自分のチェックリストを作って、早期発見!早期対処!うつ期をできるだけ早く浅く乗り切りましょう!

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