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春はアスパラガスの季節

アスパラガスは、私の著書、血圧の新常識でも紹介した、高血圧をはじめとする慢性病予防に役立つ野菜です。年中手に入るアスパラガスですが、この時期が旬です。出始めはか細くて硬かったのが、4月になると太くて柔らかになり、甘みが増してきます。

その甘みの正体は、水溶性食物繊維の一種、イヌリンです。イヌリンは、加熱、非加熱にかかわらず、腸内細菌の餌となって、体に良い酪酸塩を作ります。

上の写真では、やはりイヌリンたっぷりのアーティチョークとの盛り合わせ。腸内環境を良くするメニューです。

酪酸塩とは?

酪酸塩(Butyrate)は免疫機能を高める、腸壁を強化する、過食を防ぐ、大腸癌を含む癌を防ぐ、糖尿病や肥満を予防するなどから、高血圧を含む慢性病予防に重要な役割があります。

多い栄養素は?

アスパラガスはビタミンA,B,C,E,Kを含みます。特に多いのはビタミンB類の、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸と、ビタミンKです。

心疾患を予防

ビタミンCとEは血管の酸化ストレスを抑制し、リボフラビンは葉酸とともに有害なホモシステインを無害なメチオニンに変換して、血圧を下げ、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸は、血中の中性脂肪やLDLコレステロールを下げることから動脈硬化予防に働き、心疾患を予防します。

落ち込まない

アスパラガスはホモシステインを減少させる栄養素が多く含まれています。ホモシステインが増えると、脳内のセロトニンが減少し、落ち込みやすくなります。

骨粗鬆症の予防

アスパラガスには豊富なビタミンK以外にも、カルシウム、マグネシウムが含まれているため、骨密度維持にも貢献します。

抗酸化作用

アスパラガスにはには抗酸化作用のあるフラボノイド類やポリフェノール類が豊富に含まれるので、慢性病予防にも効果的です。

うまみたっぷり出汁いらず

アスパラガスには、昆布のうまみの素、グルタミン酸が豊富に含まれます。ですから、茹でて、茹で汁を捨ててしまうのはもったいない。どうしても茹でるなら、茹で汁をだしとして使ってください。

おすすめの調理法は?

新鮮なものなら生でも食べられますが、たくさん食べるには、バターかオリーブオイルで軽くソテーするのがおすすめです。硬い部分はスープストック用に冷凍しておくと食ロス対策にもなります。

アメリカでは、アスパラガスはステーキハウスのサイドディッシュの定番になるほど人気のある野菜ですが、匂い成分がすぐに尿に混じって出てくるので、食後の笑い話にもなります。

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