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パーキンソン病と闘う夫と私たち④…嵐の毎日

前の記事の続きです。

これは決して夫への文句を連なっているのではありません。あくまでも闘病記です。が、本当にひどい目に遭いました。

夫の病気は人それぞれ症状が違いますので、夫の症状はあくまでも一部の例だとご理解の上、お読みください。

薬の副作用であり得ないことを連発していた夫ですが、下肢の痛みはやはりひどく、簡単に薬をやめると言うこともできませんでした。また、精神科の方でも診てもらった方がいいとのことで、もっと専門的な病院を紹介されました。

もう、期待しかなかったです。

神経内科と精神科で診てもらいました。パーキンソン病の薬を減らし、種類を増やし、精神科では気持ちが落ち着くような薬をもらいました。入院して薬の調節をすることも決まりましたが、待っている人が多くかなり先まで入院できないとのことでした。

パーキンソン病の薬が減ってしまったので、夫は身体の動きが格段に悪くなり、痛みに苦しむ時間が増えました。2階に上がれなくなったので、1階の居間に布団を敷いて2人で寝ました。トイレに行くときは私の肩につかまって電車ごっこのように行きました。外を歩くときは杖を使うようになりました。

それなのに、たまたま薬が効いてしまうと、衝動的行動をしてしまうのです。夜中に家を抜け出して、そんなお店に行こうとしたりしました。そのために私の入力中にお財布からお金を盗ったりしました。

他にも勝手に通販で買い物をしたり、有料チャンネルを観ていたり。

一番ひどいのは私が帰宅すると知らない女の子が家にいたりしたことです。(電話すると来てくれるサービスですか!?(-_-))

あなたは家に帰ってたときそんな女の子がいたらどうしますか!?そんなことある?ドラマでもないわ!普通ならもうすぐ帰宅する家族がいるのにそんなことしませんよね。そんなこと出来ちゃうことが、副作用のせいである証拠です。

この頃は本当に吹き荒れる嵐のような毎日でした。これが本当に夫の姿なのか?!どうして私が泣いて頼んでも次から次へとやってしまうのか。病気のせいとわかっていても一時も気を緩められない毎日にイライラも最高潮でした。

女の人が家にいるのを次男も何度か見てしまい、父親と母親が毎日言い争っている姿も目にし、次男は相当なストレスを抱えてしまいました。たぶん仕事もうまくいってなかったのだと思いますが、「もうダメだ」と言って仕事を辞めてしまいました。

次に父親がどんな問題を起こすか不安で仕方なかったそうです。そのせいで、いまだに人混みに行くことが出来ず、電車にも乗れなくなってしまいました。親として本当に申し訳なく、悔しいことです。

これだけのことをされて、私は毎日泣いて暮らしていました。内容が内容なので、誰にも相談できなかったし、先行きが不安で仕方ありませんでした。そして何より夫が私の知ってる夫でなくなったことがつらかった…

入院して、治療法が見つかり、いい方法が見つかることだけが希望でした。

2018年春、夫は退職しました。休職した後辞めたので、長年勤めた会社に挨拶も出来ず皆さんとお別れも出来ませんでした。しかし同僚の皆さんがあちこちに声をかけてくれ、寄せ書きや、プレゼントを送ってくれました。夫が皆さんに愛されていたんだなあと嬉しかったし、やっぱり夫は立派な人間だったんだと思い出すことが出来ました。会社が退職金をくれたのが本当に助かりました。後はちまちま貯めた貯金だけが頼りです。

つづく…


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