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2020/2/16
YBCルヴァンカップ
サガン鳥栖vs北海道コンサドーレ札幌
0-3の完敗でした。

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「序破急」最後の「急」では残り新加入選手、MF本田風智選手、梁勇基選手、FWレンゾロペス選手、林大地選手を完敗した公式戦初戦の内容と絡めながら

完敗しながらも鳥栖サポーターが胸を張る理由

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サガン鳥栖のフォーメーションは4-3-3。
最終ラインは新加入選手のみ、インサイドハーフにはユースで共に戦っていた本田、松岡のコンビ。ウイングポジションには快速ドリブラーの二人を配置。

新加入会見で「オーバーラップ、インナーラップ…」と自分のストロングを語っていた内田裕斗選手はまさにその言葉通り果敢な攻め上がりを見せつつ、攻撃に絡む効果的なパス出しも出来ていました。逆サイドの森下選手も対人守備に少しの不安を覗かせるも自分の良さを出そうとチャレンジする姿はサポーターの胸が熱くします。怪我が軽傷であればいいのですが…
「序」で爆アゲしといた小屋松知哉選手はさすがのパフォーマンス、本田風智選手、内田裕斗選手と左サイドの活性化は今後一つのサガン鳥栖の武器になりそうという期待を持たせてくれます。

サッカー全体の印象はサポーターの皆さんも感じているように「生まれ変わった」と言えると思います。結果が0-3の完敗、なにも掴んでいないのでまだ大きな声では言えないですけど。

金明輝監督が再定義する「鳥栖のサッカー」

サガン鳥栖は2016年よりマッシモフィッカデンティ監督、2019年をルイスカレーラス監督にと託しましたが、2018,2019年と途中から金明輝監督が指揮を執る形に。

「ボールの奪い方をみんなで共有する」金明輝監督が途中登板したここ2年とも言っていた“テーマ”のようなもの。
札幌戦、それは色濃く出ていたように思いました。
まず真ん中のCF(金崎)が左右にボールを追い込み始めます。次にWG(小屋松、アンヨンウ)がボール保持者をチェック、続いてボールを受けにきた相手選手にはISH(本田、松岡)がチェック、サイドの縦戦はSB(内田、森下)が高い位置で防ぐ。「潰しに行けるディフェンスが得意」と語ったCB宮、エドゥアルド。アンカーポジションに入ったパクジョンスが最後の選択肢を消します

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金明輝監督は「守備はネガトラの時だけ、相手陣地でボールを持ち続け、攻撃のチャンスを増やす」とこれからの“鳥栖のサッカー”の指標となるような言葉を明言しました。
故に「ボールの奪い方をみんなで共有」することが重要になってきます。
実際に札幌戦のシュート本数は「13」本。ここ数年、サガン鳥栖のシュート回数が10本以上ある試合はいくつあるのだろうか。

そして今シーズン頭から金明輝監督が指揮を執り、これから新しいサガン鳥栖を定義する上での覚悟というものが札幌戦で見えた気がしました。それは83分の梁勇基選手の投入です。

81分に2失点目を喫し残り9分+ATで追いつくために例年通り、豊田陽平選手を入れてそこ目掛けてクロスを放り込むのかと思っていたのですが、入ったのは中盤の底でボールを落ち着かせる梁勇基選手。正直鳥栖サポーターの自分も面くらいました。
サガン鳥栖はビハインドになればなるほどカウンターやパワープレーで追いついたり逆転をするという成功体験を重ねてきました。ただそれは雑なものが多く、時に諸刃の剣で稚拙なディレイ守備が伴いさらに点差が広がることも。

梁勇基選手はJ2期も合わせれば15年以上、Jリーグを生き抜いてきた言わば「生き字引」のような選手、梁選手が入ってからのあのサッカーの雰囲気は今までの鳥栖にないものを感じました。
生き急ごうとする若手のチームの錨、まさに“アンカー”になれる選手を獲得したかったのだと初戦で気づかされたのと同時に最後まで「鳥栖のサッカー」を遂行する金明輝監督の覚悟も垣間見たと自分は感じます。

今後のチームの“光”となりうる3選手

残り紹介していない本田風智選手、レンゾロペス選手、林大地選手は奇しくも今後のサガン鳥栖に光をもたらす選手になることができると信じています
※王選手に関してはプレー動画を見つけられなかったのでご勘弁を…

札幌戦でもバー直撃のミドルを放つなど活躍を見せた18歳本田風智選手。
初めて彼を見たのは去年のサニックス杯。実際にはそれ以前に見かけていたかもしれませんが、悪い言い方をすれば「印象に残らない」選手だったかもしれない。しかし去年のサニックス杯でのプレーは完全にStand Outしていました。

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ユース年代でのボディコンタクトではほぼ全勝、鋭いドリブルをしながらも崩れないボディバランス、身長は170cmというその風貌にアルゼンチン代表のアグエロやチリ代表のアレクサシスサンチェスのような雰囲気を感じました。これから彼の成長を鳥栖で見られることが楽しみです。

“支柱”と“野獣”

残りは新加入FW2人。

沖縄キャンプを経て鳥栖への加入が決まったレンゾロペス選手。京都でのプレー経験もありJ1対応も時間の問題といったところ。スアレスやカバーニといった異質なFWを産み続けるウルグアイ人FWという点でも注目したいですね。

サガン鳥栖は今シーズン4-3-3というフォーメーションを主軸にやっていくと思われますが、先日のルヴァン札幌戦では少し金崎夢生の仕事量が多い気がしました。ポストプレーも彼に託してしまうと少し重たいかなと。
レンゾロペス選手は身長190cmという体躯。その役割を十二分に発揮できると思います。プレー動画を見ての通り裏抜けも得意としていて攻撃のバリュエーションは広がりそうですね。本日の川崎戦から出場すると思っていたのですが、まだ登録が終わってないみたいで… 今後に期待です!

最後に…

昨シーズン特別指定選手として出場した試合で即ゴール。金崎夢生選手のようないろんな無理難題も力づくでねじ伏せていくような「野獣」というあだ名が付いているように破茶滅茶パワー系FW林大地。

ルヴァン札幌戦のようなゴール前でわちゃわちゃしたシーンで点を取れるのが林大地です。
多くは語らず、彼のプレーは実際にその目で見て感じてください。今後のサガン鳥栖FW陣の主軸になる選手だと思っています。

これで「序破急」は終わりです。シーズン前半くらいまでは楽しめる感じになってると個人的には思っています笑

鳥栖サポーターの皆さんが感じたように、自分も「やれる」と思っています。
評論家の採点を覆し、上がれるとこまで上がりましょう!まずは今日から

カヤフォン

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