日陰者ジュード
コロナショックが始まって以降、薔薇を撮るようになりました。
初夏は新緑の季節で、春の終わり頃から本来であればいろんなところに出向いて作品撮影を行っている季節でした。
7月も終わろうとしているのに今年はまだ梅雨があけませんし、撮影もままなりませんが、目先を変えればいくらでも世界は広がって行くものです。
今回の薔薇はジュード・ジ・オブスキュアです。
Obscureと言うとオブスキュラと読みたくなるのは写真家の業ですね。
そしてこの暗示的な名前の由来は「日陰者のジュード」と言う小説で、独自の愛の形を貫いた結果、社会通念に敗れて行く二人の悲恋のお話だそうです。
さてツイッターには最終的に作品化した一枚を披露していますが、noteではその過程を追っていきます。
カメラとレンズの組み合わせは
Nikon D850
TAMRON SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD (Model F017)
です。
三脚を使用しています。
↑ISO64
f3.3
ss1/1.6sec
AWB
普通に自然光のみで撮影です。ボケも解像感もすごく綺麗。このままでも十分美しい仕上がりです。
↑ISO64
f3.3
ss1/1.6sec
AWB
もう少し薔薇を引き立たせたいのでレフ板をあてています。Amazonの箱の中に敷かれていたダンボールの片面がたまたま白かったのでそのダンボールがレフ板です。
もうちょっと何かしら名前にふさわしい感じに仕上げたいなと思いました。後ろのカーテンをしめてストロボを持ち出しました。背景からグラスに向けて1灯あてます。ちなみにグラスの中がキラキラしているのはサランラップです。
↑ISO64
f5.0
ss 1/125sec
AWB
ニッシンi60A照射角度200mm
花弁が暗いので露出でバランスをとって見ました。
↑ISO64
f3.3
ss 1/125sec
AWB
ストロボ1灯を逆光気味に当てて、下手(左)にはAmazonのダンボールレフ板を手持ちで置いてるだけで綺麗です。でもお耽美さん的にはちょっと満足出来ないかしら...
↑ISO64
f5.0
ss 1/125sec
AWB
ニッシンi60A照射角度200mm
ストロボを2灯にしてクロスライティングです。下手上方からと上手下方から挟み込んでいます。照射角度をAir10sでコントロールしてマニュアルモードで200mmに固定し、TTLオート発光した後こちらもマニュアルに固定して少し出力バランスを調整しました。
まずまずの感じ。でもお耽美さんはこれでも満足できないので、あとは現像で仕上げたものがTwitterに披露している仕上がりになります。
日陰者のジュードというイメージが伝わりませんか?
現像パラメータはこんな感じです。
sRGBからAdobeRGBに変換して各種パラメータを好みに仕上げます。
考え方はこうです。
「彩度を落としてノスタルジックな雰囲気を演出し、ハイコントラストにして陰影を強調しながらシャドウの輝度をあげて経年劣化したイメージを付加しよう。でも印象的なオレンジ色はそのまま残したい」
では各パラメータを見ていきましょう。
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