2021/12/24(クリスマスイブ健全編)

かわせはもう学校行かなくてもいい年の瀬ですが今日は部のクリスマスパーティなので朝から大きな荷物を持って学校に来ました。
部室に着くとロッカーのベンチを外に出してる後輩部員と会い「かわせ先輩!おはようございます!」と挨拶されて手を振ります。
部室の横にヒノキだか杉だかの若い木が植わっていてそれがクリスマスツリーになるのは毎年恒例w
ロッカーに入ると金銀のモールやリースでキラキラと飾られていました。
「かわせ先輩!おはようございます!」部員達が一斉に声を上げるとその中から後輩主将のU君と後輩マネージャーのYが近づいてきて「お疲れ様です。朝からすいません」と声を掛けられました。
Yに案内されて事務室の階段を登るのですが、Yは腰が痛いらしく杖をついたおばあちゃんの様で痛々しい。
ちょっと前までの静々と歩いた美少女の見る影も有りません。
事務室に入りかわせがドアを閉める時にに“マネージャーお着替え中”の札を掛け鍵を掛けました。
冷蔵庫からジャスミンティーのボトルを出す気の利いた後輩に「あんた昨日もヤッたの?ww」と声を掛けると頭を掻きながらボトルを渡してくれました。
「U先輩って精力旺盛でw」と笑う後輩に(知ってる)「一体どんだけヤんのよw」と言うと「昨日は3回ですけど毎日でw」と恥ずかしげもなく言いやがるw
「それよりもかわせ先輩もご存知の通りおっきくてw」と言われて(ご存知は余計だな)と思いながら「恥骨痛え?w」と返した。
「うんうん」と頷く後輩に「恥骨持ち上げられる感じするよなw」と畳み掛けると「良くご存知でw」と笑うもんだから「U君じゃないよwT先輩もっとおっきいから!」と無駄に張り合ってしまったよw
そんな事話してたら「O先輩チーっス!I先輩チーっス!ありがとうございます!」って声が聞こえてきたので下に降りた。

「かーわーせーw」とかわせに抱きついて来たのは2年先輩のマネージャー…つまりTK先輩の同期のI先輩である。
「相変わらずちっこくて可愛いのぉw可愛いのぉwえっ?ほっそ!ww」ってもみくちゃにされてでっかい胸に挟まれるから「おっつぁぇさーっす」といい加減に挨拶した。
後ろにO先輩という強面の彼氏(TK先輩の2コ上)を従えている。
「O先輩とさ有給取って来ちゃったww」とココのカップルも年下彼女は彼氏の事を先輩呼びである。
事務室の階段に歴代マネージャー3人座って世間話を始めたのもこの部の慣例でマネージャーはイベントやる場合準備までで当日はあんまりやる事無いからなのだ。
外回りの合間や午前半休取ったOB達がチョロチョロとやってきては先輩(サンタ)として支援金や支援物資を置いて行く。
「Y、言い忘れてたけど私今日用事有るから早く帰るよw」とYに話し掛けると「はい!」と後輩が答えたのに対し「なんでよ?夜まで居ようよ!」とI先輩が甘えてきた。
階段でギャーギャーやってると「T先輩チーっス!K先輩チーっス!ありがとうございます!」って声が聞こえて先輩達がやってきた。
「O先輩ちっす!」とTK先輩が挨拶するとI先輩が飛んでいってワイワイやり始める。
先輩達は階段のかわせに気が付くと手を上げて来たので私も手を上げるだけにしときますよー。
手を上げた2人にU君が歩み寄ると「今日何時まで居られますか?」と聞いて「用事があるからすぐ帰るよ」と2人が答えてるのが聞こえた。

(ナカナカ合流出来ないな)アチコチから声を掛けられてTK先輩とかわせは合流出来ないでいた。
「部員全員集合!!!」とU主将が声を張り上げると3年生達が下級生を整列させて行く。(ソシャディだからね部室の外まで並んでましたよ)
OB達は(なんだ?なんだ?)と部室の外回りに並んだ。
U君がホワイトボードの前に立ち、他の3年生がその後に並ぶ。
「この度Uは主将であるにも関わらず!部の不文律である現役中にマネージャーに手を出さないという禁忌を冒し!Yマネージャーと付き合う事になりました!つきましてはこの件にケジメを付けさせて頂きます!」とU君が叫ぶと他の3年生が1年生から順番にU君の前に連れ出す。
「思いっきり来い!」とU君が叫ぶと3年生に促されU君の頬を張り始めた。
階段でYは聞いてなかったらしく顔が真っ青になって顔を手で覆っているので「見ててやんな」とかわせは言った。
I先輩は「なんで?wあっついねぇw」と笑っている。
部員全員の張り手が終わると「先輩方もお願いします!」と顔を腫らしたU君が叫びゾロゾロとOBが並び最後尾にTK先輩が並んだ。
その中にかわせと同期の主将&部長とかも居たのだけどそこの逸話は機会が有れば…w

張り手は進んで行きT先輩の番になった。
「歯ァ食いしばれよw」とT先輩の張り手はサウスポーだから慣れないU君が吹っ飛ぶ。
すぐに立ち上がったU君がT先輩の前に再び立つと「立ってられなくてすいません!もう一度お願いします!」と言ってもう1発張り手をもらう。
よろめいたけど踏ん張ったU君の前にK先輩が立つと「楽しませてくれるじゃねえかw気合い入れろ!オラァ!」とK先輩の張り手にU君が今度は純粋なパワーで吹っ飛ばされたけどすぐに戻って「もう一丁お願いします」と言って2発目を耐えた。
「マネージャー!お願いします!」とU君が呼ぶのでかわせを先頭にI先輩とYも並んだ。
後ろでYにTK先輩が「カッコつけてんだから支えてやれよw」と声を掛けている。
U君の前に立ったかわせは「部員32人分死んだねw」と話しかける。
「押忍!」と答えるU君に「T先輩とK先輩で4回死んだねw」ともう1つ話し掛けると「はい!」と清々しい笑顔で答えた。
「他にもたくさん死んだねwこれで許してあげるよ」と耳打ちしてU君の頬を張るとめっちゃスッキリした顔でU君が笑ってた。
その後I先輩が「意味がわかんない」と言いながら張るとYが「できるはずないじゃないですかー!」って泣き出して「Y泣かすのは私が許さねえ」ってかわせがもう1回引っぱたくとYが泣き止んでU君の手当てをし始めて終わりw
「ルール破ったらこうなるからな!覚えとけよ!」ってU君が叫んで良かった良かった…ってなるはずだったw

「私O先輩と付き合い始めたの最後の公式戦負けてからだから今の時期よりもっと早いんだけど?」とI先輩が言い始めて雲行きが怪しくなる。
そこへO先輩の1コ上の先輩が現れて「ウチの部って最終の公式戦負けた時点で3年生は引退扱いのはずだぞ?w」と衝撃の事実が知らされる。

結果O先輩が1コ下に教えていなかったのが原因ってなって「逝ってきて下さい!w」って言うI先輩の声でTK先輩に脇を抱えられてホワイトボードの前に連行された。
U君はじめ歴代主将と部長(TK先輩含む)に引っぱたかれかわせとI先輩にもヤラれたO先輩が最後にYのヒドイですよビンタを貰って大団円。
…てなるはずだった。

K先輩が「俺ら帰るから後よろしくな!w」と叫ぶと「お疲れ様でした!」と部員から声が飛ぶ。
T先輩が「がんばれよ!」と激を飛ばした後「かわせ!!」と私を呼んだ。
階段を降りたかわせの肩をT先輩が抱き寄せて「俺、かわせ貰ったからw」と言うと部室全体がザワザワした。
その喧騒の中かわせを連れたT先輩がホワイトボードの前に立ち「文句有るヤツぁ掛かってこい!w」って皆を煽ると「U!掛かってこい!」と真っ先にU君を指名した。
U君が結構遠慮なくT先輩の頬を張るとその後ろからK先輩が同じように頬を張ったw
それにT先輩が2発返すと「半分はお前が持てよw」って言ったのを間近で聞いてたかわせは微笑ましく思ったさw

「そんじゃメリークリスマス!」そう言って3人で部室を後にする。
I先輩が走ってきて「かわせー!もうちょっと居ようよー」と駄々をこねます。
「これからスノボ行くんですよぉw」と振り払おうとするとI先輩が「Tちょっとソコ立ってて」と言った後T先輩にビンタをくらわせた。
「やりそびれちゃってさw」と笑うI先輩に「アッハッハ」とK先輩が近寄ると「お前もだK!」って頬を叩いた。
「私の可愛いかわせを持っていきやがってー…いってらっしゃいw」と手荒い見送りを貰って車に乗り込んだ。

かわせはいつもの運転関の後ろでブランケットにくるまって寝ています。
前の席から「かわせ!次のサービスエリア寄るけどお前トイレは?」と声が掛かって「行くー」と返事しました。
トイレに行くともう雪が積もってるから寒い寒い。
それを見ていた先輩達が車に戻ると後ろの席に来て何やら荷物を開けています。
「かわせ、これ着ろw」と渡されたのは上がピンクで下がベージュのスノボウェアでした。
「これ…この前ショップで試着したヤツ?」と聞くと「先週お前送った後2人で買ってきたw」と先輩達が笑います。
お値段が可愛くなかった事を思い出し「悪いです。こんな高いヤツ…」って言うと「メリークリスマスwサンタにお礼言え!ww」と笑われました。
「ボードも後にあるぞw」「フルセットだw」先輩達がはしゃぐので「ありがと」言ってchu☆chu☆したw

T先輩が運転を代わりK先輩が助手席に座ったので(チャーンス♪)とクリスマスプレゼントの仕返しをする事にした。
「だいたいですね。サンタさんってのは人知れず来るんですよ?w」と言うと前の2人が「それはそう」と気のない返事をする。
「既にこの車にもサンタさんが来てるかもしれませんねw」と言いながら先週隙を見てクリスマスプレゼントを仕込んだダッシュボードに視線を向けた。
「そこの…」と言い掛けた時「それの事か?」とK先輩が車の後ろの席に掛けてあるスーツを指差す。
ハンガーに掛かったスーツから覗く赤いネクタイを見て「台無しじゃん!」って叫んだ。
運転席のT先輩も「青いのは俺がもらっといたwありがとw」って手を上げるのでかわせは地団駄を踏んだんだ。
「俺達出し抜こうなんて100年早いw雑っ魚!w」と宣うK先輩にムキーッてなった。

台無しにされたクリスマスプレゼントの怒りが収まってくると「ネクタイはサンタさんからですけど…これはかわせからですw」って前の席に小箱を渡す。
「ん?何?」と受け取ったK先輩が箱を開ける。
「お揃いですwサイズわかんなかったから合う指にして下さいねw」とかわせが自分の小指のに付けたリングを見せると「おー!これは驚いたwありがとう」と2人がリングを付ける。
(買う時に勘で買ったけどサイズどうかな?)と思ったら太いヤツをK先輩、細いヤツをT先輩が小指に嵌めてピッタリだった。

途中のコンビニでまた運転が代わり大きな旅館に着いた。
フロントでチェックインすると注意事項を説明され鍵を渡された。
山道を下って小川沿いを進むとこぢんまりとしたログハウスが見えてくる。
そこが今回の宿だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?