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プロートス型壊獣カグヤについて

1.はじめに

6回目の記事になりますかをぽっぽです。
表題のデッキを使用して(多少のレシピの差異はありますが)ネクストプレイ杯準優勝及び優勝、日本選手権店舗代表戦優勝と一定の成果を出す事ができたので、烙印融合で環境が変わってしまう前に一度noteに纏めようと思い、筆を取った次第です
新制限も控えており環境へのメタデッキとしては賞味期限ギリギリの構築ではありますが、当時の記録として読んでいただけると幸いです。(12月2日執筆)

過去記事で既に紹介したカードや動きについては省略しています。過去記事を見たい方はこちらからどうぞ
第一回【朝霞で使った壊獣カグヤ】
第二回【朝霞で優勝した壊獣カグヤ】
第三回【ネクストプレイ杯で使った花札衛】
第四回【壊獣抜き壊獣カグヤについて】
第五回【壊獣カグヤ小技集】

2.レシピと戦績


本記事では最新のリスト(12月1日ネクストプレイ杯)を基に書いていきます

3.デッキについて

今回のプロ―トス型壊獣カグヤは、雪花未界域壊獣カグヤ(通称【ライパルスペシャル】考案者:ライパルさん)をベースに環境へのメタを考えプロ―トスを採用してかつ出しやすくした構築です。
何故プロ―トスを採用したのか、その流れでエクレシアなどの不採用カードなどをを次項から書いていきます

4.プロ―トスの採用について

今回の構築の中心となるアークネメシス・プロートス(以下プロ―トス)の採用に至った経緯を説明します。ご存じの通り現環境ではD-HERO デストロイフェニックスガイ(以下デスフェニ)を採用した幻影勇者が環境トップに存在し、その他多くのデッキでデスフェ二は使われています。特に幻影勇者の先攻展開の一つにアーティファクト-デスサイズ(以下デスサイズ)をデスフェニで割ることで相手のエクストラデッキの使用を封じるものがあり、これは非常に強力でした。
ライパルスペシャル型の壊獣カグヤはデスサイズによってデッキ内の動きが完全に機能停止をするわけではなく、被害も環境上に存在する他デッキと比較すると軽微ではありますが、それでもデスサイズ成立後のゲームで勝つことは容易ではありませんでした。理由は以下の通りです。

エクストラデッキに触れないことによる盤面処理、制圧、キル能力の低下
・相手盤面のデスサイズを含めた壁となるモンスターの多さ
・エクストラを触らずに8000削る際に必要となる手札要求値の高さ
・デスフェニ、ディバイン、各種幻影などの豊富な相手リソース
デスサイズ成立を防げる誘発の少なさ

よって従来の構築では勝てないと考えたため、デスサイズを決められた後に幻影を倒せるデッキをコンセプトに構築を考えたときにメインデッキに採用出来て上述の問題点を解決できる札として白羽の矢が立ったのがプロ―トスでした。

5.採用カード紹介

メインデッキのカード

アークネメシス・プロートス

今回の構築コンセプトの肝にして切り札。破壊耐性と宣言した属性の全破壊+ss封じによってデスフェニの返しとして最強クラスの性能を誇ります。特に環境トップに君臨する幻影勇者の幻影ギミックはすべて闇属性のためぶっ刺さります。召喚コストはデッキの4割弱を担う手札誘発で補うことが多いです。ssコストには場のモンスターも使えるというのはかなり使う上重要なので覚えておいてください。
過去にほぼ同一の効果で種族版のアークネメシス・エスカトスを採用していた時期もありましたが、現環境では単体でデスフェニを止められるプロ―トスの方が評価が高いです。また、エスカトスに無い利点として後述のアルミラセキュアを使ってssコストの2/3~3/3を確実にそろえることができるという点もあります。

怪粉壊獣ガダーラ
今回は2枚だけメイン採用した壊獣。風属性がプロ―トスのssコストとして優秀な他、ふわんだりぃずとのメイン戦を意識してのメイン採用。デスサイズ中にデスフェニを処理できることも多少評価していますが、対面デッキバレをしているとデスフェ二をスタンバイに起動して切腹される(ついでにデスサイズ起動)のでこの点に関してはほとんど信用していないです。普段はサイドにのみ壊獣を入れるのが好みですが、サイドデッキを特定の対面に対して尖らせたのでサイドに枠が無くなったという事情もあります。サイドチェンジでよく抜く。

D.D.クロウ

非常に小回りの利く手札誘発。墓穴の無いこのデッキでは一度墓地に落ちたデスフェニを処理するのにも優秀な他、蘇生効果を使わせずにデスフェニを処理した後、墓地に残ったディバインを飛ばせるのも無駄がないです。墓穴の指名者って強いんだなぁと思いました。
6枚目として引いた後もデスサイズを墓地から飛ばすことでデスサイズ成立を防ぐ他、手札1枚で3属性揃えられる札でもあります。対エルドリッチでも有効に働く誘発でかなり気に入っています。

エクストラデッキのカード

転生炎獣アルミラージ⦆⦅セキュア・ガードナー

プロ―トスの召喚コストとしての採用。アトラクターニビル以外の誘発から炎属性、光属性を供給できます増殖するGD.D.クロウからは3属性が手札1枚で揃いますが、基本的にメインギミックがほとんど闇属性の為、闇以外の2属性の供給で十分なことが多いです。属性が余っているときに盤面に光属性を用意してドライトロンを封殺することも出来ます。また、打点0~500しかない誘発が打点1000になるのも詰めの場面でごく稀に使います

暗影の闇霊使いダルク


主にデスフェニを処理するのが仕事デスフェニは星8なので各種ランク8につなげることも出来ます。誘発のnsから叢雲を墓地に送って蘇生することで打点を上げるという運用もすることがあります。破壊時のサーチも優秀で、このデッキではメイン戦では未界域のビッグフット時花の賢者-フルール・ド・サージュD.D.クロウ。サイド後ではスモーク・モスキートA・O・J サイクルリーダー屍界のバンシーが対応しています。サージュをサーチしてスキルドレインを解除したり、ETEDでモスキートをサーチして絶望させたりとなかなか強いです。
ただしこのカードは自分が使うより相手に使われる方が強力なことを意識しなければいけません。このデッキには優秀な打点を持った闇属性が多く、ダルクで釣られて嫌なモンスターが多いです。特にアーゼウスの素材を使う順番はダルクを意識してディンギルスやセブンシンズをできるだけ残すように使うなど細かいですがケアを意識しましょう

No.68 魔天牢サンダルフォン


デスフェニ環境では強いカード。壊獣ケアなどで切腹したデスフェニを見てから封印できるのが優秀でした。刺さる対面とそうでない対面が深淵よりもピーキーでありあまり信用のおけないカードだったんですが、デスフェニの流行幻影のメインギミックに対してもそこそこ優秀な効果であり、非常に不本意ですがかなり活躍しました。他にはサイバース系、ドライトロンにも捲った後の蓋として結構強力です。

銀河眼の光波竜⦆⦅銀河眼の極光波竜⦆⦅ギャラクシーアイズ FA・フォトン・ドラゴン⦆⦅銀河眼の光波刃竜


いわゆる銀河眼セット。現環境ではグリフォンライダーをアルファ等で殴り超えてから動くということが多く、アーゼウス無しでのメイン2の捲りを重視して採用しました相手のプロ―トスで闇属性を宣言された後に4素材以上のアーゼウスを作る択を生むための採用という理由もあります。また、光属性であり、闇属性過多になりやすいこのデッキではプロ―トスの召喚条件の成立にも寄与します

サイドデッキのカード
今回のサイドデッキはエルドリッチとふわんだりぃずのみをメタった構成にしました。理由としては環境上に存在するこの二つ以外のアーキタイプについてはほとんどメインデッキで対処可能と考えたからです。(デスフェニがエルドリッチ以外の罠デッキを殆ど駆逐したのもあります)

A・O・J サイクルリーダー⦆⦅時械神ザフィオン⦆⦅電光-雪花-


エルドリッチを対策したサイドカードです。サイクルリーダーはD.D.クロウと合わせて6枚耐性で相手デッキのエルドリッチを全部除外するのを目指します。同じく苦手対面であるドライトロンに対しても強力な札なのもかなり評価が高いです。
ザフィオンは雪花と同じく相手バックを対処する札としての採用です。雪花と異なる点として黄金卿のリソースを永続罠ごとデッキに戻せる点や、アルミラージにすることで1ドローができる点が優れています。スキルドレインを対処できないのは難点ですが、きちんと対処したエルドリッチならそこは雪花も同じなので誤差だと思っています。

アンデットワールド⦆⦅屍界のバンシー⦆⦅おろかな埋葬


対ふわんだりぃず用サイドカードです。使用する際はメインデッキから雪花の光は抜きます。ふわんだりぃずを後攻からギミックごと対策できるカードを検討した結果アンデットワールドに行きつきました。このプランを採用後にふわんだりぃずに当たっていないので未だ脳内プランに過ぎませんが、後攻から使えて、とっかんすとりーに貫通されず、自分は動ける札としてはおそらくこれが一番強いのではないかと考えています。
1枚をおろかな埋葬にしているのは、一応重ね引きしたときに叢雲を落とす択を作りたかったからです。

6.不採用カード

白の聖女エクレシア⦆⦅妖眼の相剣師


最近の壊獣カグヤでは採用率がかなり高かったカードですが、今回不採用としました。理由として大きい順に
・メインに誘発を大量に積むときに4枠の消費が重かった
・本来ほぼ打ち所の無いうらら墓穴によって打点、星8が減ることを嫌った
妖眼の打点が低かった
光属性に御前試合を貰って負け筋になる試合がそこそこあった
というものが挙げられます。妖眼は無難に強い札ではありましたが、無難な強さでしかなく打点もあまり満足いくラインには達していないこと、どのデッキも先攻展開が強力になり先攻を渡されることが減り先攻プランとしての妖眼が不要と感じたことから今回採用を見送りました。
エクレシアが抜けたことで一番大きかったのはファイナルシグマを失ったことによるふわんだりぃずへの対面相性の悪化ですが、それはサイドプランやメインガダーラなどで対処することを目指しています

カオス・ネフティス


強力な星8モンスターとしてバトルオブカオスから登場しましたが、いかんせんかなり癖が強いカードでした。デスサイズ適用後に幻影に勝てる札としてプロ―トスと共に検討はしました発動できさえすれば非常に強力な効果を持っていますが、
光属性の用意がこのデッキだと少し難しい
・光属性の用意のために誘発の選択などで多少構築が歪む
・幻影に対してプロ―トスほど決定的な札ではない
相手場にカードがないと不発になる
などプロ―トス以上の噛み合いを要求するため今回は不採用としました。


7.終わりに

この構築方針に行きついたのは11月の第3週ごろでした。そこからは個人16-5-0とかなり勝ち越し、改良のたびに勝率も上がっていって、たどり着くのが遅かったと反省するとともに、かなり納得のいく構築ができて満足しています。この極端なサイドデッキや構築が許されているのはデスフェニというカードが環境から罠デッキを駆逐し、勇者ギミックが各種誘発を狩りつくし、環境にあるアーキタイプの絶対種類がかなり減ったことも影響しています。今週末には烙印融合という誰が見てもいかれた強カードが環境に投入され、所詮は環境デッキに対するメタデッキでしかないカグヤというデッキはまた構築やプランを再構成しなければと思っている次第でございます。新環境、新制限に不安がありますが、それでも私の駄文をきっかけに壊獣カグヤを好きな人、使う人が一人でも増えるならうれしいです。ではまた新環境で会いましょう。


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