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キャラの魅力は「ねじって」みよう

物語を創作しているとき、あるキャラクターの描写がマンネリ化することがある。
それは言ってみれば、物語の演出をもう思いつけないということだ。キャラクターを活かす状況を作り出せなくなり、その魅力を伝えることができなくなる。

そんなとき、そのキャラクターの1番の魅力を「ねじって」やると解決することがある。

前提として、全てのキャラクターには、必ず1番の魅力というものがある。
1番である。
それは、そのキャラクターを印象づける特徴の中で、最も突出しているものだ。
仮にそれがないキャラクターがいるなら、それはもはやキャラクターではないとすら言える。

そして、物語においてキャラクターを主役にしたストーリーを作るというのは、この1番の魅力をいかに伝えるかということだ。
これは基本的に、ある特徴によって、ある結果(オチ)が引き起こされるものとなる。

そのキャラクターが出てくるとき、もちろん、いつも同じ展開にするわけがいかないから、アイデアに限りが出てくるのは当然である。
そして、そんなとき、アイデアをだすのに便利なのが1番の特徴をねじるというやり方なのだ。

それはつまり、以下の2つの考え方だ。

①そのキャラクターの持つ特徴によって、いつもと違う結果が起こる
②そのキャラクターが全く出したことのない成果のために、持っている特徴を活かす

ここで言う特徴が、1番の特徴というわけだ。そのほうが、よりそのキャラクターらしさを演出できるので、これを使う。

例えば、盗みが得意なキャラクターがいるとして、

①盗み出したものが悪徳政治家の裏金だった
②敵の巨大ロボを機能不全にするために、動力源の小型核融合炉を盗む

こういった、ひとひねりによってそのキャラクターの新たな魅力を描写できる。
これが、キャラクターの1番の特徴をねじるというやり方だ。

むろん、これを2番目、3番目の特徴でやっても良いが、あくまで「そのキャラクターらしさ」は感じられなければならない。
特徴をねじるというやり方そのものが、少し「らしさ」をズラす行為だから、読み手も認識していないような、目立たない特徴でそれをするのは、単なるキャラブレになりかねない。

そういったことを注意しながらであれば、この「ねじる」を試してみるのは大いに価値のあることである。

キャラクターの魅力というのは広い。
やり方によっては無限大とも言えるのだ。

だから、もし、あるキャラクターの魅力の描写がマンネリ化してきたと感じるなら、その1番の特徴をねじってみよう。
キャラクターが自らの特徴を発揮しつつ、まだやったことのない結果や成果を出したとき、そのキャラクターは新たな魅力を見せてくれることになる。

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