怒りと攻撃性の正体は幼児性?

どうしてそんなに他人に対して攻撃的になれるのかわからない人がいる。どこかに地雷を持っててそこを踏むとドカーン!というイメージで説明できるだろうか?しかしそれだけでは足りない。もしかしたら地雷を探して回避しようとする努力はそもそも無駄かもしれない。

攻撃的な人に共通するのは我慢しないこと。とにかく怒りをため込まずに我慢しない。他人が自分を攻撃する目的があったか否かにかかわらず、とにかく少しでも気分を害したら怒りを発散するのである。そういう人でも気分がいいときは人にやさしい。

気分は複雑なものだ。誰かが攻撃する意図をもって攻撃してきたとき以外にも様々なことが原因で気分が悪くなることがある。そういう時に発散するかしないかは人によって分かれる。見境なく発散していれば、周りの人から見下されてしまう。だから賢い人は場所と相手を選んで発散する。要領の悪い人は変な時に爆発してしまうし、お人よしはため込んでしまう。

我慢しない利点はストレスがたまらないことだが、その代わり、発散した相手からは警戒されたり嫌われたりする。攻撃的な人はそういうデメリットをわかっていないわけではない。

怒りをコントロールするカギは、人間関係を問題解決としてとらえるかどうかだ。同じ言語をしゃべり、同じような思考力を持つ人間同士だから意思疎通できて当然だ、と考えてしまう。自分の意図や気持ちが伝わって当然だと
思ってしまう。

要は甘えていて子供っぽいのであるが、育った環境に問題があるとかそういうことを言い始めるとめんどくさいので別の切り口から見てみよう。

相手が急須や自動車などただのモノだったらそうはならないだろう。相手が人間であるがゆえに甘えや期待、先入観で考えてしまうのでちゃんと意図が伝えられないのである。例えば、カッターやハサミは使い方が限定されているがゆえに、使い方を間違うことは少ない。しかしパソコンやスマホなど高スペックの機械ほど、複雑な処理を要求してしまって使えなくなってしまうことが増えてくる。イライラして窓から放り投げたくなる。

つかえていた機械がフリーズして使えなくなったときにドンドンとたたくあの感じである。たたいたからと言って使えるようになるわけではないのだが。問題解決に冷静に取り組む姿勢とはいいがたい。

問題解決の一歩は相手を理解しようとすることだ。パソコンもスマホも、情報をリアルタイムで処理するパーツと、情報をためておくパーツに分かれている。処理するパーツにいっぺんにたくさんの処理を要求すればフリーズしてしまう、という仕組みを理解すれば使い方もわかってくる。

人間はコンピューターとは違うので、人に気を使ったり先回りして動くことができる。そのためついつい相手の親切に甘えてしまうが、そういう人間の気遣いの便利さにおぼれすぎると、相手を理解することを忘れてしまうのかもしれない。攻撃的な人が人間というものを魔法の道具のように思っているとしたら、結構いろんなことに説明がつくのではないだろうか?



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