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「絆」と「愛」が伝え方の潮流を変える

 僕は基本的にアウトプットで生きている人間である。自分の思ったこと、感じたことを実践する。失敗する。(反省はするが後悔はしないが...)しかし時にはインプットが大切な期間も必要なことも理解している。特にここからの半年間は自分の中では「修行期間」と設定している。ジャンプの主人公によくある「修行編」である。僕自身、来年から働く環境、優秀な同期達を考えればスーパーサイヤ人にはなっていないと太刀打ちできないだろう。

今回アウトプットしたいのは、これからの「広告」についての僕の考えである。この半年間、僕は自分自身でインプットしたものを「note」という媒体を通してアウトプットしていくと思う。川上のインプットしていることを知りたい。頭の中でこいつ何考えているんだろう。そこらへんにいる大学生が世の中を変えていくキングダムのようなストーリーを見たい。そう思っているそこの貴方。是非これからもお付き合いいただえるとありがたい。

広告1.0を考える

 今回、これからの広告について考えていくにあたって広告を3つのフェーズに分けて考えた。なぜなら、今までの広告と現在の広告のスタンス、そしてこれからの広告には明確な線引きが必要であると感じたからだ。
 「広告=テレビ」という時代が過去にはあった。広告1.0の時代である。(正確には「テレビ・ラジオ・新聞などの巨大マスメディア」である。)戦前からも新聞・ラジオを通してモノを売るために広告は活用されてきた。その後、二度の大戦によりマスメディアはプロパガンダとしての役割が重要視されてきた。その流れを断ち切ったのがテレビの登場であると僕は思う。
 高度経済成長期、テレビにコマーシャルを打てばモノが売れる黄金時代が到来したのである。企業としてもモノが売れれば社会にとって意義があると考えていた。広告は言葉の由来どおり、「広く 告げる」役割を担っていたのである。かつてテレビCMが流れれば人々は新しい情報に歓喜した。そんな時代があったことを私たちは信じられるだろうか。広告が流れてくると真っ先に考えるのは「うざい」「邪魔」といった感情がほとんどであろう。広告業界に飛び込む僕自身そうである。広告はいつの間にか邪魔者扱いされるようになった。そう、現在の広告2.0の時代の到来である。

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広告2.0

 インターネットの誕生。そして進化。僕たち20代はまさに進化の真っ只中にいる。この進化は誰にも止められるものではないし、予測も難しい。

進化とは、いつでも前向きな自己批判からはじまるもの。  並河 進

かつての先人達は「私たちに足りないのはここではないか」「こうすれば社会はもっとより良くなるのではないか」と考え続けた。その結果かつて人類が望んでいた理想へと進化し続けている。広告は人類が理想を追い求め続けた結果2.0の世界へと突入した。
 インターネットの普及により、様々なメディアが増えた。Facebook、Instagram、Twitter、AbemaTV、...。僕はこれからもこういったメディアは増え続けると感じている。属性ごとにメディアの特性はあり、その時々で最適なメディアを使うように、我々ユーザー側が様々なメディアを求めているからである。実際、僕が大学1年からネットの広告代理店にジョインしていた3年間でさえ、グノシーからスマートニュース、Facebook、Instagramへと企業の広告出稿の媒体は変化していった。それほどユーザーのメディアに対する移り変わりは早いのである。
 では、広告2.0の時代とは一言で何なのだろうか。僕は「様々なメディアの登場により、モノからコトへ売り方が変化しなければいけない時代」だと考えている。今の日本には「モノ」が溢れている。食もコンビニに行けばいつでも美味しい弁当や惣菜が購入できる。服もユニクロなど低価格で高品質なブランドが生まれ、誰でも自分らしさを表現できることが可能になった。本当に良い時代に生まれたと思っている。しかし、だからこそ限界がある。そう、ただモノを売るのには限界がきているのだ。
 一昔前は皆が同じモノを追い求めた。「洗濯機、冷蔵庫、テレビ」この3種の神器が大衆が欲しいものであり、「巨人、大鵬、目玉焼き」が国民から人気のあるものであった。しかしそれは大きなマスメディアからしか情報を得られなかったからである。では今はどうだろうか。朝の満員電車。隣の人が自分と同じメディア媒体から情報を入手していることの方が少ないのではないだろうか。つまりただ、「この商品のここが良い」「今なら半額」こういったキーワードではもはや大衆を巻き込むことはできない。

そもそも「広告」が人間の歴史に逆らっている

 そもそも広告ができる以前に人々はどのようにして情報を手に入れていたのだろうか。そう、口コミである。これを取り入れた広告のマーケティングは現在でも行われている。(ホットペッパーやぐるなびなど比較サイトに多い)しかし、やはり自分の知人、家族から「この商品は本当にオススメ!」「〇〇君はこういうのに興味あるんじゃない?」などと声をかけられた方が確実に効果があるだろう。このように、人間は横のつながり(絆)で情報を入手していたのだ。広告のような一方向から情報を伝えるのは人間の歴史に逆らっているのである。その制約から逸脱していたのは「高度経済成長期」という人間の欲望と企業の理念がマッチングしていた期間だけではないかと僕は考える。
 バブル崩壊、リーマンショックなどにより、企業はモノを売ることが社会に貢献することだけではないという風潮に変化してきた。例えばトヨタを例に挙げてみよう。

笑顔のために。期待を超えて。
人々を安全・安心に運び、心までも動かす。
そして、世界中の生活を、社会を、豊かにしていく。
それが、未来のモビリティ社会をリードする、私たちの想いです。
一人ひとりが高い品質を造りこむこと。
常に時代の一歩先のイノベーションを追い求めること。
地球環境に寄り添う意識を持ち続けること。
その先に、期待を常に超え、お客様そして地域の笑顔と幸せにつながるトヨタがあると信じています。
「今よりもっとよい方法がある」その改善の精神とともに、トヨタを支えてくださる皆様の声に真摯に耳を傾け、常に自らを改革しながら、高い目標を実現していきます。
トヨタグローバルビジョンより

トヨタが「売上を上げる=社会に貢献する」という理念ならこのようなグローバルビジョンは生まれないだろう。トヨタは車を販売する会社から「未来のモビリティをリードする会社」へと変化していったのである。広告2.0の時代に置いて大切なのはこうした現象(コト)をユーザーにきちんと伝える役割を代理店が果たすことである。また、企業と共にその企業が本当に伝えたい本質は何なのか、社会に対してどういったスタンスでありたいのかを考えることが代理店としての義務へと変化している。僕はそこには社会を変えたい、より良くしたいという「愛」が必要であると考えている。

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広告3.0とは何なのか

 ここからは僕が考える広告3.0の世界について書いていきたいと思う。僕が作りたい未来の話である。共に叶えたいと思う人が一人でも多く現れるように丁寧に書いていこう。
 まず、これから大切になってくるキーワードは「コミュニティ」であると考える。一つのマスを使って広く浅く広告を作るのではなく、一つのコミュニティに対して深く刺さるような広告へと変化していくと感じている。100万人に対して伝えるより、100人のコミュニティに対して全員が共感できるような「場所、モノ」を作り上げる。そうするとそれが100人に感染する。さらにその100人から違った100人に伝われば100万人に深く刺さることになる。時間も労力も100万人に一斉に伝えるよりかなり要する。なぜなら、そのコミュニティが求めていることに対してヒアリングを行い、感動できる場所を作ることが必要だからである。しかし、社会対して意義のある広告は後者であると僕は信じている。というか、主観的にこっちの方が100倍やりがいがある。
 現在、インターネットの進化により一人一人の属するコミュニティの数は増加している。一人が複数のコミュニティに参加する時代がきたのである。大学生をやりながら、デザインのコミュニティ、好きなゲームのコミュニティ、趣味のスポーツのコミュニティ、なりたい職業を共に目指す仲間のコミュニティ。そうした様々なコミュニティに参加できるようになったのだ。副業をOKにしている会社が増えていることに関してもも違うコミュニティに属することを社会が促進しているということである。また、一人の人間が自分の意思を社会に対してぶつけることもできる。そうした時代の中、広告代理店は「広く告げる」仕事から「告げる〇〇を広げる」仕事へとシフトしていくのかもしれない。いや、べきである。
 〇〇に入る言葉には様々なものがある。「環境、コミュニティ、モノ、etc...」。その企業(コミュニティ)が告げたい(伝えたい)ことを社会へと広げることが目的に変わるべきなのだ。

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いや、むしろ広告の始まりはこの考え方だったのかもしれない。今、原点に立ち返って広告のあり方を考え、整備する。それが僕の人生の使命であると勝手に決めている。
 話が長くなりすぎたのでまとめたいと思う。僕が考える「広告3.0」の世界は「世界中の全ての人が共感できる価値を広げ、社会にすべきことは何か消費者と共に行動できるコミュニティを創る」ことだと考える。
 今までの広告業界が創り上げてきた歴史は本当に偉大である。一つのクリエイティブを世の中に送り出すことに対して妥協を許さず、絶え間ない努力をしてきた。この努力は「世界中の人が共感できる価値を広げるモノをつくれる」能力として決して無くしてしまってはいけない。そこへさらに企業が社会に対する本質的な意義を伝え、消費者がそういった企業に賛同しアクションを起こせるようなコミュニティ作りも行うことがこれからの広告のあり方だと思う。僕は人に伝わるという言葉より感染するという言葉をよく使う。同じ共同体内での感染率は今までの広告より深く刺さる。これからは消費者と共に考える広告作りが必要になってくるのではないだろうか。コミュニティ同士の「絆」そして何よりその企業を心から応援したいという「愛」がこれからの広告をさらにより良いものへと導いてくれるに違いない。

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最後に

 大航海時代、海の向こう側は崖だと思われていた。それより先に行くと滝に落ちてしまう。今聞いてみるとそんなことありえないと思うだろう。世の中はあり得ないことだらけだ。僕が来年から広告業界で働くこと、不登校だった弟が独学で受験をしパイロットになるという夢の切符を掴んだこと、高校時代のバイト先の後輩が子供を授かり、幸せな家庭を築いていること。本当人生は何が起きるかわからない。1秒前のことなんてすぐにアップデートされる。だからこそ、不安もあるだろう。誰だって先が見えない道を歩くのは怖い。僕の大好きな往年のプロレスラー、アントニオ猪木はこんなことをいっている。

出る前に負けること考えるバカいるかよ! アントニオ猪木

 まさにこの通りである。先のことをあれこれ考える暇があるなら目の前の相手(障壁)を倒すのみである。。不安は自分の気持ち次第で楽観に変わる。前向いて行こう。明日もきっと良い天気だ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。今回は僕の考えをダラダラと書きました。文章力もあまり無く、読みづらいかと思いますが気持ちは200%込めて書いたのでいいねを押していただけると今後の励みになります。また、次の投稿を見てくれることを期待しています。ありがとうございました。


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