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デザインとは何だろうの旅

デザインが「設計」という意味であるなら、私たち人間は生まれた日からデザイナーなんだろうなと思ってしまう。

「オギャー」と泣いた日、私は親に生まれたことを伝えたかったのだろうしこれは伝えるための設計だと思う。弟が猫の話をすると口元が緩むのは「猫が好きなんだよね」と暗黙的に言っているし、いつも厳しい人が話すと、すごい優しいのは、とても考えが深い人だからかもしれない。相手を思いやって厳しく優しい。

そう言ったサインを発信することはデザインの一部だと思う。

問題解決というアプローチはデザインのお顔の一部だ。
今書いている本にCMYKとRGBとカラーコードと色の比率がわかる棒グラフを入れることにした。これは配色本20冊程と、口コミやSNSの声を拾って「愚痴」から発見した問題解決だ。(カラーコードがない!とか、CMYKしかない!とかそんな声を見つけた)

「自分の能力を引き出す」というデザイン。ロゴマークのように意図を込めて「私は思いやりを持って仕事をします」と宣言するマークを使うと人の働きが変わるという仕事をしたことがある。
「ハートフルシンボル」
これは問題解決ではなく、良いものをより良くする仕事のように感じた。

はたまた、ブランドロゴが複数あるブランドのお仕事をしたときは、印象調査のアンケートを先にとった。みんな会社の強みを違う風に捉えていたり…不思議だ。答えが違うことは悪くないが、全く逆のことを言うのはお客さんを悩ますかもしれない。そんなところから始まったお仕事もあった。

とある商業施設では集客の依頼をされたのに、それ以外の側面で「お客さんが入りにくい」とか「経路の関係でストレスがたまる」という発見を調査で見つけをそれを改善するアプローチを提案して通ったこともある。
(私はモノ自体は作ってないがラフと提案書は書いた)

デザインは不思議だと思う。見た目の力は強いけど、その強さの裏側に何かがあったり、数字にはできない効果があったりするのだから。お仕事で語ったけれど、毎日の中にあふれていて、意識すると酔いそうになる。

初対面の人の挨拶は「初めまして」なのに、友達との挨拶は「よっ」とか。お昼は「こんにちは」夜は「こんばんは」...うーん。関係性と環境で挨拶のデザインが違う。

デザインの深さを知ると考えずにいられなくなる。この世にいるみんながデザイナーだと思う。全てが繋がって見える。

デザインって見た目のことですか?と聞かれるとNOと答えると思う。
裏側のことも知ってほしいからそんなアプローチを心がけている。でも見た目は大事だとも思う。創る楽しさや人の心を動かす力が大きいから。

一緒に創る人のことを大事にしたいとも考える。印刷のことを勉強するのもそう言う側面があるし、HTMLやCSSのことを知りたいと思うのも相手がやってくれることに感謝し、ちゃんと届けられるものを作りたいとか考えるからだし。そう思えばこれもデザインの一部だし。

デザインは誰のものでもないし、奪われないし、生きてると勝手にやってしまっていること。

デザインとは何だろうの旅を永遠に続けて行くんだと思う。さて、今日もあと一息やりますか〜。

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