とてもコスパがいい
映画館には母に連れていってもらった。子どもを三人も連れて大変だっただろうにと思う。父母の世代には各家庭にまだテレビがない時代なので、観る娯楽としての映画はあの世代のほとんどが嗜んでいたと思う。テレビでも週に数回映画が放送されていた。昨日、また来月ナウシカを放送するのを確認した。これだけいっぱい映画があるのにあそこのテレビ局はジブリとコナンとハリーポッターくらいでもう十年以上はあの放送枠をまわしている。
上は2014年のツイートだ。あの当時はまだダイハードもやってたんだなとわかる。もう最近はターミネーターもダイハードもしなくなった。
テレビで放送されてる映画をみて母はよく泣いていた。子どもの私らは「今泣くところじゃないのになんで泣くんだwww」と笑ってた。その子どもの私でさえ泣いた映画はマルセリーノくらいだ。もうAmazonのDVDジャケ写で泣ける。youtubeの一部で泣ける。『汚れなき悪戯』を入力中の「けがれな……」くらいですでに泣いている。トップ画像を選びにいってもう泣いていたので我ながらすごいと思った。
ところで、昨日の映画で、特に泣くような場面でもないのに私は泣きそうになったところが何か所かあった。ああ、あの当時の母が泣いてたのはこういうことか、歳取った分だけ泣き所が多くなるのか。私には子どもはいないが子どもがもしいたら「いま泣くところではない」と笑われるのだ。一人暮らしでよかった。だいたいもう、たいがいの映画で泣ける。わざわざ「泣ける映画」で検索しなくてもいい。そこらに転がってる映画で泣ける。とてもコスパがいい。