きれいな岩波文庫を抱えたままドイツグラモフォンの昔の国内盤を大事そうに飾ったままつぶれていくといい
「もうブックオフ巡回することもなくなった」と何十回も書いているけど、古着併設があったりすると、その帰りにざっと眺めることがある。いつ立ち寄っても面白くない。
骨董商古書籍商は博物館じゃないので在庫や棚が一年同じだとお客さんも寄り付かなくなる。そういうリサイクル古書チェーンがかつてあった。いつ行っても同じ。補充もない。よさげな本は抜かれたまま。そのうちそんなチェーン店は名前もきかなくなった。ブックマートとかブックマーケットとかほんだらけ他にもあったその手のリサイクル系古書店。だいたいきれいに消滅した。
棚に並んだ商品が回転してるのに面白くないということは、その回転周期に入っている期間に出版された本が面白くないということだ。いやここに注がはいる。
「良さげな本は相変わらず出てるのだいい本も相変わらず出てるのだいい本はそんなになかなか売られないのだ自分のものとして自宅に置かれるのだ売られる本はそれに値しなかった書籍たちだここで選択が行われ自分で持っていなくてもいいような本はブックオフに売られる捨てられる」
ブックオフのプロパー棚には過去数年内に出たそれらの本、均一棚にはそこからこぼれ落ちた本。こぼれ落ちてもその程度の並びだから「蔵書家のおじいさんがお亡くなりになって遺族が放出したレアな本が入荷した時」にでも巡り合わない限り、よさげな本はない。「商品は回転してるのに回転していないのと同じ」レベルになってるブックオフ、そろそろつぶれるんじゃないだろうか。ブックオフ以外の古書店の方が間違いなく面白い。ブックオフは値付けもしぶい。マケプレに負けてる。やっぱりブックオフつぶれるのではないか。大事にとっておいてあるきれいな岩波文庫を抱えたままドイツグラモフォンの昔のCD国内盤を大事そうに飾ったままつぶれていくといい。