主な登場人物
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
海外の小説には、物語の前に作中の登場人物が一覧で表記されることが多い。
大抵は「刑事」や「探偵」、「医者」など役職や仕事が記されているか、「◯◯の夫」「△△の子ども」といった登場人物との関係性を記していることが多い。
しかし、時折お前誰やねんって思う人が記載されている事がある。例えば、ジュール・ヴェルヌの「月世界旅行」角川文庫の登場人物一覧には、下記のように並んでいる。
陽気なフランス人!しかも作中では自らの命を賭してロケットに搭乗したにもかかわらず、まるで脇役かのような説明である。
だがそれでも、名前のない人物とは異なり、この物語の主な登場人物である。名前すら与えられない村人Aではなく、物語を読む上で欠かせない人物の一人である。
生きていると、様々な登場人物に出会う。両親から始まり、兄弟や親戚。友達やクラスメイト、学校の先生やら先輩、職場の方々から自分に対してひどいことを言う人物などなど。
挙げたら切りがないけれども、全員が私の人生の登場人物である。
だとしたら、私という物語において、主な登場人物は誰だろう。その人の役職や役割になんて書くだろうか。
また一方で、私自身はどのように書かれているのだろうか。
私も他の人から見たら、登場人物の一人である。ならば一人でも多くの物語の登場人物でありたいと思うものではなかろうか。
「東京読書倶楽部 会長」や「自称読書家」も良いけど、”陽気なフランス人”のようなこいつ何者?と思えるような人物像も悪くない。「悪者」「被害者」といったネガティブなのは避けたい。
まぁまずは、人様の物語の「主な登場人物」に載るくらい影響力のある人物になる必要があるけれどもね。それではまた次回!
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