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火事にあい、物への執着がなくなった話。

 火事になって思うようになった。人生に本当に必要なものは、実は少ない。

 先日、火事になった家から、燃え残った物を搬出した。というのも火事で家財のほとんどを失ったが、1階の僕の書斎はほぼ無傷だった。たった2畳の小さな部屋には、とんでもない量の物があった。大量の本。DVD、CD、MD、ポラロイドカメラ、登山用のステッキ、針金、書類、ケーブル各種、缶バッジ、何種類ものイヤフォン、パンク修理セット、頂き物の香水とか缶バッチとか....書き出せばキリがない。そのとき、自分でも驚いたのだが、そのほとんどはいらないと思った。結果、段ボール30箱ぐらいのものを手離した。

 火事を経て、物への執着がなくなった。沢山の物を整理したり管理したりするのが面倒になった。どうせ燃えてしまえば炭になる。高い安いもない。そういう諸行無常な感覚がインストールされたのかもしれない。

 火事の後、生活に全く不自由がないほど、沢山のご支援をいただき、心から有り難いと思っている。一旦ゼロになったから、物の有り難さがわかる。その上でなにが余剰なのかの感覚が強くなったのかもしれない。

 でも油断するとAmazonでいろいろ物色したりしている自分がいたりもするのは、ここだけの秘密。


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