マガジンのカバー画像

家が火事になりました

36
2020年2月10日に家が火事になりました。火事が起きる確率は、0.04%と言われています。でも起きてしまえば100%。突然、大混乱が始まります。何が起きて、何にを感じたか、いつ…
運営しているクリエイター

2020年5月の記事一覧

なぜ今、植物に惹かれるのか。

 嘘のような話ですが、家が火事になりました。それがきっかけで、日常の瞬間を残しておきたいと写真を撮るようになりました。撮りたい気持ちがむくむくと大きくなったところに、ずっと気になっていたカメラマンのワタナベアニさんから思いがけずカメラを頂きました。さらに撮りたい気持ちにドライブがかかりました。こうなるともう何がなんでも撮りたい。四六時中、道の際でしゃがみ込んだり、急に空を見上げたり、家族からは半ば呆れられながらも、感じるものがあれば手当たり次第に写真に収めるようになりました。

燃えた家とチューリップ、そして妻。

 嘘みたいな話ですが、家が火事になりました。それから緊急事態宣言が出たので、この3ヶ月、家族と長い時間を過ごしています。これまでは仕事で家を開けている時間が長かったので、とても貴重な時間だと思っています。  火事の経緯はこちらのマガジンにまとまっています。 燃えた家は、今は再建するために、解体されて骨組みだけになっています。仮住まいしてる家からは車で15分程離れているのですが、何かのついでに立ち寄ったりしています。先日も、近くまで行く用事があり、息子を連れて行きまし

なぜ写真を撮り始めたのか。

 火事になって3ヶ月が過ぎました。いつか誰かの役に立つだろうと、その経験をnoteに書き続けています。今回は、写真を撮ることについてです。  火事をきっかけに、写真を撮るようになりました。僕は写真を撮るプロフェッショナルではありませんが、撮りたいものが沢山あって、いつもカメラを持ち歩いています。家族の日常や路傍の花、散歩で出会った犬。火事にあい、会社を休み、家族と多くの時を過ごすようになって、何気ない日々を愛おしく思うようになったからです。  火事の直後は、iPhoneで

君を撮るためにカメラを買ったんだよ。

 火事になった直後、日常を撮ろうと思った。3週間会社を休んで家族と過ごした。それが落ち着くと今度はSTAY HOMEが始まり、会社にもほとんど行かず、半径5メートルの世界に閉じこもる毎日が続いた。変わらぬ日常もカメラを手に、目を凝らせばドラマチックだ。花を撮れば、色の鮮やかさに目を奪われる。空を撮れば、雲の広がりにワクワクする。雨の日は憂鬱な気持ちが写真に滲み出る。天気が違えば、光が変わり、撮れる写真も変わる。  カメラは、ただ記録するための道具ではない。火事の後、肌身離さ