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カミセン三人目の男登場。

『コンテナプロジェクト開発ドキュメント』の川端ver.の第七弾だよ。

前回の終わりは、
建築をする上で、諸々、特に厳しい京都でやるには、ピースが足りない。

法律や条例に詳しく、役所関係に強い設計士。

いろんな人を思い浮かべて、ある人の顔が浮かんだ。

チベット僧のような高貴な見た目の魚谷繁礼建築研究所、魚谷さん。

実は、僕が以前の会社にいた時から、彼の名前は知っていた。でも、なかなか一緒に仕事をする機会がなかったんだな。

初めて一緒に仕事をしたのは、僕が独立した後、以前にいた会社からのオファーで、左京区にある美術専門学校の校舎をリノベの企画をさせていただいた『the SITE

その時に、彼がいた。

僕は、当時、先生然としているイメージのある設計士さんという職業の人が苦手だった。

そもそも、サラリーマン時代、一不動産会社の一営業が設計士さんとやり取りをする事自体少なかったからね。

だから、初めから、あまり、かわいくない対応をしていたと思う。

そして、ついに、ある日、少し揉めた。

彼には、そんな気はなかったんだろうけど、プロジェクトメンバーでの打ち合わせの時、いつも、少し上から目線な気がしていたんだな。

だから、僕は言ったんだな。とりあえず、ここ(僕らの立ち位置)まで降りて来てもらって、話しませんか?って。丁寧に言ったつもりだったが、感情が顔に出ていたかもしれない。

かわいくない。実にかわいくないな。

こうなってしまったのは、僕が不動産会社にいて、長年感じていた不動産会社、建築会社、設計事務所の関係性を語らなきゃいけなくなって長くなるから、今回は、割愛。

たぶん、その時、もっと、かわいくない事もいっぱい言ったんだよ。内容は覚えてないけど。しかも、彼の事務所で。

で、彼は、さすがに、ちょっと怒ったんだよ。すぐ顔に出る人だから。

僕はすぐに、ちょっとやりすぎたなと思った。

だから、打ち合わせが終わって、すぐに彼に謝った。その場で。

でもね、他人と一緒にプロジェクトをやろうと思うと、ちゃんと話さないといけないと思うんだよ。すべては、そこから始まるんじゃないかと。関係性の純度を濃くしないと純度の濃いものはできない。

長い関係性があったら、別だろうけど。

膝を突き合わせて、ぐっと話して、距離を詰める。
もしくは、ぐびっと酒を飲みかわして、距離を近づける。

それを経たからかはわからないけど、そのプロジェクトが終わる頃には、彼と基本的な部分の関係性はできていた気がする。

今から思うと、まだまだ、遠かったけどね。

彼を思いついたは良いものの、超有名な先生だからさ、しかも、得意なジャンルじゃないだろうから、受けてくれるかな?と思いながら、声をかけた。

少し遠慮がちに「面白いプロジェクトがあるんだけど」って。

彼はすぐに事務所に来てくれた。

そして、プロトタイプのプランを見てもらった。

彼は堪え切れない笑いをこぼしながら言った。
「こんなんマジでやろうと思ってんの?(笑)学生のコンペみたいやん(笑)」って。

しかし、間髪入れずにこうも言った。
「俺やったら、初めから、こんなん絶対やろうと思わへんから、面白そうやし、やらせて」って。

ニヤリ。なんだよ、あんたも変態だったのか。

こうして、ここに、プロジェクトメンバーが集まった。

へい!

次へ続く。

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