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京葉線快速縮小問題を考える⑬2024年各停ダイヤの検証

時刻表が発売され2024年各停ダイヤの全容が判明した。遅ればせながら今回は特に各停格下げの影響が大きそうな部分を中心に分析したい。

平日朝上りダイヤの比較

2023年ダイヤ
2024年各停ダイヤ

2023年ダイヤと2024年各停ダイヤを筆者フォーマットで比較。

ピーク後半で京葉線本線と武蔵野線直通が若干入れ替わっている印象を受けたが、これは通勤快速廃止に伴う待避解消に伴う影響で、本数を数え上げてみると通勤快速の各停格下げ分を含めて増減なし。本問題でしばしば「通勤快速を特急に置き換えた」と揶揄されているが、本数だけの話ならなんと新設特急は純増だった。プレスリリース記載の通り、ピーク前半(蘇我705発)各停が削られているので、そこで帳尻を合わせているのかもしれない。

また、特筆すべき点としては、君津始発の蘇我719→718各停はスジ入替により東京着が7分も速くなっている。

通勤快速を各停格下げした後半時間帯は京葉線本線各停の間隔が狭まり、次のステップでは整理(削減、または西船橋方面からの各停に振替)されそうにみえる。今回のダイヤ改正で即削減とならなかったのは不幸中の幸いで、通勤快速復元の余地が残されたともいえる。

下り直通列車の比較

2023年ダイヤ
2024年各停ダイヤ

次に、新旧の下り内房線・外房線直通ダイヤを比較した。朝と同様に直通先のスジは大きく動かさず、京葉線内での調整が中心となっている。元々の快速が遅く5分程度の増で済んでいるスジもあるが(最終君津行に至っては2分増でしかない)、京葉線内で特急待避となり中心に10分以上の所要増も見られる。各停化に伴う増はともかく、特急待避による増は酷い話で「快速削減により各停の所要時間短縮」を謳ったプレスリリースはなんだったのだろうか。

また、直通先ダイヤは2023年と完全一致というわけでもなく、数分前倒しされている列車が多い。直通先ダイヤを見ると、運転間隔の是正が目的のように思われ、むしろ従来京葉線側の制約で間隔不均等だったところが改善されたと見ることもできる。京葉線内も全列車各停化の平行ダイヤとなり混雑平準化はされるのだろうが、その運転間隔は5~10分とまちまちで、5分の続行運転をするくらいならここに快速格上げの余地を見出したい。

その他にも…

各停平行ダイヤですらきちんと組めないJRは、本当に大丈夫なのか心配ですらある。猛省を促したい。

ところで

本記事投稿日の3月3日は京葉線初開業日であり、筆者が沿線民となった日でもある。京葉線がこのような発展をみせるとは当時は想像もしていなかったが、あと2年で開業40年、そのときにはどのような姿になっているのだろうか、楽しみにしたい。

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