「マスの感覚」が活かせると思い飛び込んだEC業界。新たな価値を生み出すための「シェルターの中で成功を信じる力」とは?
2023年夏、カウシェは創業時からの特徴だった共同購入としての「シェア買い」からサービスの特性を刷新し、「カウシェファーム」や「みんなの投稿」「コイン」といった新しい機能を持つアプリとして生まれ変わってきています。
ある意味第二創業期であったカウシェにおいて、特徴的な機能である「カウシェファーム」の開発チームを率いた、佐藤俊輔(以下@shunsuke、プロダクト本部 開発2部部長 兼 「カウシェファーム」プロダクトマネージャー) に、インタビューを行いました。
(聞き手は @sayo )
マスの感覚 x 絶対的成長市場 x スモールな組織で働きたいと思っていた学生時代
今から約4年前の大学生だった頃、サービスリリース直後のカウシェにインターンとして入社したことを覚えています。そこから現在、開発2部の部長になるまで何をしてきたのか、教えてください。
カウシェで働き始めたのは、当時シェア買いアプリだった「カウシェ」がリリースされて2ヶ月ほどたった2020年の11月です。
それまではエンジニアとしてフィンテック系のスタートアップでインターンをしていたのですが、IQの高いメンバーに囲まれて仕事をしていく中で「自分はIQで勝負してもどうやっても活躍できない。活躍するには、自分の強みである洞察力やお客様視点を生かした”マスの感覚”を武器に戦うしかない!」と思ったんですよね。この”マスの感覚”というのは、マスなターゲット層の方たちの思うこととか、欲しいものがわかるという力という意味で使っています。
またもう一つ重視したのが、「若手でも打席に立てる回数が多いかどうか」です。一時的なトレンドでなく絶対的に伸びている領域で、そこのど真ん中にあるスタートアップであれば、自分でも打席に立つチャンスはあり、結果を残せばさらに多くの打席に立つチャンスが得られるであろうと考えていました。
”マスの感覚”を活かせて、かつ絶対的に伸びている市場、かつ自分のような若手でも打席にどんどん立てるようなスモールなスタートアップでの仕事はないだろうか...
そんな思いで、Twitter(現X)で様々な起業家をフォローしはじめていました。そんな時にLayer Xの福島さんのポストをきっかけにカウシェのことを知ったんです。
毎年発表される電子商取引に関する市場調査でも常に数字が伸びているEC。そんな絶対的成長市場で、自分の「マスの感覚」が活かせるtoCサービス。かつサービスリリースしたばかりで組織もスモールという、自分がまさに求めている場所はこれだと思い、すぐさまインターンとして働きたい!とエントリーしました。
その後仕事を開始し、取締役の kotaさん と二人三脚で、スタートアップ立ち上げ時ならではの様々な業務に取り組みました。
新規獲得マーケや販促企画、CRM、商品の梱包や配送、お客様対応(カスタマーサポート)など、開発以外のサービスを回すために必要なことは全て取り組みました。当時大学を休学していたこともあって、会社の近くでAirbnbを借りて、まさに寝る間も惜しんで仕事に熱中していました。
その後サービスが少しずつ大きくなり、カウシェのオフィスも新宿WeWorkに移転。メンバーも徐々に増え始め当時のカオスすぎる状態から少し落ち着き始めたころ、2022年春に私も大学を卒業してカウシェに正式入社しました。
社員として入社後はしばらくマーケティングを主業務としていたのですが、私よりもずっと経験が長く知識もある方がカウシェに入社ししばらくしたタイミングで、自分から希望して経営企画室に異動しました。
2023年、当時のカウシェは事業転換期。このまま共同購入である「シェア買い」を主軸にサービスを進めるのか、全く違う新しい価値を生み出すべきかの議論をしているタイミングでした。
ポジションには拘らない。気になるのは、グロースのために何が必要か
エンジニア、マーケティング、オペレーション、カスタマーサポートと、かなり幅の広い職種を経験してきたかと思いますが、shunsukeの仕事観やポジションについてのスタンスについて聞かせてもらえますか?
「グロースのために一番必要なことをやる精神」です。
自分は学生時代は長らくバスケをやってきたのですが、その時から「チームにとって一番必要なことをやるのが最も勝利の可能性が高くなる」ということを実感してきました。
これだけ聴くと、なんてチーム思いな行動を取る人だと思われるかも知れませんが、ここで結果を残すことで、またさらに打席に立つチャンスが自分に回ってくるので、私にとっては利他的な行動だけでなく、自己にとってもとても意味がある行動だと思っています。
仕事においても、インターンの時から特定のポジションには拘らずにやってきたのはその精神と、どこで仕事をすることになっても爆速でキャッチアップしようという馬力があったからだと思います。
なるほど、そして現在は「カウシェファーム」のPdMとして従事しています。
はい、PdMに就任する半年前くらいから今のカウシェがやるべきだと思う企画構想を作って経営陣にプレゼンを行っていました。
「カウシェファーム」については、社長の思いとも合致し、チームを立ち上げて実施することになりました。2023年10月にリリースして以来、今に至るまでチームのメンバーとともに日々プロダクトを磨いていっています。
チームの開発体制や働き方について教えてください。
「カウシェファーム」に関わるチームのエンジニアとしてakifumiさんやkenwooさん、micchieさんと一緒に進めています。それに加えて、デザイナーやQAエンジニアの方とも連携しています。
人数が少ないチームだからこそ、出来るだけミーティングを少なくすることを根本的な思想としつつ、毎日朝会の30分間のみ同期的な時間をつくるようにしています。そこでは、ダッシュボードをみて状況を把握したり、互いの脳内のSyncを行っています。
それ以外では、何かを作る検討フェーズの場合はみんなで集まって、上段から議論をすることを意識しています。ここは議論が発散しやすいよう対面でやることが多いですね。
一方で作業フェーズに関しては、それぞれが一番集中しやすい環境でやることが大切だと考えており、リモートでやることが多いです。その中で、何か気になることがあればgoogle meetに接続してすぐ話すようにしています。
2023年10月にリリースし、その後「カウシェ」のアプリダウンロード数自体も200万を突破するなど、利用者数が順調に増えてきていると思いますが、その中で心に残っている出来事はありますか?
2024年春から、「ヒルナンデス!」を始め、多くのTVのニュース番組で「カウシェファーム」を取り上げていただいたのですが、自分たちで作ったサービスがマスメディアで取り上げられたのが単純に嬉しくて、そのことをInstagramへ投稿したんですね。そうしたら高校時代の知り合いから「このサービスshunsukeが作ったの?いつも使っているよ!」というようなメッセージをもらって。テレビで取り上げられた以上に、この瞬間嬉しかったです。こういう予想もしなかった人がユーザーになってくれていること、そしてその反応がみられるというのは、toCサービスをつくる人の醍醐味だと思います。
電車の中でアプリを使っている人をみた時に嬉しくなっちゃうあの感覚ですよね!では、これから成し遂げたいことはどんなことでしょう?
最近カウシェの代表のMonさんと一緒に中国に行き、中国の最新の小売サービスに触れたり情報交換をしてきたのですが、toC向けのサービスを中心に新しいテクノロジーがどんどん普及している勢いに、凄まじさを感じました。日本だと、アーリーアダプターまではすぐ利用を始めても、マジョリティにいくまでかなりの時間がかかる。一方で中国の場合は、街全体がTryFirst(トライを推奨する風潮。カウシェでのバリューの一つでもある)のような。
日本では新しいサービスの浸透には中国よりも時間がかかるかもしれません。それでもやっぱり、いつかは自分たちの作ったプロダクトで、街全体の景色を変えてみたいと改めて強く思いました。
これを実現するためにも、自分もどんどん打席に立って、たとえ失敗したとしてもそれを学びに変え、トライの量だけでなく質も向上し、自分が影響を及ぼせる範囲を広げていきたいと思っています。
「シェルターにこもって成功を信じられる人」と一緒に働きたい。
最後に、現在プロダクトメンバー募集中のカウシェですが、shunsuke的にぜひこういった方にきてほしいというメッセージをお願いします。
「シェルターにこもって成功を信じられる人」、そういう人と一緒に働ければ最高だと思っています。
カウシェは今、既存のECで求められる「安さ」「速さ」や「便利さ」とは全く違う、「楽しさ」という新たな価値をEC上で生みだそうとしています。今ないものを生み出していく時、全員が全員「絶対やった方がいい!」なんて言われることはありません。もしあった場合、それは汎用的すぎてもしかしたらそこまで化けないかもしれません。
その価値をすぐには理解してもらえない。だけどお客様自身も今は気がついていないような深層にあるニーズを見出し、出来上がった時にはものすごいインパクトのあるサービスを作りたい。
サービスを作る中で、僕自身も今まで身近な人からも「そんなの成功するの?」なんて言われたりすることもありましたが、こういう思いがあるからこそ思いを変えずに、ある意味サービスに懐疑的な意見をくれる人にも感謝してきました。一方で、周りの意見に耳を傾けすぎて「うーんやっぱり無理かな」と思ってしまう人は、進もうとしている道が簡単ではない分、辛くなってしまうでしょう。
先ほど「シェルター」と表現しましたが、自分たちでやっていることを信じて、それを成功させるためにはどうしたらいいのか、一緒に考え進められる人。そんな方がいらっしゃればぜひ一緒に、今までにない価値を一緒につくっていきたいと思います。
ここまでお読みいただいた方、ありがとうございました。カウシェでは、「世界一楽しいショッピング体験をつくる」メンバーを募集しています。
「シェルターにこもって成功を信じられる人」、下記よりエントリーをお待ちしています。
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