図書館で本が借りれなかった話。

図書館が好きです。書店も好きです。
実物の紙の本がたくさん詰まった場所が好きです。アドレナリン出るよねー。

自宅が田舎なもので、図書館が目下お手軽に本に埋もれることができる場所なのですが……。
先日、私、本が借りれませんでした。
これを借りよう!と手に取った本はあるのです。それから一緒に借りようとしたものも何冊もあるのです。
だがしかし。
私は獲物を置いて、その場を去ったのです。

この現象、最近よくあるんですが、わくわくしているはずなのに、同時に憂鬱になるんですよ。
これ借りたら返しに来ないといけないなあ…。
とか。
結局この前も読みきれなかったじゃないか、私。
とか。
家に積んでる本を読むのが先でないの?
とか。
とかとかとか!!

この場所にたどり着くまではあんなにわくわくしていたのに。

年を取ると心を動かすにもエネルギーが足りなくなる、という現象を巷でしばしば耳にします。
悲しい話は受け止めきれない、とか長編小説より短編で満足、とか。ストーリーよりエッセイを好む、とか。

またしても、とか!

とかって一体何なんだ。

とにかく最近めっきり集中力が落ちて、なかなか読み進めることができないまま待機している本が増えるというループにストレスやプレッシャーを感じていたようです。
だから書店でも手にしたものを棚に戻してうろうろー、と繰り返すんだよなあ……。
でもその後ネットでポチッと買ってしまうんだよね。
だってネットでカートへ入れるだけなら、『本の重み(※物質的に)』を感じることはないのです。その先の積み上がった紙の山から一方的に受け取るプレッシャーは、届くまで持ち越し。

そして延々と読まねばならんという私の勝手なプレッシャーの輪は続いてゆくわけで。

結果、図書館でうろうろしただけで帰宅するに至りました。それもそれで、何だか寂しいなあと思った帰り道。
ちなみに借りようとしていたのは、森見登美彦さんの『太陽と乙女』。絶対おもしろいやつ。

棚に戻す前に、一節だけ読みました。創作についての部分。面白い。おもしろいんだよー。

翌日、仕事をしていても思い出すのは、かの書影。
終業ダッシュで駆け込んだ図書館。
そして私は本を借りました。
六冊ほど。
まだ読んでいません。

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