見出し画像

産官学民連携の“民”は誰かでなく、自分も。

最近、色々なところで産官学に“民”を加えた「産官学民連携」が大切という話を聞きます。B2C事業に長年携わってきたこともあり、民が入らない考え方に違和感を抱くのですが、さらに違和感を抱くのは市民参加型という理由で誰かの意見を聞こうとする姿勢。大切ではあるのですが、自分自身も市民の一人であることを忘れていませんか?と問いかけたくなります。

画像2

産官学民の「民」の捉え方

B2C事業に携わっている人たちは「民」という存在を常に意識しているものの、「民」を「消費者」と企業目線で捉えることがほとんどだと思います。僕自身も当初はそうでした...。企業が提供する商品やサービスの購入者・購入検討者を「消費者」と表現しますが、供給者と消費者という関係は自社製品・サービスの購買関係という一つの評価軸でしか見ていないということ。さらに言えば、供給する企業側を上位と捉えがちではないでしょうか?

消費者という一つの軸ではなく、「生活者」として捉えること。そして、現在は消費する存在ではなく、一緒に商品やサービスを生み出して発信する「共創パートナー」として捉えることが多いはずです。

仕事の視点で捉える産官学民連携(COVID-19前)

働き方改革やCOVID-19によるNew Normal(新しい生活様式)で、働き方・暮らし方が変わりつつあります。

COVID-19前、オフィスに通勤していた頃は移動という行為によって「仕事」「個人」の時間が明確に分かれていました。平日の8:30-18:00は仕事、19:00以降と土日は個人の時間というように。
だからこそだと思いますが、仕事で産官学民連携を検討すると、その時間帯の自分は完全に仕事モード。そのため、自分のアイデンティティは産官学のいづれか。民を自分事として捉えず、例えば、市民を交えたワークショップをする場合もホームページ等で募集したり。市民の一人である自分がそこにいるにも関わらず...。

仕事の視点で捉える産官学民連携(COVID-19後)

COVID-19でリモートワークや在宅勤務が増え、オフィスに通勤する機会が減少しました。在宅勤務だと仕事時間中に子守や料理、掃除、宅配の受け取りをするなど公私の混在が当たり前になります。ランチ時間に自宅周辺を散歩すれば、地域の方々との交流が生まれたり、そして、ある場所はポイ捨てが多いなど地域の課題に気づくこともあるはずです。
公私が混在することで、仕事の中でも個人を感じることが増えるはずです。

組織の中の個人(私)でなく、個人(私)を中心に考える

働き方改革で複業が認められやすくなり、二枚目の名刺をもつ方も増えました。複数の企業や団体、NPOに属する交点にいるのは自分。その交点にいる市民というアイデンティティの自分。

多様な市民の意見を聞いて対話することも大切ですが、その多様な市民の中に自分自身がいることも忘れてはいけないと思います。
そして、ダイバシティ&インクルージョンが大切と言われますが、自分の中の多様性にも着目して活かすことが大切だと考えます。

画像2


よろしければサポートをお願いいたします。各種活動でありがたく使用させていただき、noteの充実を通じてお礼していきます。