ひとの仕事

企業同士による、「従業員のシェア」が世界で広がっている。現在の新型コロナウイルス感染症は、すごい勢いで社会の在り方を変えている。と同時に、台湾や韓国・中国といった東アジアの国と比較して日本社会の弱点も浮き彫りにしている。(意思決定プロセスに時間がかかる・決断ができないという意味で皮肉なことに民主主義が機能しているという方もいらっしゃるが。笑)

今回の記事で思ったのは、組織としても個人としても環境に順応してAdjustすることが必要なんだと改めて認識した。黒船が来てちょんまげ切ったり・鹿と魚を追いかけて捕まえていたら、稲作が伝わったり、今まで歴史として学んでいた社会の変革・文化の変革に匹敵することが起きていると感じる。

そう考えると、「日本政府に補償を!」と叫びすぎることにいささかの違和感も感じる。勿論、生活が脅かされる生活ができない人へのサポートは必要である。(憲法にも定められている。)しかしながら、昨今のフリーランスブーム・声高に会社に依存しない働き方を叫んでいた人たちは、現在の入ってこない仕事に対するサポートを求めるより「いま」募集している仕事を始めるということが必要なのではないかと思う。

上記の記事でもそれが個別の企業で、「従業員と」生き残るための戦略として取り組みをしているので興味深い。
いつか、新型コロナウイルス感染症はワクチンができて収束するだろう。ただし、新たな感染症がまたいずれ発生する可能性はある。いつなのかはわからないが。このような有事に備えて、業種の異なる企業同士が人材のシェアの枠組みを作っていると企業同士・従業員としても三方よしだと思う。

ただ、今後はどんどん労働力が不要になる仕組みになって日清の新工場みたいにラインにかける従業員数を減らす。そして、究極的にコントロールする人とマシンメンテなどをする人を除いてゼロにする。という世界が待っているかもしれない。そしたらどこで働けばいいのだろうか。無駄で食っている人が多いと言われている日本で、無駄を省いたら私たちはどうなってしまうのだろう。

あと、今回の記事で思い出したのが以下記事だ。

当時は、「余った」人員を買収した人手不足の(かつ今後もニーズの多い)別会社に上手にリストラする印象を受けていた。ネガティブな受け止めをしていたが、現在実際にここで配置転換になった人たちの声・及び受ける側となった介護業界の反応はどうなのだろう。非常に興味深いので調べてみたい。

私個人は、友人に介護士として働いている人・お客様でも介護業界の施設運営・経営企画部の方と話すことも多い。友人は、やはり責任の重さに対しての「給料」が割に合わない。(≒保育業界)と言う。また、経営企画の人たちも如何にして給料を上げていくか苦心してる。ただ、以下の記事にある通り人手不足=>求人媒体に掲載=>求人会社に支払い という悪循環が苦しめているのは事実のようだ。

「周辺業者のなかでも、特に一部の人材会社(人材派遣、有料紹介会社)への売上流出が深刻です。介護の求人はインターネットが中心で、人材の採用は検索システムが優れた人材会社に握られている。中小の事業所や介護運営会社では、人材募集をかけても応募すら来ないので、必然的に人材会社に利益を吸われ続ける構造になってしまっています」
-介護職の給料はなぜ「低賃金」のままなのか? その闇の深層-
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00031/?P=1

いろんな方向に話が散らかってしまったが、現在社会のルールを決めていく人たちは果たして真剣に問題に向き合っているのかが本当に見えない。もし問題に真剣に向き合い・解決策具体的かつ効果的な提言を行い・実行しているのに、私がそれを見えてないだけであるならばいいのだが。(その一方で、そのようなことは積極的に発信して欲しいとも思う。)

いまも、頭の中でもやもやっとしている。

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