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はじめてのnote、渋谷PARCOでの写真展。

いまさらnoteをはじめて書くなんて、ネクタイの結び方を知らない大学1年生の春みたいな甘酸っぱい恥ずかしさがありますが、どうやらnoteに時効はありませんから、勝手に良しとしましょう。

市町村一周の旅をしていた間、自分のサイトを更新していましたが、なにせこれからの文章を残す場所としては中途半端なので、noteをはじめてみよう!と、思いました。noteには「気づく」という動詞の意味もありますし。言い分です。

渋谷PARCO、ほぼ日曜日さんでの写真展

書きたいことは、個展のことです。渋谷PARCO8階、ほぼ日曜日さんで「1741のふるさと」という全市町村の写真を展示した写真展を開かせていただいています。副題は「里帰りできなかった、あなたへ。」そしてあっという間に半分が過ぎました。

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いまの気持ちを忘れないうちに書き残しておかないと、のちのち勿体無い気がしてまして。簡潔明瞭、備忘録でもいいですから。

”東京”は傷ついていた。

いきなり重たい話題ですみません。わたしはほんの少し前まで故郷の岡山県倉敷市にいて、展示のために東京へ来ました。こっち(地元)では「東京は新型コロナウイルスが〜」という文章に書き起こすことすらくどいような枕詞が当たり前です。特に「東京」という名前は使いやすい。誰かを特定するわけでもなく、個人を誹謗中傷するわけでもなく、遠巻きに自分たちを正当化できます。

それでも、遠巻きな言葉のはずなのに、関東、特に首都圏の方たちは、"東京"という名前で傷ついていた。会場に来てくださるお客さんとお話しをすると、「地元からは帰ってくるなと言われるの。」と何人もの方々が笑って話してくれた。心は泣いていた。新型コロナウイルスに関するいじめが地方では問題になっていますが、東京という不特定多数の大きな名前でもさほど変わらないんだと。

かなり深刻だと思いました。「里帰りできなかった、あなたへ。」という副題そのままに、今回の写真展は世相を反映して、みなさんにお届けする形となりました。東京と地方、”どちらが正しい”とかは一切の問題ではなくて、地方にお住まいの方はまだ暫く東京へはお越しになれないでしょうし、反対も然りですから、要は、お互いを理解し合えるには必然的に時間がかかるんだと思って。わたしはたまたま東京にやって来ましたから、この感覚を肌で感じています。

知らない世界を知らないから、知っていると感じていることそのものが、事実になりやすいですし、正義は紙一重な気がします。どっちも悪くないわけですから、認め合うことが、いちばんの正義なのかもしれません。

東京の人も、地方の人も、お互いの目を見て笑顔でいられるといいな。

展示に足を運んでくださるありがたさ。

本当にたくさんの方が展示に来てくださっています。年代層も幅広くて、若い方からご年配の方まで。写真を指差しながら見てくださったり、何枚も写真を撮ってくださったり、何時間も滞在してくださったり。少し暗いことを書いてしまいましたが、来てくださる方は、みなさんとても楽しそうで。一緒に日本を旅させてもらっているようで、この上なくありがたいですし、嬉しいです。

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NHK「おはよう日本」さんの生中継もありましたが、”生中継”という要素の大変さを痛感しました。NHKのみなさまのプロフェッショナルさが、頭から離れません。番組をつくる熱量は、テレビ画面からは見えづらいかもしれませんが、現場にはその熱量が溢れています。早朝からお世話になり、本当にありがとうございました。

そしてこの度の展示を企画してくださった「ほぼ日」の皆様には本当によくしていただいていて、もう何度お礼をお伝えしてよいか分かりません。準備から設営から当日まで、note5本書けるくらい「お世話になりましたエピソード」があります。みなさんのお言葉やメールのやりとりひとつひとつが、大好きです。貴重なご縁をいただき、本当にありがとうございます。

展示は9月27日(日)まで。ご来場、ぜひお待ちしております。

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(雨の渋谷より)

ポカリスエットを買います。銭湯に入ります。元気になって、写真を撮ります。たくさん汗をかいて、ほっと笑顔になれる経験をみなさんと共有したいと思います。