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個人的 David Sanborn名盤

アルトサックスでフュージョンといえばデヴィッド・サンボーン。ハイバッフルのメタルのマウスピースを使い、個性的で超明るいサウンド。常識をぶっ壊したプレイヤーの一人ですね。

ま、自分も最初は「何じゃこの音は?」と思って毛嫌いしてたんですが、どんどんハマっていってたんですよね。やっぱカッコいいんですよ。色々と。

そのサンボーンですが、定番は70~80年代のアルバム。84年のグラミー賞受賞の「Straight to the Heart」なんて名盤と呼ばれ、この頃は誰もが紹介する「定番のサンボーン」です。

が、、、、、、個人的にはあまりハマらなかったんですよね。
カッコいいですよ。吹きまくりサンボーン。でも、ハマらなかったんですよ。

90年代になり、もう一度マーカス・ミラーがプロデューサーになり、「Upfront」や「Hearsay」というカッコいいアルバムを作ります。

間違いなくグルーヴ感あふれるアルバムでカッコいいです。ドラムのスティーヴ・ジョーダンとマーカス・ミラーの組み合わせもサイコーです。

でも、正直なところ、自分はこれらの名盤でハマらず、世間的に不人気とされるアルバムでサンボーンが好きになったんですよね。

ということで、個人的サンボーン名盤

1:Songs From the Night Before

間違いなく人気があるのがマーカス・ミラーのプロデュースするサンボーン。その90年代マーカス・ミラーのプロデュースから抜けた世間的には不人気アルバムなんですが、自分はこのサンボーンが超好きです。

当時のサンボーンのバンドでキーボーディストとして活躍していたリッキー・ピーターソン。この人、すげーサイコーじゃん。そのリッキー・ピーターソンが96年にプロデュースしたのがこのアルバム。ちなみに、リッキー・ピーターソンのソロ名義のアルバムも大好きです。

超絶オシャレなんですよ。で、サンボーンがその上でアドリブを吹きまくる。

グルーヴするサンボーン、熱く吹きまくるサンボーン、どれも良いんですが、このオシャレな雰囲気でアドリブを吹きまくるサンボーンが最高です。

全体を通してサンボーンが主人公になるような音色の作り方が好きです。個人的には名盤って周りのメンバーの個性も強すぎなんですよね。

それがこのアルバムは主人公が見えるので好きなんです。

2:Pearls

90年代のマーカスプロデュースから一転、1995年にストリングスアルバムを作ったのがこのパールズ。

まさにサンボーンが主人公。

ま、ストリングスなんで勢いのある曲も無いので全体的にバラードですね。

パーカーのストリングスは高評価が多いのに、サンボーンのストリングスを一押しにする人っていないんですよね。「煙が目にしみる」のイントロとか超かっこいいのに。

でも周りの反応って「超エロい」とかなんですよね。

正直、今でも自分はこのアルバムでのサンボーンはエロいとも聞こえないし、明るい音にも聞こえない、すごく溶け込んだ音に聞こえます。

まさにバラードの理想形。

ちなみにこのアルバムで、日本にも来たんですが、高すぎて見送ったんですよね。本当に後悔してます。

3:Time Again

99年にマーカス・ミラープロデュースの「Inside」というアルバムが発売されます。これもグラミー受賞のアルバムなんですが、個人的には全く好きになれなかった。ただ単純に暗いアルバムだったから。なんかこういうのじゃないんだよって感じで。

その後にVerveにレーベルを移籍してこのアルバムが登場。

はい、すぐにやられました。まさにこういうサンボーンが聞きたかったというのをよく思い出します。

マーカスのプロデュースするアルバムって良くも悪くもサンボーンが主人公にならないんですよ。

それがこのアルバムで一転。アドリブ吹きまくりです。休符の使い方やフレーズの組み立てかた。本当にフレーズの「間」の使い方が上手い。

80年代のサンボーンって16分音符吹きまくり。それがこのアルバム以降は全然違う。サンボーン特有の音がアコースティックな雰囲気に馴染むという、本当にどうやって音を作ってんだと言いたくなる。

これ以降のVerveは「Closer」もあるけどこれも大好き。


ということで、個人的サンボーン名盤でした。


番外編:Kiroron

サンボーンがキロロの「長い間」を吹いたアルバム。一曲しか参加してないけど、このサンボーンも大好き。

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