慢心

今日の朝、駅前で人の洪水が起きていた。何事かと思って、しげしげ眺めながら近づいていくと、顔が全部、若かった。そして空気が固かった。大学受験だ。

もう僕にとっては4年前の出来事かと思うと、横っ腹をぶち抜かれたような気分になった。光陰矢のごとし。もっと頑張れ俺。

人混みをかきわけて電車に乗ったあと、せっかくだから受験の記憶を探っていると、ぼくはセンター試験の問題形式が大の苦手だったことを思い出した。地雷は踏まずにどうにかこうにか回答をつくりだす、部分点狙いで試験を乗り越えてきた僕にとって、選択肢を選んで白黒ハッキリ点数をつけられるセンター試験は鬼門だったのだ。少しの知識のズレが答えの正誤を分けてしまう。

なかでも一番の強敵は数学だった。もし解法があっていたとしても最初の段階で単純な計算を間違えると、芋づる式に全ての回答が間違ってしまうからだ。「正しい方法で頑張ったんだから、結果はダメだったけど評価してくださいよ〜」という僕のゴマすり戦法は通用しない。プロセスより結果だ。これはセンター試験のみならず。大事なのはプロセスより結果だ。という白黒つけた考え方は苦手だ。

昨日の日記に書いた、今までカレー屋さんに行った回数。計算をこっぴどく間違えて書いていることに、ついさっき気づいて、顔から花火が打ち上がるほど恥ずかしくなった。なんで週1〜3ペースで2年とちょっと通っていたら、700回行ったことになるのだろう。計算を間違えるのはまだしも、直観的に後からすぐ気づいていい大間違いじゃないか。ああ、恥ずかしい。大事なのはプロセスより結果だ、絶対に。

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