問いというトンカチで頭を殴られて Vol.1
人生にはターニングポイントというものがあると思う。
僕のターニングポイントは大学3年生になる時だった。
やりたいことが見つからず、悶々と日々を過ごしていた時に旅先で出会った外国人からの質問が僕にとっての人生の分岐点となった。
『なんで君は大学に通っているの?』
旅先で言われたのは、たったこれだけの質問だ。
でも、この質問に僕は答えられなかった。
なぜなら、そんなことを考えたことがなかったからだ。
なんで大学に行くか?
→だってみんな行ってるから
なんで就職活動をするのか?
→だってみんなしてるから
あれあれ、あれれ。
僕は今までの人生で自発的な決断をした回数がこれほどまでに少なかったのかと衝撃を受けた。
みんなしていているから!という同調圧力のレールから抜け出して、いざ自分のやりたいことを考えてみた時に、僕は義務教育を経て、大学に4年間通い、就職をするというテンプレート的な生き方しか知らなかったことに気がついた。
実際に、入学した小学生がなりたい職業もここ20年で大きくは変わってない。新しく入ったのはyoutuberぐらい。
世界中には数えきれないほどの職業があるのに、同じ職業が毎回ランクインしている。
なぜ順位が変わらないかって、5歳の子供たちがその仕事しか知らないからに尽きるんじゃないかと思う。
この影響は、就職活動まで響いてくる。
僕は特になりたい職業がなかった。それはつまり知っている選択肢の中にはなかったということだろう。
学校に通い、家に帰り、習い事をする。このコンフォートゾーンの繰り返しで知ることができる職業なんて、たかが知れている。
じゃあ、どうやったら「知っている」範囲を増やせるかと言ったら僕の原体験を含めて人との出会いなんじゃないかと僕は気が付いた。
もっと言うと、普段関わりのないコミュニティの人達(価値観)との出会いだ。
当たり前だと思っていたことが当たり前じゃない世界線なんてこの世界にはたくさんある。大学に通っていると就職活動するのが当たり前になるが、いざローカルに行って家業継いでいる同世代とかに会うと『就職活動?美味しいの?』みたいな反応なんてザラにされる。
このように、「自分の知らない世界」をいかに「自分の知っている世界」に変えられるかで人生の選択肢は大幅に増える。それは若ければ若いほどに。
しかし、普段交わらないコミュニティの人達と出会える場というのは、自分から行動をしない限りは出逢えないということに気がついた。
だから、僕は自分で価値観を広げるための交わりの場を自分で創ろうと思った。そして、探し続けていたうちに出会ったのがロックヒルズガーデンだ。
2020年、僕はここで大学を休学して学生店長になった。
初めての緊急事態宣言になって、コミットして働くスタッフは僕だけになった。大人も辞めていって結果的に店長の僕と学生アルバイトしか残らなかった。
よく、『お客さまもスタッフもいなくなってく中でよく店長を続けようと思いましたね』と言われるが、僕自身がやろうとしている活動に価値があると自分だけは本当に信じていた。
若い人にこそ、多くの選択肢を知って欲しいと心から思っていた。
常識は知っている価値観の範囲から作られると思う。そしてその常識の中から進路に対して自分らしい決断を出せないなら常識の幅を広げるサインなんだと思う。
普段時間を費やしているコミュニティから、違うコミュニティへ。
違うコミュニティに行くと日常的に纏っていたベールを脱がされて、1から自己紹介をしなくてはいけなくなる。その人の人となりを知るためにたくさんの質問をされる。
『普段何しているんですか?』『なんでそれやっているんですか?』『やりがいはなんですか?』などなど。
だから、もし進路に対して、自分らしい決断を出せない人がいたら新しいコミュニティに関わることに挑戦してみてほしい。
そうして出会いを繰り返していく中で今の自分にぴったりな問いに出会うことがあると思う。
僕だってたった1つの問いから全ては始まったんだからね。
サポートはいらないです!!多分、僕より良い記事を書いたり、挑戦している人は他にもいっぱいいるので!