
愛する世界にようこそ精神
どうやら最近、若者の間で編み物がちょっとしたブームになっているらしい。
そういわれると、確かにそうかもしれないと思う。
編み物は得意じゃないけれど、祖母が編み物がとても得意だったこともあり、子どもの頃から毛糸とは馴染みがあった。
それが理由なのかはまったくわからないけれど、毛糸を見るのがちょっとした、本当に地味でささやかな習慣になっている。
どういうことかというと、例えば身近なところでいえばダイソーやセリアでは秋くらいになると毛糸玉がたくさん並び始めるんだけど、それをなんとなく毎年チェックする。
編み物はしないので買いはしない。
ただ、どんな種類があるのか、新作はあるのかを眺めている。
色味や毛糸の太さにも流行りがあるようで面白い。
グラデーションの色の組み合わせにさまざまな変化がみられる。
というわけで毎年毛糸の棚を眺めているけれど、今年はなんとなく売り切れるスピードが早いと思った。
単に私が見るタイミングがいつもより遅かったのかな~くらいに思っていたけれど、編み物フリークいわくやはりブームのおかげで品切れが多いらしい。
でも、かといって長年の編み物界隈の住人たちが「毛糸がない!ムキー!!」と怒っている様子はほとんど見られないのがいい。
「編み物、楽しいよね!一緒にやろうね!楽しもうね!」というマインド。
わかる。わかるよ。
私の周りでも、年々手芸店が無くなっていく。
昔は、毛糸ならココ!生地ならココ!パーツならココ!みたいに手芸店でもちょっとした住み分けがあったけど、今はそれもなくなった。
編み物をする人がいなくなれば、毛糸はもちろん、編み物に必要な道具類もどんどん生産されなくなっていく。
だから、編み物を愛する人たちにとって編み物人口が増えることはものすごくありがたく嬉しいことなのだ。
なぜなら私は着物に対してそれを思うから。
着物も、着る人が減ることでいいものを作っても売れず職人は減り、関連する道具も減り、着物風の衣類は残ったとしても上質なものはなくなる。
そして、数が減れば値段は吊り上がる。
まあどう頑張ったって時代やライフスタイルの変化によって淘汰される時は淘汰されるけれど、それでもね、なるべく末永く、残していけたらと思うのよ。
着物に限らず、日本の職人技が光る工芸品や道具などね。
だから、自分が愛する世界に、新たに踏み入れようとする人を見かけたら、全力でもてなしたい!超絶ウェルカム!一緒に楽しもう!
それは、日本や文化に関係なくても、アイドルのファンでも作品のファンでもなんでもいいけどね。
私はあまり布教しないタイプなのだけど、それでも足を踏み入れようとする人に出会った時は、こちらの世界にようこそ!精神で、自分の愛する世界をなるべく永く、楽しく、大事にしていきたいよ。
今日の晩ごはん
カレー
長芋の梅酢和え
鶏出汁スープ(大根、舞茸、長ネギ、白菜)
りんご
今月は、私が夜に予定があることが多いため、温め直しても美味しいメニューにしたい。
旬の長芋は、梅酢を使うと酢の物のさっぱり感と、梅和えの風味を同時に楽しめて好き。