『外国語学習の科学』
私は自分の子供が小さい時から外国語を勉強すると、母語の能力に悪影響はないのか?という疑問が長年ありました。
『外国語学習の科学』によると、外国語を聞かせるだけなら大した影響がないと結論づけています。
また、バイリンガルの子どもの特徴として、違う言葉を普段から常時切り替えて使っていることから、高い情報処理能力が養われるそうです。
モノリンガルの子と比べると、我が娘なんかも母語に関しては同年代の子より一年ぐらい遅れてる感はあるんですが、いくつかのタスクを任せると、ものの見事に処理してびっくりさせられることがよくあります。
またこの本の著者によればバイリンガルの老人にも認知的優位性が見られ、認知症の発症が一般の人より4年ほど遅く、発症しても進行が遅いそうです。
複数の言語を操れるのは素晴らしい能力ですが、言語習得同様普段からそれらを常に使っていない限り、それらの優位性は失うのかなと。
ハーフの子供を持つ親として非常に興味深い内容の本です。もちろん外国語教師の方々にも非常に参考になる本でもあると思います。