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ぼくの選曲術(さんかてつの場合)

大変怠ったnote、久々に書くのでたまにはDJっぽいことを書こうと思いました。

2020年2月2日(日)に名古屋市栄eightにて開催されたHypeRaverthに出演させていただきまして、そこでやったセットが割と珍しい感じで選曲も結構悩んだので、どんなフローで準備をしていったのかって話をしようと思います。では早速。

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出演者はこんな感じ

1.  出演者とタイムテーブルから当日その場の雰囲気を予想してみる

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当日のタイムテーブルはこんな感じ、メインはSDVXへ楽曲提供やスプリットアルバムリリースなどなどHardtek,Pumpcoreで話題沸騰のGetty vs. DJ DiAからのUKHCトラックメイカーであり、フロアアンセムをバシバシ投下するHommarjuの流れ。(※敬称略)
一方セカンドフロアはオランダ系ハードコアテクノを軸に超高速ビートを展開するyumaさん、Drum'n'Bass,UKHCとガッチリ固めつつ突如サブカル系楽曲を放りこむGalaxyくんからのパス。

UKHC聴きたいと言われてたので、2015年以降のUKHCを中心に選んでいましたが、ここはガンガンいく感じより雑に体揺らしたり人と話してるときに良い曲かかって「おっ」ってなる感じがいいなぁと思い路線をシフト。

2. 自分のプレイの仮のストーリーを決める

yumaさんからGalaxyくんの流れがアッパーかつナードにぶっ飛んでてパワフルなバイブスを感じたので、そこを上手く殺さないように落としていきたいな~とか、メインフロアが特にインターネット上で話題のトラックメイカーが名を連ねていたのでその辺の音楽にあやかってみようかな~とか思いつつ練った結果、「Hardcore,Drum'n'Bassの流れをそのままもらって、Basslineに落としつつ、綺麗なHouse,Nu Discoでメインと真逆のラストを目指す」感じに決定。

そうと決まればフォーカスを
・170BPM帯のUK Rave系のトラック
・130~150BPM周辺のビート感が強いBass Music
・エモーションだけど終わりって感じではないHouse,Nu Disco
・前述のBass Musicたちと親和性の高そうな128BPM辺りのトラック
に絞ってライブラリをひたすら漁る漁る。

特に2番目のBass MusicはBass Houseなんかもチョイスしてたんですが、150BPM前後に早回しする前提だったので、そうしてもガチャガチャしすぎないように選んだり、もちろんこれは仮のストーリーなので当日はここら辺を自由に行き来できるようにBPMを変える必殺技はじめ楽曲を気持ち多めに用意するとか、気にしたのはそれくらいです。目についた良さげな曲を片っ端からプレイリストに突っ込みます。

3. 実戦形式にて選定

余談ですが私、最近ノートPCを買い換えました。以前は15.6型だったのですが今回14型に変えてみたら通勤電車での選曲作業が捗ること捗ること。今回のイベントも例にもれず通退勤の電車での時間を利用して選曲をしてたわけです。

さて、2である程度のテーマを決めて曲をプレイリストに放りまくるのですが、疲れだ眠気だなんだで絶対にわけわからん曲とかも入れてしまうんですよね。大体この時点で100曲前後になっているのですが、これを当日持って行ったところで1/4もかけられないし、何よりその場で曲を探すの大変です。酔ってたら目当ての曲にたどりつくのも一苦労なのは明らか。
なので、とりあえずこれを全部USBに放り込んで家で考えナシにDJをしてみます。何回かやれば浮いてる曲、足りない要素がある程度見えてくるのでプレイリストを再整理。これを繰り返して約60曲くらいに絞ればいつの間にかプレイリストの完成。あとはUSBを忘れずに現場に持っていけばOKです

おわりに

このイベントではタイムテーブル案をもらってから大体3,4日。確定版をもらってそこからさらに仕上げて2日くらいを仕込みに要しました。時間で言えばおそらく20時間前後でしょうか。ちなみに当日は組んだストーリー通りになりませんでした。すいませんでした。当日見てくださった皆様は本当にありがとうございます。

こんだけ書いておいて今さら申し上げる事ではありませんが、たまたま今回はオールジャンルイベントかつ挑戦的な立ち回りだったのでここまでしっかり道筋立ててロジカルかつじっくり選曲をしましたが、普段はいろいろすっ飛ばしてやっております。

特にパーティーカラーやバイブスがはっきり見えるパーティ、やりたい事や得意分野がガッチリ噛み合うタイムテーブルはササッと終わることが多いです。例えば1月、縁あって急遽出演させて頂いたWRはUK Raveなバイブスと、私が個人的に好きなオープンDJ、お相手してくださったMC Euthmanさんと事前のやり取りで意気投合したこともあり大体4,5時間で選曲が仕上がりましたし、2月15日に名古屋市栄club aboutにて出演させていただくUNDERGRAVEはアングラがテーマで主催の颯くんからも役どころに関して何となく話を聞いてるので8時間程度で大体完成できました。

もちろんじっくりインプットと仕込みを重ねて現場に臨むことはとても重要です。が、パーティにも繁忙期があり、また多くの方が日ごろ仕事をしながらDJに勤しむわけで、仕込みに時間取れないなんてこともあるかと思います。ゲーム・睡眠・家事・楽曲dig等々、やりたいことが沢山あるけど時間は限られてて大変な方の効率的なDJ仕込みメソッドの参考になれば幸いです。乱文ながら最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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