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読んだことを忘れたくない あるいは読み返したくなるはずのお話

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活字の海を波乗り中に見つけたお気に入りの記事を残しておく自分用の文集。本棚の片隅に並べて、その背表紙を眺めているだけで申しぶんのない時を過ごせるような小さな出会いの積み重ね。
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2021年4月の記事一覧

本好きは本屋でなにをしているか

何の本を読むべきか、というのは人生の課題です。 そう思っている人は案外に多いとみえて、本好きを自称していると同年代のともだちから「本屋でぶらぶらとは実際何をしているのか」というイイ質問や、「どうやって読む本・読みたい本を選んでいるのか教えて」というリクエストをときどきいただく。社交辞令は一旦本気で受けとるのがモットーなので、このたびまとめて書いてみたい。 わたしは読むのが遅いし、読書履歴も浅薄だし、海外文学に至っては「あ、あぁ、オスカー=ワイルドね。『ドリアン・グレイの肖

河合隼雄先生に学ぶ、キャリアの2%理論

先日、SNSを眺めていたら河合隼雄先生の名言集という記事が目に留まった。 京都大学名誉教授 河合隼雄が残した言葉 実は高校生の頃、河合先生の『魂にメスはいらない』をたまたま手に取って心理学を志した私。(学部の4年であっさり離脱したけど) クリックしてじっくり読む。河合先生らしいユーモアをまとったシャープな表現が続く。その中でも特にぐっと来たのがこの言葉。 「心の中の勝負は51対49のことが多い」 ああ、そうだよなあと。 心の中で揺らぐとき、決めきれなくて悩むときっ

Story#9プロ人材(複業・テレワーク)として生駒市職員になった私が1年間で面白いプロジェクトができた6つの理由

生駒市の職員採用ポスターがめちゃくちゃ素敵だった。 素敵すぎて「私もポスターになりたかった!」とずっと羨ましくて仕方なかった。 だから、求められてもいないし、誰からもインタビューされてないが、非公式で9番目の職員として語らせてほしい。 まず初めに、前提をいくつか記載しておく。 ■生駒市にホンマに何の縁もゆかりもなかった。 ■生駒市教育こども部教育指導課教育改革担当として2020年4月1日入庁 ■会計年度任用職員として週2で契約(1年ごとに更新の相談) ■自分の会社の経営と

島ラッキョウの皮を簡単にむく方法〜島ラッキョウの浅漬け〜

はいたーい!沖縄料理研究家 宮澤かおるです。急に暑い日が続くとシュワシュワとしたお酒が飲みたくなる今日この頃です。そんな時期に最適な簡単すぎるおつまみをご紹介します。 沖縄県で今が旬の野菜島ラッキョウの浅漬けです。沖縄旅行で1度は食べたことがある又は大好物という方も多いはず♪ 塩もみしただけのシンプルな料理ですが、箸が止まらない&クセになる1品。手作りは塩分濃度を自分で調整できるのもいいですね。今回は、下処理のやり方や、美味しい塩分濃度、レシピや作り方などご紹介します。

飽きないオンライン研修のポイント

4月ですね。始まりの季節そして部署異動の季節です。 わたしも研究から開発設計へと異動しました。 やったね! そうすると始まるのが、そう研修です! 本社のベテランエンジニアから、オンラインで研修を受けています。1日3時間の授業が1ヶ月も続く。学校みたい。 授業はとても分かりやすく、そしてなにより飽きない!寝ない! わたしも研修を担当していたので、オンラインの難しさはよくわかります。そして、受講者側の辛いところも(笑) 今受けている研修は、もういちど研修を受け持てたら

人間が生きる意味を真剣に考えて一つの答えを出してみる①

コンにちは、コンばんは!ここげです^•^ 「生きる意味」考えたことありますか?私はたま~に、ふと考えるときがあります。人間が生まれた理由は?生きている意味は?こういった哲学的な問いは、いくら考えても真実が分かりません。それこそ「神のみぞ知る」という世界になりますよね。 そこで今回は!考えても分からない「人間が生きる意味」という問いを、あえて考えてみる。そして、たった一つの答えを出してみよう!というのが、今回の記事の試みです。 それではやっていきましょう。 まず、人間が生

子供を地獄かもしれない世界へ誘った理由

わたしはゲームについて文を書くお仕事をしています。 ところで最近、かなりわたしの倫理観を悩ませるお仕事がありました。 最近、誠文堂新光社『子供の科学』という雑誌の4月号に「ゲームクリエイター最前線」というテーマで、トビー・フォックス(UNDERTALE等)やモルデンハウアー兄弟(Cuphead等)、なるさん、こいちさん(天穂のサクナヒメ等)など、カリスマと言える数々のクリエイターの取材をもとに、10ページほど企画と取材、執筆を担当したのです。 『子供の科学』は1924年

消防車になりたい

3歳の男の子が言った。消防士と間違えているのだと思ったが手には車のおもちゃ。その子の夢は、紛れもなく「消防車になること」だった。 私の夢は、なんだったかな。 2020年春に都内の音楽大学を卒業。なんて言うのはこんなにも簡潔且つ淡々としている。18歳で上京し音大生になった。それまでの人生で最も大きな目標は「音大に入学すること」。入学してからは目前の人生をこなすのに必死だったが、常に心の片隅で「夢」を探していた。夢は叶えるものではなく、見つけるものよ。そんなセリフを何かの映画

誰かの分まで生きることなんてできない。

もう逢うことかできない人たちについてたまに想う。そして自分自身の人生について想う。 自分はその人たちの分まで生きることができているのか。 いや、他人の分まで生きれるほどの余裕なんて持ち合わせていない。 だったら自分自身の人生を十分に生きているのだろうか。 その確証もない。 人生の折り返し地点で考えること。 それは自分自身がどれほど今を大切にできているだろうかという自問。 「実りある人生を。悔いの無い生き方を。」 言葉にすることはあまりにも容易で、それに酔うこと

"好きなことを仕事にする。"の答えをnoteで見つけました。

ここ半年くらい、自分のキャリアや仕事に対しての取り組み方、自分の中でのあり方をずっと考えていた。 私は結婚と子供、いわゆる"家庭を持つ"という事を30前後でいいと考えていて、今すぐにでもしたい訳ではい。親にはなりたいからいずれは必ずしたいと思っているけれど、今25歳になったばかりの私からすると、それまでには少なくともあと5年もある。5年ってすごく長い。経ってしまえば5年っていう時間は短いんだろうけれど、やっぱり5年って長い。なんでもできてしまうと思う。大学も卒業できるし、海

社会人2年目初日だから、出社前に鎌倉の海に行くしかなかった。

四月一日。エイプリルフール。社会人生活2年目の始まりの日。 心身の調子を崩して与えられた先週1週間の休み期間を経ているあいだも、社会は何食わぬ顔で息をしていて、僕も週明け、何食わぬ顔で「社会復帰」を果たす運びとなりました。おめでたい。 年度末が近づくにつれて、上司の口癖は「もう新人じゃなくなるんだし。」となり、2年目としての成長と自立を求められる季節が到来した今日このよき日、僕は、出社前に始発で海に行きました。 なんで海かというと、海は、目的がなくても行くことが許されて

浪人時代の私が17年越しに起こしたちょっとした奇跡のおはなし

嘘のようで嘘じゃない、本当のおはなし。 1ヶ月ほど前のある日、業務関連の連絡で埋まっていた私のメールボックスに、なにやら気になるタイトルのメールが届いた。 件名:「ただの思い出話ですー」 見るとそれは本当に感謝してもしきれないくらい、当時お世話になった高校の恩師からの突然のメール。卒業後も何度もお世話になっていたものの、とても久しぶりだったので 「なんだろう?」 と開いてみると、そこには17年前に本当に必死になってあがいていた頃の私の記憶とともに、その時起こった奇跡