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誕生日の話

気がついたら誕生日を迎えていました。
この年になってくるともう、好きな漫画のキャラクターの歳をひとり、またひとりと越していくかなしみにも割と慣れてきました。
色んな意味で、年齢の数字に対する心の動きがなだらかになった気がします。

子どもの頃は17歳までが私の人生のピークだと思っていて、その先の未来なんて考えていませんでした。
(なんで17歳なのかというと、多分マイソウル漫画:金田一少年の事件簿の主人公であるはじめちゃんやヒロインの美雪ちゃんが17歳だったから……たぶん)
もしその後も生きながらえたとしても、あとは消化試合、みたいなイメージでした。

でも現実として、私は18歳になり、20歳になり、「大人」になってしまいました。学生の身分は続いていたから、なんだか子どもの延長戦みたいな感じではあったけれども。
でも、実家を出て一人暮らしして、さまざまな学問に触れて、「あれ、私の人生のピークってまだ終わってない……?」「17歳じゃなくなっても、まだ生きていていいんだ」と、妙な安心感とやる気を胸に抱くことが出来ました。

ちょっとつらかったのは25歳。アラサー、という遠くの世界の呼名だと思っていた呼称がまさか我が身に……という感じでした。
あとは、趣味のロリータ(ロリィタ)ファッションについて、14歳で目覚めてから、(25くらいまでが限界かな……)とうっすら思ったので、その辺りも葛藤しました。
結果としてまだまだ完全に卒業はできなさそうなんですが。笑

人生を80年と仮定し、4分割して四季に例えるとしたなら、私は今「夏」にいます。
昔、私は満開の桜がきらいでした。満開になれば後は散っていくだけ。それより「いつ咲くかな〜」とワクワクして待っていられる蕾の方がずっといいと。
そして、散り終えて葉桜や地味な実をつけるようになった桜にはなんの魅力もないと思っていました。
だから、もう「春」のフェーズじゃない自分というのが身に沁みはじめた25歳頃が辛かったのかもしれません。

でも今、こうして人生の「夏」をしばらく過ごしと、「案外葉桜もアリ、なんなら花なんか前座で、桜的には本番は実じゃん?」みたいな、新しい道が開けてきたような気がします。
ありがたいことに新しい会社にご縁をいただき、7月から新たなジャンルへの挑戦も決まりました。
これから字の通り自分の学んできたことや作り続けてきたことを「結実」させたいと思っています。

ちなみに、人生を1年ではなく1日に例えたら、まだ午前8:05でした。ちょうど出勤時間くらいかな?
そう考えるとほんとうは、なにもかも私の大好きな「これから」というワクワクなのかもしれません。

なかなか子どもが出来ない苦難を乗り越えて、私をこの世に生み出してくれた父と母に感謝を。
正直、私にとってはなかなかハードモードな事態がしばらく続いたことや、まだまだ知らないことがある中で、「生まれて来てよかった」と胸を張るにはもう少しかかりそうです。
でも、いつかそうやって心から言いたいなと思います。

ハッピーバースデー、私。
恵まれたことも絶望したこともたくさんあって、その中で良くここまで生きてきたね。
明日からも、あと1歩だけ、を積み重ねて行きましょう。


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