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システムを効率的に管理するには

こんにちは、ITコンシェルジュ兼CEO の宇都です。

社内の担当者が、システムを効率的に管理するにはどうすればよいのでしょうか?

1)前提としての情報を整理してみよう。

● 大手企業の場合
情報システム部が抱えている問題は何か?
現状多くの企業が10年以上前に構築したシステムを使い続けている。
ハードウェア(サーバ等)の機器のリプレイス、ミドルウェアのバージョンアップによるリプレイスを何度か実施してシステムの維持をしている。

● 中小企業の場合
そもそも情報システム担当者が不在の企業がほとんどである。
その上に、10年以上前のシステムをつなぎながら利用している。
また、予算をあまりとれないこともあり業務に合わない部分はシステムを活用せずに紙で運用しているケースも多くある。

そんな中、すでに次のステップへ進んでいる企業としては、ユニクロやzozoなどのようにかなり前からシステムを効率的に運用し、さらにAI×データを活用したビジネスを推進している企業もある。

今後はこの違いが顕著に出てくることは明らかだ。

以下JUAS((一社)日本情報システム・ユーザ協会)の資料から抜粋。既存のビジネスを維持するためのシステムの維持に対する予算の割合がこの5年でほぼ変化していない。IT予算の8割がシステム維持に利用されている。

IT予算配分

2020年時点での時代背景として、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みでAI×データを活用したビジネスの変革が必須となっている。
そういった状況の中で、企業としてのレガシーシステムの維持について考えてみたい。

まず、取り組みを進める上で、既存のビジネスとそれに関する情報システムの現状とのギャップが大きい。

例えば
✅これまでのビジネスの延長線上にない全く新しいビジネスを企画をするが、それを実現するには現状のビジネスとそれに関する情報システムでは成り立たない。
✅新しいビジネスを企画をしているがどうしても今までの延長線上でのビジネスを考えざる負えない。その上で、既存のシステムを生かそうと考える。
など。

そもそも、「DXを行えるような状態か?」「既存ビジネスのITはどういう状態か?」
ということを把握する必要がある。

DXに対する現状を把握する上で自社のAIReady化がどのレベルで実現できているか考えよう。
その上で、既存事業とこれからの事業でのITの活用について計画していくことが必要である。

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2)システムを効率的に管理するには?

既存事業の情報システムについて、
『レガシーシステムをどのようにリプレイスしていくのが良いか?』
(基幹システムやその他システムをどのように効率的に管理すべきか?)

まず必要なことは、

① 今のシステムを棚卸する。
棚卸とは、どんなシステムがあるかを把握するための一覧を用意し、5w2hでだれがいつ何のために使用しているのかを業務フローを用いて整理する。そのほか、各システムやツール毎のライフサイクルや必要な環境なども併せて整理する。

② システムを将来どのような状態にしたいか?(To-Be)を検討する。
To-Be像をどのように考えるべきか。現状の課題を整理すると様々な課題が出てくる。それは、今までの延長線上でのやり方における課題である。
まずは、そもそもの時代背景(DX)を理解し、変えるべきことを大胆に変えていくことが必要になる。例えば、今の業務や運用方法にこだわらないことも大変重要な事である。現在の業務の内容をそもそも見直し、利用候補に挙がっているクラウドシステムに合わせていくという選択肢も必要である。

● 既存ビジネスを支えるITシステムの場合
パッケージやクラウドシステムをできる限りそのまま利用することができるのならば、カスタマイズやバージョンアップに縛られずにシステムは自動で更新されていくようになる。これは、ビジネスをする上でかなりのメリットだといえる。


勇気をもって今を変える。

 今までのレガシーシステムをゼロベースで見直し、自社に最適と考えられるパッケージやクラウドシステムを導入することをベースとして考える。ポイントは、ノンカスタマイズで運用できる業務の見直しを行うこと。どうしても対応できないギャップを最小限に抑えること。

● 新しい事業をする際の情報システムの場合
これは、テクノロジー(=AI×データ)が主体となるビジネスモデルになるため、既存のパッケージだけでは実現できない可能性が高い。その場合、クラウドサービスにあるAPIをうまく活用し、プロトタイプを作成しトライ&エラーを繰り返し実現性を検証していく必要がある。その際に必要な技術分野としては、機械学習、ディープラーニング、データサイエンスなどがある。データ分析には、データ可視化、基礎分析、モデリングなどを実施していく必要がある。
 要は、データドリブンなシステムをベースとし、アジャイルでトライアンドエラーをなるはやで繰り返し、特にUI/UXをスマホアプリライク(lineなどのように)にしてITリテラシーの低い人でも頑張って使えるぐらいにする。そうすることで、AIReady化を促進した事業における情報システムを効率的に運用できる。

《まとめ》
将来像が固まったら、棚卸した情報(As-Is)からのギャップを整理し、課題を洗い出し各課題を分解しどのように対応していくかを計画として落とし込んでいく。
これが一般的なやり方であり、最短でシステム課題とその対応を検討することができる。

また、企業の業務を行っている人の中でITリテラシーが低いとされている人がいる。これに関しては、上述したようにUI/UXである程度解決することができるが、そもそものスキルを向上させる(慣れる)ことも必要になる。この2020年以降の時代は、ほとんどの人がスキルチェンジのマインドセットが必要であるということを理解し、積極的に取り組む必要がある。

これを機に、運用をシンプルにし、システムをシンプルにすることへの取り組みをしよう。

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