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【詩】迷い子

イソヒヨドリが啼いている
ビルのアンテナの枝にとまって
碧く透きとおる声色で
なぎさの恋を歌っている

街をさまよう海の子よ
おまえの調べは
自由を告げているのだろうか
孤独を嘆いているのだろうか

人は空の底にいて
水面を行き交う雲を見あげて
空のひろさを抱えている
響きわたる喉笛に
夢の居場所をさがしている

街をさまよう星の子よ
壁でさえぎる日かげの道で
右往左往に明け暮れて
何を追いかけているのだろう

©2024  Hiroshi Kasumi

お読みいただき有難うございます。 よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。