【創作こぼれ話】影響をすぐ受ける私の話。

今月の小説ディアプラス本誌掲載の「ひらいて」を読みました。

要するに、大好きなシリーズの番外編の続編が雑誌に掲載されたという興奮している話です。
最初はツイートするだけのつもりだったのに、気持ちを書き始めたら熱量がおかしいことになって、こういうときのためのnoteだろって、とりとめなく書き殴ることにしました。

小説ディアプラスフユ号|一穂ミチ @ichihomichi #note https://note.mu/ichimichi/n/nfa5ba2405ebe

◆まずは『イエスかノーか半分か』シリーズについて

BL小説を読んだことのある人の8割は知ってると私は勝手に思っています。
一穂ミチ先生の大人気シリーズで、来年は劇場にてアニメ化も決定しました。いやぁめでたい。

元は、映像作家xニュースキャスターの話なんですが、その舞台となるテレビ局『旭テレビ』を取り巻く人たちのスピンオフ作品が他に2作品あります。

スピンオフその1:スポーツキャスターxAD(今はフロアDだっけ)

スピンオフその2:プロデューサーxディレクター

このへんは全部たどったほうが、全貌がわかります。というか、読み始めたらきっと止まらないので大丈夫です(何が)

というわけで本題の話をしますね。

◆『ふさいで』『ひらいて』の魅力

イエスかノーかシリーズはどのCPも大好きなんですが、個人的にはやはり王道の潮計ペアが好きでした。表では優等生、プライベートは毒舌の国江田計が大好きです。そんな厄介な計を受け止める器のでかい潮も好き。

けれど、私がそれなりの年齢のせいか、スピンオフの『ふさいで』は今までとは違う心の琴線に触れました。超絶ネタバレですが、設楽宗介(攻め)が相馬栄(受け)に付き合ってくれと言わず「おまえの男にしてくれ」という台詞を告げたときに、素直じゃないひねくれ者の栄のことを知り尽くしているからこその台詞で「あーもーそんなこと言われたら断れない」と私までが悲鳴を上げました(黙ろう)

私が思う、この『ふさいで』CP(カップリング)の魅力は、
・こうみえて純愛で長期戦の末に恋人関係になっている
・好きとか嫌いではなく、合っている似合っている、という信頼の上に成り立つ関係性
・二人とも若くない(40代x30代くらいでは?)からこそ、必死ではない
・逆に若くないから、肉体関係についてもドライ(でも、する)

あとは、見るからに曲者の栄を、設楽だけが理解しているのがわかることです。よき、とてもよき。

そしてこの「ひらいて」は、ちょうど「ふさいで」の後の話になります。ああ、旭テレビの時間はずっと止まらずに動いているのだなと、ファンとして改めて嬉しかったです。

ミチ先生は商業作品が発売になったあとも、その作品の番外編やスピンオフを多く書いてくださる方で、そんな番外編をまとめた本も出てるくらいです。全部を手に入れられないので、これは嬉しい。ありがたい。

私もどちらかといえば、自作品の世界観をそのまま別作品にも、持ってきたい人で、彼らの時計はどれも止まることなく動いていると考える方です。なので、諦めかけていた続きを見せてもらえたことに、本当に本当に感謝です。

続編ともいえる『ひらいて』は手に入れてから、もう何度読み返したことか。口絵になっている台詞は、もう何度見ても、胸が締め付けられます。
傷ついた設楽が「身体で慰めて」という台詞とリンクして、つらかった。
つらいというのは、設楽の心の傷が深いことがわかってきて、つらい。
仕方ないことなんだけどつらい。

どうして、こんなことになってしまうのか。でも本当に悪い人は一人もいなかったりする。それがミチ先生の世界観なのだなと毎回驚かされ、惹き込まれていくのです。
「ひらいて」読んで、といいたいけど、この気持ちを共感できるまでに読まないといけない本が多いので、気軽にはオススメできませんが、読んだ人、私と語りましょう。


◆そして自作品を振り返る(単純)

そう、私はとても単純です(開き直り)
ミチ先生の『ふさいで』を読んで、私も過去作品の時計を進めたくなりました。

私も自作品でシリーズになっているものがいくつかありますが(どれから読んでもいいように作ってあります)まだ未公開の箇所があることをずっと気にしている作品があるのです。

私の創作BLにおいては処女作といえるのはこちら。
『ライオン男子とハムちゃん主任』です(リンク先はエブリスタ様)

こちら、エブリスタでは2017年にUPしたのですが、二人が結ばれて『完結』をつけました。しかしながらその後、同人誌ではその続きを書いて文庫にして頒布しています。実は、エブリスタ版だけですと、作品の大きな伏線が残されたままになっているのです。
この作品のスピンオフである『甘い男』の中でも、それを知っている人は違和感なく読めるのですが、知らない人はどういうことだろう?と気になる可能性があります(些細なことですが)それがずっと気になっておりまして、今回、その続きをUPすることに決めました。(誰ですか、公募の現実逃避だろって言ったのはwそうかもしれないけど!)
ちなみに、頒布した文庫は再版して在庫分すべて完売しています。ありがとうございました(それほど刷ってないけどね)

いきなり二人が別れているところから始まる、衝撃な後編のスタートですが、二人が男同士の葛藤を解決するところまで、ちゃんと書いています。
よろしければ追いかけていただけるとありがたいです。

◆来年、止まっていた時間が動き出します。

実は、来年1/19の文学フリマ京都に私ごと委託していただくことになりました。近所のお友達でもある笹野ことりさんのスペース『kosmic.cafe(コズミックカフェ)』様で名古屋を舞台にした短編集を出します。

その中で、私は『ライオン男子とハムちゃん主任』の他に主にコミティアで頒布しておりました『君に触れたい、触れられたい』の2作品の番外編を収録する予定です。全年齢本です。はい、ことり先生、エロがないと筆が進まないとか言わない(バラす)

『君に触れたい~』は春のJ.Gardenで今までのコピー本をまとめて同人誌として頒布予定なのですが、年明けに現在発行分までのweb再録をしようと思います。


最近は、投稿サイト、電子書籍、同人誌(紙媒体)をどう組み合わせて読んでもらえるか、を模索しています。同人誌で買った作品をあとから再録するという行為は「お金を払ったのに!」と気分を害す人もいるかもしれません。
ただ、私は紙媒体にするとき、印刷代金しか載せないようにしています。なので同人誌は、頒布代金=材料費を支払っている、という感覚で手にとっていただけるとありがたいです。

新作の書き下ろしは主に、公募のときに行っていますが、そのあとは投稿サイトや同人誌でお披露目するようにしています。まだ3作品ほどストックありますよ(没作品ですけど)

今は、春の公募のために原稿しているので、またいつか、できれば本屋で?皆様に見ていただけたらなぁと思います。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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