2021年、ベンチャーに飛び込む魅力とは?
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2021年、ベンチャーに飛び込む魅力とは?

あけましておめでとうございます。

2020年はコロナで一色でしたね。暗いニュースの多い一年でしたが、コロナをきっかけとしたリモートワークの普及や価値観の変化などで、働き方やキャリアを見直すことになった方も多いのではないかと思います。

私のはたらくnote社も、ありがたいことに昨年社員が大幅に増え、100人を超える規模になりました。入社する社員も大企業から小規模な会社まで業界を問わず様々な仲間が集結しています。優秀な仲間が増えていてすごく心強く、この勢いを2021年も続けていきたい、もっともっと多くの人にベンチャーに目を向けてもらいたい、当社でなくてもよいのでベンチャーに興味を持ってもらって、業界を盛り上げてもらいたい!という気持ちがふつふつと湧いてきたため、面接でもよく聞かれるテーマである、どういう人がベンチャーに合っているかということについて書きたいと思います。

ベンチャーではたらく人にとっては当たり前のことかもしれませんが、ベンチャーに無縁の業界ではたらく方や、今後のキャリアに悩んでいる方に向けて、新年にキャリアについて考えるきっかけになれば幸いです。

ベンチャーは社会においてまだまだ少数派

私自身も現在ベンチャー企業で働いている身なので、どうしてもポジショントークになってしまいがちなため、実は今までこの話題を避けてきました。私自身は新卒からずっとベンチャーというわけではなく、キャリアのスタートが国家公務員(官僚)なため元々は保守的な人間で、他の業界の良さも認識した上で、ベンチャー業界をできるだけ客観的に捉えるようにはしています。実際、友人・知人から転職相談を受けてもベンチャーに限らず必ずメリット・デメリットを併せて伝えるようにしていますし、安易に背中を押すことはしていません。

それでも今回このテーマについて書こうと思ったのは、ベンチャー盛り上がっているけど実はまだまだベンチャー界隈に人がきていないなという感覚があったからです。Twitterを見てるとみんなベンチャーやGAFAで働いているような錯覚を受けますが、ITと関係ない友人と話したり新聞を読んだりするとまったく違う景色が広がっており、見ている世界が違うのではと感じることが多くありました。コロナでDX推進が叫ばれましたが、逆にいうとそれ以前はクラウドサインなども断られることが多く、IT、特にITベンチャーとそれ以外の企業では2020年においても共通言語が少ないのではないかという問題意識がありました。

定量的に見ると、日本のベンチャー投資額は過去と比べると伸びてはいるものの、GDP比でいうと0.03%しかなく、国際比較で見ても主要国と比べてベンチャー投資の割合が低い水準ですので、人やお金といった資源が思ったよりもベンチャーに流れ込んでいないことがわかります。

このように、ベンチャーの人間が思っているよりも世間のマインドシェアを取れていないのでは?と常々疑問に思っていたことが筆をとった理由になります。このnoteは、全体としてはベンチャーではたらくことの魅力を伝える趣旨ですが、人によって合う合わないがあると思いますので、無条件に勧めるつもりはありませんし、実際の記述も私がよいと思っている点を上げつつも、過度にキラキラなイメージだけを提供しないよう、デメリットも含めて記載しています。

ちなみにベンチャー界隈では「スタートアップ」という言葉の方が一般的かもしれませんが、厳密には意味が異なるかもしれませんが一般的には「ベンチャー」の言葉の方が浸透していると考え、本稿も共通言語を合わせる趣旨から「ベンチャー」に用語を統一しようと思います。

よくある「大企業 vs ベンチャー」というような二元論を語るつもりはなく、どちらも良いところも悪いところもあると思いますし、好みの問題だと思います。ベンチャーで働く人間が書くと、ひたすらベンチャー礼讃か、大企業批判、あるいは逆に否定的な立場からベンチャーやめとけ的な論調もあるかと思いますが、結局人によるというのが答えになると思います。ですので、以下はあくまでも私が考えるベンチャーのよいところ、これを読んで共感できる人は価値観が似ているので合っている可能性も高くなるのでは、という位置付けになります。

前置きが長くなりました。ベンチャーの魅力について書きたいことはたくさんあるのですが、以下の3つに絞って記載します。

1. 変化に富む環境

ベンチャーは良くも悪くも変化が多いです。コロナのようにすべての企業にとってイレギュラーな事態はともかくとして、大企業と比べて事業規模が小さいため、平時でも売上が前年の倍とか、逆に半分とかもあり得ます。そこまで極端でなくとも年間で10%〜20%成長することはざらですし、実際はもっと非連続的な成長が求められ、それ以上の成長を期待している投資家の方も多いと思います。ずっと良い方向に伸びるだけなら問題ないですが、悪い方向にも変化することも当然あるし、数字に現れない部分でも変化への対応を求められることも多いです。「そんなの当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、人間は本能的に変化を恐れる生き物なので(行動経済学でいうところの現状維持バイアス)、自分が考えるよりも変化に対してストレスを感じる人が世の中には多いと思います。また、よい方向への変化だとしても、急激な変化(たとえば、売上が倍など)は、人と同じようにオペレーションや組織に成長痛を伴います。痛みはできれば避けて、よいところだけ享受したいというのは人間の本能だと思いますが、実際はそのようないいとこ取りはできません。

中途入社を検討される方は、20代〜40代がボリュームゾーンだと思いますので、ご自身の性格についてもある程度理解している方が多いと思います。変化に富むというのは当たり前だけれども実際にそこを深く考えずベンチャーに飛び込むとストレスを感じることが多くなるので、ご自身の性格と照らし合わせて考えるのがよいと思います。

ベンチャーをおすすめする立場からいうと、変化が多いということはそれだけいろいろな機会が多いということでもあるので、変化を楽しみ、それをチャンスだと捉えられるかどうかが重要だと考えています。

2. 前向きな人が多い

面接で転職を考えている方とお話しする時に、一番よく出る質問が、「会社にはどういう人が多いか?」という質問です。私は「前向き、ポジティブな人が多いです」と回答していて、会社によってカルチャーが違うので答えが変わるとは思うのですが、ベンチャー全体で考えてもある程度共通する部分があるかと思い挙げさせていただきました。

このnoteの冒頭で触れたように、ベンチャーへのリソースは偏在しており実社会の中ではかなり少数派なので、そこにあえて飛び込もうという人は、ベンチャーに可能性を見出している方、逆にいうと、他の人がBetしていない未来にBetしている人が多いという印象です。100%当たる賭けであればすべての人がそこにBetすると思うので(実際にはそのような企業はないですが、大企業は業績的にブレ幅が小さいのは事実)、やはりベンチャーに行く人はその未来に対して前向き、ポジティブ、楽観的な性質があると思います。

ちなみにベンチャー企業そのものではなく、ベンチャー生態系を支えるベンチャーキャピタルなどの方もポジティブな方が多く、投資家の方とも課題に対して前向きな議論ができるところが私は気に入っています。

ベンチャーにいると山あり谷あり、フェーズによっては谷、谷、谷…といった感じかもしれませんが、それが当たり前の世界にいるので谷にハマっていること自体を悲観しても仕方なく、あくまで課題の解決にフォーカスしようというマインドです。

これも文字にすると組織としてそうあるべきで当たり前のことと思うかもしれませんが、意外に徹底できている組織は少なく、実はベンチャーであってもグラデーションがあると思います。前向きな未来を信じて課題解決にフォーカスするということは、逆にいうと「これはできないよ」と悲観して言い訳をすることができないので、そのような状況でストレスを感じることがあるかもしれません。人間誰しも愚痴の一つや二つ言いたくなる時がありますが、常に前向きでいるということは立ち止まらずに前に進むということなので、体力と気力が必要でなかなかに難しいことです。自分がそのサービスや会社にjoinする場合に、前向きに未来を信じられるようなサービスかどうかというのが重要なチェックポイントになるかと思います。

3. 成長が促される

3つ目は記載するのを迷いました。なぜなら、「成長したい」というのは新卒でも中途入社でも面接での頻出ワードである一方で、「なんで成長したいの?」「会社はあなたが成長するためのものじゃない」等、面接する人や会社によってはNGワードにもなり得るものだからです。それでも大事なキーワードなので、あえてこの言葉を選びました。

まず、成長が促されるという点ですが、「1. 変化に富む」と「2. 前向きな人が多い」の帰結でもあります。どんな会社や仕事でも成長はすると思うのですが、変化に富むベンチャーでは、それだけインプットの量やバリュエーションが増えます。また、前向きな課題解決が求められるということは、アウトプットの質や量が関係してきますので、インプットとアウトプットの量や質が多くなる環境に身を置いていることで、成長機会が多くなるといえます。

ただし、「成長できる」ではなく、「成長が促される」と書いたのは、自身の努力次第で成長できない可能性もあるからです。ベンチャーの場合、会社の成長速度が速いため、それに合わせて自身も成長する必要があり、成長が促されるけれども自身がそれに合わせて成長できない場合は、会社の求めるスキルとのギャップが生まれてしまうことになります。

「成長できる環境があるならいいじゃん」と思うかもしれませんが、常に成長が求められる環境というのも見方によっては厳しい環境といえるかもしれません。というのも、マジメな人であれば仕事に手を抜かず多くの場合全力を出して仕事をしているわけなので、それにプラスアルファして以前よりも成長してクオリティの高いアウトプットを出せと言われても、それがすぐにできたら苦労はしないからです。また、単年であれば高い成長もできるかもしれませんが、その成長を継続するというのがさらに難易度が高いところです。自身がまだキャリア的にジュニアな段階では成長余地がたくさんあるのでそれでも前年よりもどんどん改善していくことが可能かもしれませんが、ある程度の年齢になってくると同じ成長率を継続するのが難しくなってきます。

余談ですが、前回の東京オリンピックが開催された期間とも重なる、1950〜70年代の日本の高度経済成長期は年平均で10%以上の経済成長が19年続いたようですが、逆にいうとそれも19年で終わっています。年平均10%成長を19年続けると複利効果で初年度から約6倍のアウトプットになる計算になる計算で、これでもすごいですが、仮に仕事で40年はたらくとして、その間ずっと10%成長を続けるとすると、初年度と比べて40倍以上のアウトプットとなります。給与でいうと、給与が初任給から6倍になることはパフォーマンスが高まればキャリアのどこかの段階であり得ると思いますが、初任給の40倍となるとサラリーマンとしては大企業の役員レベルでしか実現できない水準なので、新卒から一定の成長率を40年維持するというのはあまり現実的なことではありません(逆にいうと、大企業で熾烈な競争に勝って役員になった方々というのは、その非現実的な成長曲線を実現させた人ということかもしれません)。

なにがいいたいかというと、自分の今のキャリアステージやスキルがベンチャーの企業ステージで求められるものを大幅に上回っていない限りは、ベンチャーに入るとベンチャーの成長率と同じ成長(少なくとも10%以上)が求められるので、これまでのキャリアで築いた資産のみで戦うのでは足りない、どんな年齢・職歴であっても常に成長して自分の武器に磨きをかける、もしくは新しい武器を手に入れる必要があるということです。

10%という数字はあくまで例なのですが、こちらもたとえ話でいうと、人間の2歳から3歳の身長の伸びが大体10%くらいのようで、その後の伸び率は当然鈍化します。親戚の子どもを1年ぶりにみるとめちゃくちゃ成長していてびっくりしますが、それと同じ成長を自分が毎年実現していくことを考えると、すごさが認識できるかと思います。

これは考え方次第で、いつまでも同じ割合で成長し続けるのは難しいとしても、長い人生でスキルや経験の蓄えを切り売りをしていって最後までもつかはこれからの時代不明ですし、少なくともスキルのアップデートは必要なので、成長というキーワード自体は何歳であろうと社会人すべての人で関連するものだと思います。ベンチャーに入ると、上述した要因によって否が応でも成長が促されることになります。

私自身も、会社の中ではシニアな年齢ですが、毎日新しい発見・課題があり、若い頃のように成長していると断言することができます。ある程度の年齢になっても成長が促される環境に身を置くということは、上述したようにきつい側面もある一方で、社会的に見るとまだまだひよっこなので、現状に安住しない(できない)という意味では最高の環境だと思います。

ベンチャー=2〜3歳児?

これは企業ステージによって千差万別ですが、あえて単純化していうと、未上場のベンチャーは、人間の年齢でいうと2〜3歳くらいだと考えると期待値が合いやすいかと思います。内的・外的に未経験の変化に富み、世の中がすべて味方だと思うほどに前向き・ポジティブ、そしてその後の人生に向けて急速に成長していく、そういったイメージです。

ベンチャー=人間でいうなら中高生くらい?の成熟度・成長イメージでなんとなく考えている人も多いかもしれませんが、実態はそこまで成熟しておらず、上場してようやく15歳で中学卒業くらい、昔でいえば元服、くらいの感じではないでしょうか。ベンチャーに入るということは、保育園や幼稚園から小学校・中学校、仮に上場後のベンチャーに入るとしてもまだまだ思春期、大人になるまでに波乱万丈が待ち構えている、と考えるのが合っている気がします。

それが万人に向いているわけではないですし、それぞれのキャリアステージやライフステージの都合もあると思います。むしろ合わない人の方が多いかもしれません。ただ、全体としては冒頭に記載したとおり、まだまだ人材がベンチャー界にきていない、社会的に人材が偏在している、などの課題があると思っていますので、それでもなお、その波乱万丈の海に飛び込みたいという人にはぜひ興味を持ってもらいたいと思います。色々なベンチャーに優秀な方々がいくことで生態系が盛り上がり、またそれが他のベンチャーに還流され、日本のベンチャー界ひいては産業全体を盛り上げることに繋がると信じていますので、キャリアに少しでも迷っている方がいれば、2021年の新しい年、ベンチャーへのキャリアと考える一助となれば幸いです。

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鹿島 幸裕 (note CFO)

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note株式会社でCFOをやってます。スタンフォード大学MBA / 東大法 / 愛知県出身 / 趣味は食べ歩き / 野球も好き / noteで財務経理、IR・経営企画、公共政策担当、総務マネージャー候補を募集中!興味のある方はtwitterでDMを🙇‍♂️ / 実は元官僚