人生の悩みはスキルで解決可能

と、自分は思っている。

断定口調が苦手なのでタイトルを「人生の悩みの大半は、スキルで解決可能だと思っている」とかやたら長くしてしまったが、何が言いたいのかぼんやりしてしまうのでやめた。

で、何が言いたいのかというと、色々自分で悩むよりも解決策を書いてある本を読むと良いよという話である。
言ってみれば普通の話なのであるが。

「人の話を最後まで聞くこと」は育成可能なスキルだった

少し前、自分は「人の話を最後まで聞くこと」に課題を抱えていた。
人の話を最後まで遮らずに聞くことが本当に苦手だった。

無意識にそれができる人からすれば「いや、最後まで聞けよ」で終わる話なのかもしれない。しかし、では具体的にどうしたら良いのか? それを無意識にやっている人間には説明できない。

そのため、当時の自分はこういったコミュニケーション能力というものは、先天的な才能か、数十年という人生の間でゆっくりと積んでいく、説明不能なものと考えていた。

なので、30を過ぎた自分が今からそれを手に入れるのは遅すぎると考えており、仕事や生活などで、スキルが無いことが理由でやらかしをするたびに、あとから布団の中でジタバタしたりしていた。

しかし、ある日、それとは別の仕事上の課題のヒントを得ようと読んだ本で「傾聴は学習できるスキルです」という言葉を見た。そして、こういう心構えで、こういう風にすればできますよ。と、具体的に、理論的に「人の話を最後まで聞く方法」が書かれていた。

衝撃だった。

いままで自分が悩んでいたことを、これほどまでに噛み砕いて解説してくれる本があったとは。

その衝撃の勢いのままに、以下の文章を書いた。

そして、自分の中で「人の話を最後まで聞く」ことは説明不能なものから、育成可能な「スキル」になった。

このことがあってから、何か壁にぶち当たると「この課題を解決するスキルがどこかにあるのではないか?」と考えるようになった。そして、大抵の場合インターネットを探せば、それをスキルとして解説した本があることを知った。

ほとんどのことは、最初は自分の頭で下手に悩むより、基礎的なスキルを身につけてから、トライ&エラーを繰り返したほうが効率がよい。

学習の高速道路に乗ろう

ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走りぬけた先では大渋滞が起きています

「ウェブ進化論」羽生善治へのインタビューより

この本で将棋の羽生名人は、その大渋滞を抜けるものは何か?という話をしている。しかし自分は、大渋滞に到達できる最短ルートが整備された世の中になった。ということにむしろ注目している。

いちいち自分で道に悩んで進むよりも、まずは高速道路に乗ろう。

自分で工夫して開拓した道でないと身につかないと言う人もいるが、まずは最短ルートで目的地に到着してから自分なりの進み方を探した方が絶対に良い。そもそも目的地がどこかも分からない場合が多いのだから。

巨人の肩に乗ろう

私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。

アイザック・ニュートン

「巨人の肩の上に立つ」は先人の積み重ねた発見の基いて何かを発見することを指す言葉である。そして、ソフトウェア業界では「全てを自分で開発せずに、既にある仕組みに乗せれば、より効率よくソフトウェアを開発できる」という意味で使われる。

スキルや能力についても、ソフトウェア開発と同じことが言える。

自分なりのやり方をする前に、先人が既に用意した仕組みがあるならば、まずはそれを学んだ方がよい。

少なくともそれは、今から自分が作り出す方法論より、確実に多くの課題を解決してきたのだから。

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