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ウイニング・アグリー② byブラッド・ギルバート(本の要約記事)

第一章 試合の前にすべき事
1.心の準備が勝負を決める

プロでの教訓「試合が始まる前に相手より優位に立たなければいけない」という事。


トッププロにとって、試合はファーストポイントのサーブが打たれるよりずっと前から始まっている。試合を準備万端で試合に臨み、いきなり先制攻撃を仕掛ける。対戦する前から倒し方を研究する事によって、相手より優位に立つ事ができる。


賢いプレイヤーは対戦相手がわかったらすぐに意識的、あるいは潜在意識的にその相手についての情報収集を開始する。


自分が蓄えた情報を復習し、必要なら新たな情報を入手する。できるだけ早く相手より優位に立つ事を常に考えている。


勝つための情報量が多いほど(あるいは少ない情報でもその内容が確実なものであるほど)テニスプレイヤーは相手より優位になる。


十分な情報を獲得し、相手より優位にあれば、精神的に落ち着いた状態で試合に臨む事ができる。技術だけでなく、精神的にも十分な準備をしておく事はトッププレイヤーにとって大きな武器の1つ。


精神的な準備とは、少しでも早い段階から行う「心の準備」の事を言う。テニスのウォーミングアップは肉体的、戦術的、精神的にもあらゆる準備が含まれている。


頭のいいプレイヤーは試合に行く途中、またはそれよりも前に準備を始めるもの。そして、ウォーミングアップは、ロッカールームから試合コートへと持続されるべきもの。


ウォーミングアップは、まず考える事から始まる。そして人間の心は1番最後に活性化される。


戦略を考えて、有効な戦略が見つかって、そこで初めて人間は安心し、試合に対する心の準備が整う。大切なのはコートに着く前に相手を批判し、試合について考える習性をつける事。


「試合の前日の夜に、次の日の試合について考える。頭の中でプレイしている場面を思い浮かべると、私がゲームをコントロールして勝っている場面が見えてくる」

ブラッド・ギルバート


勝ったとしても負けたとしても、次の対戦相手と最後に戦った時の事を考える。

「どうやって勝ったのか?」

「相手のショット選択や、攻撃パターンはどうだったか?」

「相手は攻撃的だったか、それとも守備的だったか?」

「ビッグサーブを持っていたか?」

「リターンはどうだったか?」

「最後に対戦した時どんなミスをして、それはなぜ犯したミスだったのか?」

「相手のベストショットは何だったか?」

「試合中盤まで調子がよく、プレッシャーがかかると慎重になりすぎなかったか?」

「それは接戦だったか?」etc

相手のストロークやショット選択の傾向について、考えられるすべての事を復習する。


ゲームに影響を及ぼす相手の「性格」を考えるのも大切。


「試合の雰囲気やムード、そしてテンポを変えるために何をしてきたか?」

「ポイントの間に長い時間をとっているかどうか?」

「ラインコールにクレームをつけるか?」

「リードしている時は良くても、負けてくると調子を落とすタイプではないか?」

「チェンジコートの時に話しかけて気をそらそうとしないか?」

「いつも10分位遅れて相手をイライラさせようとしないか?」

「ウォームアップを手短に済ませてすぐに試合を始めて動揺させようとしないか?」etc

とにかく相手プレイヤーが試合に持ち込む、あらゆる要素に対して精神的な準備をしておく必要がある。


コートの反対側で何が起こりやすいのか、それを心得ていれば、自分のゲームプランやテンポ、精神状態のコントロールをうまくできる。

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