自作もしてみたメイク・ブラシ。絵筆で作る自分のスタイル。
新型コロナウイルスの話題で持ちきりですが、私は根っからではないんですが、壮年になってからは、ひたすらにインドア派になりました。家事がすきなので、ちょこちょこ、小道具を作っていたりします。
そこで、今日はメイクブラシのお話。メイクアップには、パフが比較的、使用頻度が多いと思いますが、アイシャドウを除いて、リップにしろ、アイラインにしろ、必要な化粧品付属で十分という方がほとんどだと思います。
随分昔に、メイク関係の記事を調べて執筆している時分に、シュウウエムラのメイク道具を眼にして以来、私もせっかくの美術を学んだ経験から、メイクも一種のアーティスティックと捉えているわけで、表現の幅を考えると、やっぱりブラシは最重要視するってこと。
ところが、こうしたメイクブラシ、実際にはなかなか、あっても使い方を習熟している方は思った以上に少ないのではないでしょうか?
私はセルフメイクもするので、化粧せずとも毎日、鏡は見ているのですが、特に女性に多いメイクとしては、どうしても”平面”っぽさが目立つのっぺりメイクが多いように見受けます。
これは、パフではイマイチ、表現の幅が狭いからですね。やっぱり”面”でパウダーを乗せてしまいますから。
メイクの第一原則は、『骨格を表現する』ことにあります。頬骨は光を最も受ける箇所ですし、顎には首との境目でシャドウで自然とラインが入りますよね?
メイクの原則
1.コントラスト(明暗)をしっかり分ける
2.マチエール(質感)を強調する
3.ハーモニー(調和)の調整をする
以上の3つの要素がバランス良くなければ、ケバかったり、厚化粧となって見えるわけです。つまりは決して”厚塗り”だけが悪者ではなく、テクスチャーの”乗せ方”の問題なんですね。
今更ですがメイクの順番は、化粧下地を使う場合はパウダーベース、リキッドファンデ及び、BB・CCクリームの場合は、ルース・ファンデーションなどは使えません。
ルースとは、プレストのように固形化されたパウダーではなく、本当に粉状になって付属のパフでつけるファンデーションのことです。私は、マキアージュ1種類しか持ってませんが、出番は少ないですね。
まして、ルースに対してブラシメイクは、ほぼ使い勝手の良いものでは無いので、ブラシメイクのほとんどが、プレスト・パウダーファンデーションのみのメイクの最終工程で使うことになるわけです。
1.全体バランス用
私が使用しているのは、メイク用ではなくソフトパステル用のブラシですね。絵画用ですが、市販のカブキブラシは柄が短いので、大変使いづらく、またプレストに使うと、思った以上にパウダーをすくってしまうため、毛質がこれでもかと柔らかいこのブラシを使ってます。ヌーベルというメーカーのNPFパステル・ブラシLLですね。銀座の伊東屋とか、そこそこ高級画材を扱う店なら入手できるでしょう。
2.万能ブラシ
アイホールに影をつけるアンニュイ・ダークメイクというのが私の場合は多いスタイルですが、眉下のアイホール、丁度上まぶたの少し上のくぼみに、アイシャドウのダーク系をよく入れてます。その際とかに、よく使うブラシで、その他、チークやアイシャドウでも重宝するブラシです。
こちらはISABEYの№1。水彩絵筆で有名な超高級ブラシメーカーで、フランス製。学生時代に購入して以来、ずっとしまってあったものですね。メイクを始めてから使う頻度が多くなりました。恐らくセーブルでしょうが、本当に上質な毛質で、パウダーの乗りも良いだけではなく、”離れ”もスピーディで、ブラシにパウダーが残ってしまって、あまり肌に上手く乗らないということはありません。
持ってるブラシの中では、最もよく使う1本ですね。
上記2本は、画材店で市販されている高級ブラシですが、メイクの見せ所は、やはり眼の表現と唇のカラーポイントなので、ブラシと言えば、やっぱりアイシャドウ用にいくつか欲しくなってくるわけです。
3.自作アイシャドウ用
よくパレットを購入するとついでにチップがついているじゃないですか?あれって、個人的にどうもあまり好きじゃないんですよね。スポンジのような質感なので、肌よりもチップに多量のパウダーが乗るので、微調整が効きません。
そこで、古い毛筆をカットして、形状としては似ているけど、丸い卵型の穂先としたブラシを自作しました。
私は男性ですので、流石にまぶたのトップに何か色を乗せるってことは無いんですが、目尻や目頭の奥行き感を大切に思ってますので、ここの色味を時々変えています。微妙な変化ですが、印象が結構変わるので。
4.自作万能ブラシ(小)
その他、2本、やはりかなり使い古した毛筆(羊毛)をカットして、市販ではなかなか無いタイプのブラシ2本を自作しました。太さはメイクブラシの中では細筆にあたります。
シャドウは様々な部分、顎のラインや鼻筋など、いろいろなところを微妙に調整していくのですが、バサッと太いブラシで付けると、まるで舞台役者のような目立つメイクになるので、なかなか、この手のブラシが見つからず困っていたので、結局、自分でつくることにしました。
コンシーラーやハイライターを使った3Dメイクでは、ここまで細かいブラシはまず使いませんが、それでもまぁ、パウダーは、持ってせいぜい5時間ぐらいなので、出かけ先ではコンパクトな代用で付属品を使ったり、100均ブラシを使う場合が多いんですけどね。
ただ、出かけ先の化粧直しにしても、”手がかり”が無いと大雑把な修正は難しいので、家でのメイクはかなり細かいところまで仕上げるのが常です。
他、トップの画像にはネイル用の筆も写っていますが、細筆なので、今回は割愛します。こちらは、ほとんど職人が使うようなものなので。
それでは、また次回。
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