録音は、監督の耳だけに頼らないこと!(初心者の映画制作講座)
この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。
音の収録の話です。
屋外撮影って、雑音が多いですよね。
夏はセミの騒音とか、人混みの中の話し声とか。
こういった場所での録音は、かなり注意が必要です。
・・・なーんて、あったり前のことを書くなよ、と思ったでしょう。
ミキサーや高性能のガンマイクを使いこなすことができれば、
レベルの高い音収録は可能になるでしょう。
欲しい機材をお金をかけて揃えられるなら問題ないんですが、
それでも知っておいてほしいことを今回は書きます。
機材があまりない、個人の制作の場合はもちろんのこと、ですね。
騒音レベルの高い場所では、録音に付けましょう。
屋外で撮影していて騒がしい中でも、
監督にはセリフは聞こえる、のです。
これがやっかい。
具体的に書きますね。
セミがウワンウワン鳴いている森の中。
役者がセリフを言い、それを音声さんが録音する。
監督はヘッドホンで確認している。
セミの声の中、役者のセリフは聞こえるんです。
聞こえるのだから、監督はオッケイを出しますよね。
ところが、撮影が終わって、静かな部屋で一人その映像を見返すと、
まあセミが騒がしくて、セリフがうまく聞き取れないわけです。
何が起こってるのでしょうか。
撮影現場では、みんなセリフを分かってて、
そのセリフを撮ろうと集中してるので、聞き取れてるだけなんですね。
特に監督にとっては。
込み合っててガヤガヤしている電車の中でも、
隣の同僚や恋人の声ってそれなりに聞き取れませんか?
でも。
それが他の人にとって聞き取りやすいか、
それが作品として聞き取りやすいか、はまた別の話なんです。
これは、撮影した映像(録音した音声)をその場で確認する時にも言えます。
映像をその場で再生してヘッドホンで聞く。
ここで、「聞こえた気に」なってしまうのが問題なのです。
屋外の撮影現場では、音(セリフ)のチェックは厳しくする。
“あなたが”聞き取れたからと言って、簡単にオーケーを出さない。
やはり、騒音の中は気を付けましょう。
何度失敗してきたことか…(涙)
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