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超初心者のための映画制作講座

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20年に渡り1000人以上にアドバイスしてきた経験から、初心者が映画が作る時に役立つ情報をお届けします
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#撮影

ロケ地と絵コンテの密接な関係(初心者の映画制作講座)

ロケ地と絵コンテの密接な関係(初心者の映画制作講座)

今回は<撮影準備>についてのお話。

「準備がとても大切」

これに対し、異論がある人はいないでしょう。

ところが、撮影の準備、となったとたん、
多くの初心者の方は、準備不足になってしまうのです。

 * * * *

・・このように、
現地での様子をあれこれ想像して、
そのために準備をする。

ですよね?

今、さらっと今回のポイントを書きました。

それは、

【現地での様子をあれこれ想像し

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警察・警備員から逃げ回る日々(初心者の映画制作講座)

警察・警備員から逃げ回る日々(初心者の映画制作講座)

映画の撮影場所のことを、ロケ地、と呼びますね。

そして、ロケ地を撮影前に探しに行ったり、
その場の様子を確認することを、

ロケーション・ハンティング
=ロケハン

と呼びます。

このロケ地について
よく話題に挙がるのが、

「許可申請」

です。

警察に行って、
「この日にこの場所で撮影許可をください」
と申請することですね。

ただ僕は、ロケ地を決める際、
許可申請よりももっと大事なこと

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役者からは、スタッフの様子が丸見えだよ(初心者の映画制作講座)

役者からは、スタッフの様子が丸見えだよ(初心者の映画制作講座)

学生時代、役者として何本か舞台に立ったことがあります。

舞台の稽古というのは、映画の準備やリハーサルにあたると思うんですが、これらは雰囲気が全然違うんですね。

舞台の稽古では、役者が常にメインで前に立ち、スタッフはその様子を端っこで見ています。

一方、映画のリハーサルは完全にスタッフがメインです。
機材やセッティングが完了してから役者を立たせ、微調整に入る。

さて、今回は役者の目線から見た

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ロケ地として部屋を借りるときの注意(初心者の映画制作講座)

ロケ地として部屋を借りるときの注意(初心者の映画制作講座)

監督や制作陣は、こと撮影となると盲目になる。

・・・というお話です。

ロケ地が独り暮らしの部屋、もしくは6畳一間なんていうのは、僕の感覚では80%以上の自主映画に登場するシチュエーションです。

つまり、
個人で映画を作っている人の多くは、独り暮らしの部屋を探しています。

で、
友人知人のつてを使ってロケ地候補を探しまくります。
すると、「いいよ」と言ってくれる人が現れます。

そこで、

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クランクアップの感動の味わい方(初心者の映画制作講座)

クランクアップの感動の味わい方(初心者の映画制作講座)

全員が、あなたを見ています。

あなたは、映像をモニターで確認します。
どうやら、問題なく撮れているようです。

さっきまでは、問題無ければすぐに「OKです」と答えてた。

でも、このカットは違う。

なぜなら、これまで2ヶ月間にも渡って撮影が続いてきて、
それが今、終わろうとしている・・。

念のために手元の絵コンテをパラパラめくって確認します。

あなたは、役者・スタッフを見渡して、

そして

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撮影前のかけ声と雰囲気の演出(初心者の映画制作講座)

撮影前のかけ声と雰囲気の演出(初心者の映画制作講座)

撮影に入る時、終わる時のかけ声って考えたことありますか?

「アクション!」
「カット!」

これが基本でしょうね。

さて、あなたは初めて監督をすることになりました。
あなたは何て叫びますか?

「アァークション!!」
「カァーット!」

これが意外とね、恥ずかしい。

よくよく聞いていると、皆さん、いろいろアレンジしてるようです。

「はーい、行きまーす!よーい、スタート!」
「はい!オッケイ

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撮影中に、スタッフが監督に話しかけていいの?(初心者の映画制作講座)

撮影中に、スタッフが監督に話しかけていいの?(初心者の映画制作講座)

あなたは、スタッフの一人として、撮影現場にいます。

知り合いに誘われて来ただけ、というお気楽な立場です。
監督はなんだか気難しそうな人。

しかもすごく忙しそう。ずっと眉間にしわが寄っています。
とても挨拶なんてできる雰囲気ではありません。

荷物番としての役目をおおせつかり、撮影の様子を眺めます。

「はーい、行きまーす!」

ピリリと緊張感が走ります。

「よーいスタート!」

演技が始まり

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カメラの性格を知っておこう(初心者の映画制作講座)

カメラの性格を知っておこう(初心者の映画制作講座)

「こんな資格をとっている」
「こんな技術を持っている」

これだけでは、その人の仕事ぶりって判断できませんよね。

性格も見ないといけません。
短気なのか、のんびり屋なのかも大事でしょう。

つまり、人の仕事は、
『能力×性格』
で定義されます。

さて、ここからは完全に僕の個人的な感想なんですが、カメラにも「能力」と「性格」があると思うんです。

「能力」とは、もちろん機能のこと。
自動補正機能

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2カメラ撮影の憂鬱(初心者の映画制作講座)

2カメラ撮影の憂鬱(初心者の映画制作講座)

・1作品、作ったことがある。

・知り合いの映画制作を手伝った。

このくらいのレベルの方からよく相談されるのが、
「2台のカメラで同時撮影したら、楽ですよね!」
というもの。

会話シーンとかって、二方向から撮ることが多い。
だから、それを一気にやってしまったら撮影が早くなるんじゃないか。

この気持ち、よーく分かります。

僕も昔、これを実践したことがあります。

ちょっとこれ、具体的に考えて

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小道具の後始末(初心者の映画制作講座)

小道具の後始末(初心者の映画制作講座)

映画にとって、小道具はとても重要な存在です。
場合によっては、ストーリーのキーワードになったりもします。

カルフのワークショップでは、いつも小道具をキーにして物語を考えてもらってますしね。

実は、小道具には深い思い入れがあります。

20歳の誕生日の夜に最初の作品を完成させたんですが、針金で作った人形を使った作品でした。

20歳という人生の節目の誕生日の夜に、たった一人でね。
針金人形でホラ

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シナリオと、完成作品の違い(初心者の映画制作講座)

シナリオと、完成作品の違い(初心者の映画制作講座)

シナリオを書き上げます。

内容にも満足し、撮影の準備に入るとします。

しかしその"完成したシナリオ"は、その後完成する作品と、あちこち違ったものになっていくのです。

そういうことはよく起きるのだ、と知っておいてほしくて今回の記事を書いています。

シナリオという形式で完成しても、それはしょせん文字による表現です。
映画ではありません。

▼それを絵コンテに落とし込んでいきます。

すると、

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話が分かりにくいひと(初心者の映画制作講座)

話が分かりにくいひと(初心者の映画制作講座)

ある人がこんな感じで話をしました。

これ読んでて伝わりましたか?

一体何が起きてんだよ、と思いませんか?

こんな話を聞かされると、イラッときませんか?

少し文章を手直ししてみましょう。

とたんに分かりやすくなったと思いませんか?

今回は、映画の「撮影」と「編集」のお話なんです。

ひとは、自分の体験談を話す時、頭の中にその映像を思い浮かべながら描写していきます。

その描写において、一

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撮影方法の難易レベル9段階(初心者の映画制作講座)

撮影方法の難易レベル9段階(初心者の映画制作講座)

ちょっとテクニカルな話をします。

絵コンテを見て、そのカットの撮影が簡単かどうかってすぐ分かりますか?

ヒントは、カメラマン及びカメラが動くかどうか、にあります。

僕は絵コンテを描く時、つまり、シナリオを読みながら「どうやって撮影するかなー」と考えている時、自然と、カメラマンの撮影方法について考えています。

絵コンテの一コマ一コマを描きながら、その具体的な撮影方法をイメージしているんですね

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機材をどう運ぶか、それが問題だ(初心者の映画制作講座)

機材をどう運ぶか、それが問題だ(初心者の映画制作講座)

朝、撮影のために家を出ます。

あなたはどれだけ荷物を持っているでしょうか。

撮影用のカメラを持ちますね。
バッテリーとかメディアとかレンズとかいろいろあります。
三客やマイクやブームまであるかもしれません。

シナリオや絵コンテ、デジカメやペンなどもあるでしょう。
ケーブルやレフ板や軍手なんかもありますね。

家の玄関を出てから、ロケ地や集合場所までどうやって移動するでしょうか。

最寄駅まで

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