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オリカワシュウイチ(映画工房カルフのように)
2023年6月30日 20:37
今回は、監督とスタッフの間の、よくある衝突についてお話しします。やる気のある監督さん、自主映画のリーダーから、こんな悩みが時々届きます。「みんなで作りたいから、スタッフそれぞれ、やりたいようにやってほしい。でも、スタッフは皆、指示が欲しいって言うんです」カメラマンには、構図や撮り方を自分で考えてほしい。照明を当てる人は、やりたいようにやってみてほしい。監督さんは、そう考えるわけで
2023年6月16日 09:47
自分の作品に出演するかどうか。時々、話題に挙がることですね。これ、監督さんによります。当然出たい!という監督さんもいるでしょうし、出るなんてとんでもない!という監督さんもいるでしょう。出た方がいいのか、出ない方がいいのか、なんて議論は、好きずき以外のナニモノでもないので、今回は違う視点で書いてみたいと思います。まず、出演するパターンを考えてみましょう。【その1】出てみた
2023年5月12日 10:43
学生時代、役者として何本か舞台に立ったことがあります。舞台の稽古というのは、映画の準備やリハーサルにあたると思うんですが、これらは雰囲気が全然違うんですね。舞台の稽古では、役者が常にメインで前に立ち、スタッフはその様子を端っこで見ています。一方、映画のリハーサルは完全にスタッフがメインです。機材やセッティングが完了してから役者を立たせ、微調整に入る。さて、今回は役者の目線から見た
2023年5月4日 23:48
監督や制作陣は、こと撮影となると盲目になる。・・・というお話です。ロケ地が独り暮らしの部屋、もしくは6畳一間なんていうのは、僕の感覚では80%以上の自主映画に登場するシチュエーションです。つまり、個人で映画を作っている人の多くは、独り暮らしの部屋を探しています。で、友人知人のつてを使ってロケ地候補を探しまくります。すると、「いいよ」と言ってくれる人が現れます。そこで、「
2023年4月8日 00:44
撮影に入る時、終わる時のかけ声って考えたことありますか?「アクション!」「カット!」これが基本でしょうね。さて、あなたは初めて監督をすることになりました。あなたは何て叫びますか?「アァークション!!」「カァーット!」これが意外とね、恥ずかしい。よくよく聞いていると、皆さん、いろいろアレンジしてるようです。「はーい、行きまーす!よーい、スタート!」「はい!オッケイ
2023年3月31日 11:17
シナリオが完成すると、それを「決定稿」と呼びます。撮影が終わると、「クランクアップ」と呼びます。編集が終わると、「完成」と呼びます。映画制作って、それぞれの段階で「終わり」があるんですね。個人で映画を作る人は、この「終わり」を『自分が満足したとき』に設定しがちです。これは危険。いつまでたっても先に進まない、という結果に陥ります。それぞれの「終わり」の後も、変更することって
2023年3月24日 23:58
※最初にお断りをしておきます。今回の内容は、「毒」と「愛」の両方が入っています。「いいことを思い付いた!」映画は、思いつきから企画が始まることがほとんどです。で、その企画とは・・・『自分の経験から描くラブストーリー』『自分がずっと抱えている悩み』『自分の周りの人間関係』といったものだったりします。思いついた人は、鼻息荒く、その内容がいかに素晴らしいかを語ります。・
2023年3月17日 10:30
映画のスタッフや役者の募集ページでよく見かけるのが、「やる気があります」という言葉。ものすごくよく使われる言葉です。ちょっと質問です。【A】映画を初めてつくる人【B】監督3作目の人どちらかを選べと言われたら、どちらを信用するでしょうか?あなたの時間を2ヶ月間捧げるとしたら、どちらでしょうか?どちらも名のある人間じゃなく、会ったこともない人、とします。まあ、【B】を
2023年3月3日 21:53
シナリオを読む時、僕がチェックするポイントがいくつかあります。そのうちの一つが、「消えモノがどのくらいあるか」というものなんです。「消えモノ」って分かりますか?文字通り、撮影しながら消えてしまうもの、です。タバコとか、食べ物とか。これら消えモノは、あるのと無いのでは、撮影時間がずいぶんと違ってくるんですね。準備にも、後片付けにも大きく影響します。それはつまり、スタッフ人
2023年2月25日 21:11
あなたは、スタッフの一人として、撮影現場にいます。知り合いに誘われて来ただけ、というお気楽な立場です。監督はなんだか気難しそうな人。しかもすごく忙しそう。ずっと眉間にしわが寄っています。とても挨拶なんてできる雰囲気ではありません。荷物番としての役目をおおせつかり、撮影の様子を眺めます。「はーい、行きまーす!」ピリリと緊張感が走ります。「よーいスタート!」演技が始まり
2022年12月30日 11:32
・1作品、作ったことがある。・知り合いの映画制作を手伝った。このくらいのレベルの方からよく相談されるのが、「2台のカメラで同時撮影したら、楽ですよね!」というもの。会話シーンとかって、二方向から撮ることが多い。だから、それを一気にやってしまったら撮影が早くなるんじゃないか。この気持ち、よーく分かります。僕も昔、これを実践したことがあります。ちょっとこれ、具体的に考えて
2022年12月2日 23:28
いよいよ撮影の初日。あなたは電車を降ります。空はすがすがしく澄んでいて、大きく息を吸い込みます。うれしくもあり、不安もあり。待ち合わせ場所の改札まで、普段よりもずっと早足で歩きます。両手にも背中にも機材がいっぱいで、身体中が重い。でも、足は軽やかです。スマホが震えます。荷物を持ち直して、携帯を確認。メールです。おや、何通も来てる・・・あなたはいくつもメールに返信し
2022年9月30日 18:00
今回はいつもより、ちょっと辛口でいきます。ずいぶんと前のことになりますが、ビデオカメラを貸したあと、戻ってきたカメラバッグを開けてみたら、レンズがむき出しで入れられているのを発見したことがあります。当時、貸した相手に怒り心頭で抗議しました。ビデオカメラは、レンズの交換ができません。つまり、レンズが使えなくなったらそのカメラは「おしまい」なんです。以来僕は、気軽に「カメラを貸し
2022年9月23日 18:10
映画を作る人たちが使うロケ地として、「自宅」という選択肢はかなりよくあるのではないかと思います。僕は結構引っ越しの多い人生ですが、ほぼ全ての部屋で、撮影を行っています。そこで皆さんに、自宅・自室を撮影場所にすることについてお話ししたいと思います。まず、自宅をロケ地にすると、撮影が延びます。それは、制限が無くなるからですね。天気もあまり関係なくなる。「この日に終えないと