静寂の無観客相撲

静寂のなかの大相撲がスタート。



力士たちの初日を終えての感想はなかなか考えさせられるものがありました。

「何のために戦うのか、今日は見つけられなかった」(炎鵬)
「静かさは集中できる。淡々とできるんで」(御嶽海)

以下日刊スポーツに初日を終えての各力士の感想があります。
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202003090000070.html

声援が聞こえないと闘うものとしては、辛いものがありますよね。


同じ相撲でも、大学相撲とかは声かけあったりして、大相撲とは全然違う雰囲気なんです。ハッパかけたりがあるからいいと思うんです。(無観客である野球もしかり)

行司と呼び出し以外、声のない空間だなんて、
親方衆も席に座っているとはいえ、
ただ見ているだけでは無観客と同じ。
異様な光景。
でも相撲は神事であり、神聖で厳かでもあります。それが浮き彫りになった初日でした。


どよめき、歓声、ブーイングなど含めて会場が大相撲を作り出している、というのを感じました。

力士の戦いはお客さんの声援があって、いい意味でも悪い意味でもプレッシャーになって結果を左右するもの。さらに地元の支援者との触れ合いがあってやる気になったりしているわけで、タニマチとの接触やさらに外出禁止だったりするので、鬱屈している力士が大多数でしょう。

なかなか勝負師たちにはメンタル面でも厳しい場所になるのではないのかなと思います。
とはいえ、それにぶれない心を持とうとしている力士がやっぱり、勝ち残ったり、これからさらに強くなっていくのではないかな、と思っていたりもするので、
その精神性も感じながら、今場所は観ていきたいと思います。

また解説者である北の富士さんも、初日の冒頭沈んでいる様子でした。
「予想していたのものと全く違う雰囲気。言葉が出ない」

解説を終えて「疲れました。いつもの場所とは違う。俺みたいなもんでも気をつかうんですよ」といつもと状況がかわるとかなり神経を使う様子。
見ているほうも、正直慣れない雰囲気に時が経つのを遅く感じました。


解説者としてはよっぽどのいい取組が出ないと、
饒舌にはなれないのかなという思いもあります。
力士自らが明るい話題を作ってくれることを楽しみにしながら見たいと思います!

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