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14歳のわたしへ

わたしは14歳のときに、急性骨髄性白血病と診断され、1年間の闘病生活を送りました。
この時の経験は、その後のわたしの人生の核になるような大きな出来事でした。

20歳からずっと余生を生きてきた

わたしは闘病中にたまたま母が古本屋で買ってきた、俵万智さんの『サラダ記念日』を読んだのがきっかけで、自分でも短歌を作るようになりました。

20歳までに死んでしまう、と思っていたわたしの10代の毎日の心の支えが、短歌を作ることでした。
それからこれまで30年近く、わたしは短歌を作っています。

数年前、わたしはこの14歳ときのことを作品にしようと心に決めました。
わたしが短歌を作るようになったきっかけ、いまのわたしを作るもとになった経験をきちんとまとめておきたいと思ったからです。

14歳、今思えば、まだ幼く、多感な時期でした。
大変だったね、と今なら当時のわたしにこころからそう言葉をかけてあげられるように思ったからです。

わたしは30首の短歌の連作にまとめ、ある賞に応募しました。
結果は残念ながら次点(2位)。

とても残念でしたが、わたしの一番の「14歳のわたしにねぎらいの言葉をかける」ということはできました。

今でもこれは、わたしの大切な作品です。

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