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匠の言葉たち: トラガラの私設note図書館

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小さな図書館や書店に暮らしたいと夢見る少年でした。このマガジンは、そんな原点から運営しています。 読んで良かった、学んだ、みんな読んで! というnoteを収録しています。 私…
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#エッセイ部門

『匠の言葉たち: トラガラの私設note図書館』マガジン開始のお知らせ、Leonard AI日記と、SNSの文法のこと

『匠の言葉たち: トラガラの私設note図書館』マガジン開始のお知らせ、Leonard AI日記と、SNSの文法のこと

幼稚園に上がる前の記憶は断片的ですが、当時はすごく背の高い本棚に思えた図書館も、実際はマンションのそばにある小さな分館でした。母に連れられて行くその場所は、やけに静かで時間の流れが違う。異世界でした。

30代になって懐かしくなり再訪すると、記憶とはずいぶん違っていました。おそらく配置や本棚自体は大きく変わっていない。私が物理的に大きくなったのだけど、図書館が縮んだように見えました。

こうして自

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自己紹介~私がnoteに辿り着いたのは~

まずは、初めまして✨️
ここに立ち寄ってくださり
ありがとうございます、嬉しいです。

私は現在
・線維筋痛症
・月経困難症
・橋本病(甲状腺機能低下症)
・気管支喘息
・慢性疲労症候群
・偏頭痛

このような持病を持ち
時に闘病しながら療養生活をしています

中学2年生の頃、橋本病が分かり
強い眠気と倦怠感により
字を書くこと本を読むこと
体を起こしていることが難しく
学校生活は突然困難になりま

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僕らは障害者だけど「かわいそう」を求めていない

僕らは障害者だけど「かわいそう」を求めていない

先日、詩人で全盲noterの羽田光夏さんのこの記事を読んでから、自分の中の深いところで、朽ちた木が燃え始めるように、何かがくすぶっていた。とても難しいことだけれども、それを言語化してみたい。

私は大昔から、ネット上でよく転ぶ。例えば、ちょっと攻撃的なムードの記事や、いろんな悪意のあるコメントに、即座に反応する。精神的にめっちゃ躓く。それは、普通に考えたらやはり精神障害者の特性なのだろう、そう普通

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小学生の時の『将来の夢』作文、517社で働いても実現せず

小学生の時の『将来の夢』作文、517社で働いても実現せず

小学4年生の時に、国語の授業で『将来の夢』という作文を書いて、発表したことがあった。

私は早生まれ。
しかも3月下旬生まれなので、4月生まれの子とは発育に丸1年の差がある。この成長の差は、大きなハンデだった。
運動神経はカスだと言われ、家庭科や工作は下手くそ。
美術と国語・算数・理科・社会は、頑張って"中"の成績を維持していた。

そんなわけで、生徒や先生から典型的な『出来ない子』レッテルを貼ら

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父子家庭が生理用ナプキンで大恥をかきそうだった話

父子家庭が生理用ナプキンで大恥をかきそうだった話

四十代の父親と高校生の娘の父子家庭。
生理用ナプキンで父娘もろとも大恥をかきそうだった話だ。



毎日バタバタしている。当然自分だけではない。世の中みんなそうなのだろう。でも何か被害者面をしながら、夕方の家路をすすむ。もっと要領よく生きられないのか、明らかに原因が自分にありそうな悩みも理由を外に探しにいって勝手にイライラしている。

仕事が十八時時に終わり急いで家に帰っても十九時をすぎ

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娘にオススメしている特技

娘にオススメしている特技

絵を描くのが好きで、なかなか上手い娘。

そんな娘にオススメしている特技がある。それが似顔絵だ。

ここ最近でAI技術が発達し非常に精密な絵を描くことができるようになっている。

だからこその特技。人が書く『似顔絵』

AIよりも稚拙な絵かもしれない。しかし血の通った人間が他の人のために時間を使い心をこめて書く。完成度よりもその行為を理解して絶対に喜んでもらえるよって話している。

誕生日プレゼン

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【体重17㎏の私】精神科入院1年を経て得た「辞めて幸せになった4つのこと」と飽食の時代に『餓死』しかけた過去~ASD+精神疾患と診断されるまで~

【体重17㎏の私】精神科入院1年を経て得た「辞めて幸せになった4つのこと」と飽食の時代に『餓死』しかけた過去~ASD+精神疾患と診断されるまで~

#創作大賞2024 #エッセイ部門

これまでの様子は上記記事から↑(下の記事は中学時代のトラブルを語っているが、小学生の時も同じようなことがあったのでご参考までに)

完璧主義だった私

なんとなく生きづらさや体調不良を抱えつつも環境や人間関係に恵まれていたお陰で、他の人と同じような生活を送ってきた私の小学校時代。

真面目で穏やかで誰にでも分け隔てなく優しい。
成績も良く、正義感も強くいじめの

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【読書日記】『かぎろいの島』

【読書日記】『かぎろいの島』

6/20第三回最恐小説大賞の受賞作、緒音百(おおともも)さんの『かぎろいの島』が発売されました。

先日の読書日記、海藤文字さんの『悪い月が昇る』の時も書きましたが、最恐小説大賞は投稿小説サイトエブリスタと竹書房さんのコンテストです。

今年はエイベックスピクチャーズさんも加わったコラボコンテストとして開催されている。とお話をしたと思うのですが、なんと! 私、まさかの二度目の受賞をしました。エイベ

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祖母と約束

祖母と約束

 丸い粒の電子音が車内に流れ、女性の声がまもなく次の駅に到着すると告げる。ゆっくりと瞼を上げ、頭をもたせていた窓の外を見ると、田んぼが広がっていた。新幹線が少しずつ減速し、田園の中に大きなイオンモールが見えてくる。

 富山・高岡。最後に来たのは、2019年の年末。この2年で、世界は変わった。けれど窓の外に見える景色は、2年前のそれと何一つ変わっていなかった。

 東京は数日前から急に冷え込んだ。

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おままごとの家出と父の不倫相手。

おままごとの家出と父の不倫相手。

25歳のとき、うつとパニック障害になって新卒で入った会社を辞めた。それと同時に、家にいることがしんどくなった。母の「元気になってほしい」という要望に応えられるほど私にはエネルギーが残っていなかった。

どこか、遠くへ行きたい。
誰も私のことを知らないところへ。

無職なのでお金に余裕はない。貧乏旅行をするか、ウィークリーマンションでも借りるか。予算を頭に入れながら、候補地をネットで調べるだけでクラ

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ずっと、言葉を追いかけてる

ずっと、言葉を追いかけてる

机の中のどこを探しても、ハサミが見つかりませんでした。

図工の時間。紙粘土に色んな物をくっつけて動物を作るそうです。隣の席のコは、さっそく持ってきた毛糸をチョキチョキ切り始めています。
──きれいな色の毛糸、たくさんくっつけたら素敵な毛皮になるなあ。
机の引き出しを引っ張り出すけど、やっぱりありません。お道具袋を開けてみます。ありません。
──私も切りたいなあ。きのう、おかあさんとじゅんびした折

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彼女のこと~母の心配性日記~

彼女のこと~母の心配性日記~

これは離れて暮らす娘に起こった心身の不調と再生を見守った母のひとり言日記です。
「みんな辛い時は多かれ少なかれそうだと思うのよ。
頭で分かっていても心はついていかないし、身体が不調だとうまく考えが及ばないものよ。
若い女性だとホルモンバランス、自律神経、栄養バランス、ストレスなどに影響されて、気分が上がったり、下がったりするのは当たり前。
でもさ、揺らぎながら打ちのめされながら、前を向いて生きてい

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おっちゃんと中学生が麻婆ナスを食べていたら家族になった話

おっちゃんと中学生が麻婆ナスを食べていたら家族になった話

11年前の夏。私と息子が暮らしていた築30年の木造アパート2階の部屋は、その日の夕方も昼間の熱を逃さずしっかり溜め込んで、床まで熱くなっていた。

「家の中の方が暑いやん!」

大きめの独り言が出た。仕事から帰ってきた私は、ドサっと雑に買い物袋をテーブルに置いた。

「アイス買うてきた?」

私の機嫌などお構いなしに、袋のなかを探り、アイスクリームを探す息子。8年前、離婚したばかりの頃毎晩泣いてい

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腹腔鏡手術で胆嚢摘出した話

腹腔鏡手術で胆嚢摘出した話

思えばずっと不調だった消化器系統。原因がわからず、胃腸薬などを飲んでいるうちに突如、強烈な痛みと苦しさに襲われ、救急車で運ばれたのが今回の一連の入院の始まりでした。

ここで内視鏡手術で当座の対応をしてもらいました。が、このままだと何度もまた疝痛発作が起きる可能性大なので胆嚢を取っちゃった方がいい……という医師の言葉で胆嚢摘出手術を受ける決意をいたしました。
その前についでに大腸検査も。

手術ま

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