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匠の言葉たち: トラガラの私設note図書館

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小さな図書館や書店に暮らしたいと夢見る少年でした。このマガジンは、そんな原点から運営しています。 読んで良かった、学んだ、みんな読んで! というnoteを収録しています。 私…
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2019年10月の記事一覧

初マンモグラフィーで要再検査のお知らせにふるえた一週間。

初マンモグラフィーで要再検査のお知らせにふるえた一週間。

がん検診を集団検診で受けてから、1ヶ月後。やけに厚みのある封筒が届いて、開ける前から嫌な汗がでた。

開けてみると乳ガン検診要再検査の紙が。よく読むと要再検査の中で5%の人がガンの可能性があると。

私は常々40代に入ってまもない今の自分にとって一番命を奪われる危険性が高い存在は子宮頸がんと乳がんの二択だと考えていた。

なぜならば市から送られてくるがん検診の無料クーポン。子宮頸がんは30代

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津久井やまゆり園について私が聞かれた事、考えた事。

「津久井やまゆり園の事件についてあなたの意見を聞かせて欲しい」

と某全国紙の記者の方からDMがあったのは月曜日の昼頃。

私は

「この平凡と凡庸を煮詰めて溶かして固めた主婦に公器が何を、何を聞くねん?」

そう思い、小心者特有の脊髄反射を駆使し、秒で返信した。

「大変恐縮ですが、私のような市井の主婦が、公器であの大変な事件を語る事など、身の丈に余ります。」

本気で身の丈に余る。

娘と『お

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実用性の乏しい、座り心地の悪い椅子

実用性の乏しい、座り心地の悪い椅子

多くの像を目にし、たくさんの声を耳にしたあとは、できるかぎり長く目を瞑っていたい。

必要なのは眠りではなく、閉じること。光から離れ、音を遮断して、鎮静すること。見たもの、聞いたことを、沈殿させること。
見詰めないこと。触れてみたくなるから。触れたら握り潰してしまうかもしれないから。
ペンを持たないこと。嘘を書いてしまうから。なにかを言葉にするには時が必要だから。

深夜、窓をわずかに開けて、灯り

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