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(雑談)どこまでの「配慮」をするか

むかし、シティーズスカイラインズというゲームの動画をYoutubeに上げていた時期があります。私が本格的にYoutubeをやろう!と思うようになった2019年頃のことですね。ありがたいことに当時から一定の方にご視聴いただけて、はじめて再生回数が100回を超えたときは本当に嬉しかったのを覚えています。そんな初期の頃のお話

実はその頃、動画を1本お蔵入りにしたことがありまして。その動画の内容が「市民視点で自然災害を見る」という内容のものでした。編集まで終わってあとは公開するだけ、という段階になって、果たしてこの動画は「大丈夫」なんだろうか?とふと、脳裏によぎったのですね。

シティーズスカイラインズというゲームは都市開発シミュレーションゲームで、フル3Dで描写された美しい都市の景色が特徴なのですが、DLCとして「災害」をリアルに起こすパックが配布されていまして、このパックを導入すると、大地震とか竜巻、大火災、大津波が町を襲うようになるんです。もちろん公式で配布されているDLCですから、公式としては「ゲームだから問題ないよね」という判断をしているのでしょうし、実際ゲームとしてとらえると、災害が発生することは難易度を高める効果があって、資金繰りに窮したり、災害に強い都市設計をしなければならなかったりと、ゲーム性を高める効果があるのは間違いないのです。

ただ、問題はその映像がなかなかにリアルなこと。とくに津波に関しては、日本人にはセンシティブなものです。当時作製した映像には、津波が町を襲う様子を、海岸沿いに立つ人の目線から眺めるシーンが含まれていて、果たしてその映像を、ゲームだからといって「市民視点」のリアルな映像で流すのは、どういう反応が来るかわからないなーと、当時思ったんですね。津波に限らず火災や地震もそうです。それゆえ、非公開にするという判断をしたのでした。

これってでも難しくて、一方でじゃあ竜巻ならいいのか?火事ならいいのか?という話にもなりますし、たとえば町で火事が起こったシーンがあったときに、それを「過去に家が火事になった経験のある人」が見たらどういう気持ちになるのだろうか?配慮が足りないのではないか?とか、考え始めるとキリがないんですよね。結局それを考え始めると、何もできなくなる。たとえば街づくりゲームですから、ある程度発展した市街地を再開発するために建物を取り壊して道路にしたりしますね。そのときに「過去に実家が再開発で強制退去させられて…それを思い出してツライ」みたいなことを言われる「かもしれない」と考えたら、ゲームとして何もできなくなることすら起こりますね。

当時もまぁそんな感じで考えが一巡した結果「このぐらいなら大丈夫かな」と思って、街が人為的に水没させられる動画をアップしてみたことがありました。幸いなことに、この動画に対しては「美しい」といった好意的な反応も多く、なんだ気にしなくてもよかったじゃん、と思ったのでした。

だからと言って、まったく配慮をしなくていい、というのも違うと思いますが、配慮をしすぎると何もできなくなる。どこまでを配慮の範囲として考慮すべきか、これってなかなかに難しい問題だと思いますよね。

最近だと鉄道の動画撮影時に『駅ホームにいる人にモザイクをかけるか否か』が話題になったことがありました。私個人的には、駅ホームにいて自分が映って、嫌な思いをする人なんて存在するのか?と思っていますし、何か問題(申し立て)があったら対応しますよ、というスタンスでいこうと考えているのですが、人気のあるYoutuberの方を中心にモザイクをかける風潮になってきています。車のナンバーとかもそうですね、今はナンバーから住所特定ができなくなっているといいますが、それでも「配慮」としてモザイクをかけている動画もあったりします。難しいですよね。

ただひとつ、疑問というか「めっちゃ嫌い」なのが、『○○で傷つく人がいると思います』みたいな、自分は別にいいんだけど配慮したほうがいいんじゃない?的なコメントとかをしてくる人ですよね。なんでしょうね、うまく言葉に言い表せないのですが、私は嫌いです。現実でもネット上でも。

見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうござい

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!