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(雑談)昔あった「2D→3Dで残念になる現象」

私が小学生の頃は「ポケモン」が大ブームで、皆友達の家に行くときはゲームボーイを持ち歩き、通信ケーブルを通じたポケモン交換や対戦に勤しんでおりました。当時のポケモンは、というか当時のゲームの多くは2Dのドット絵で描かれており、かつゲームボーイは白黒、容量の問題もあり当時のポケモンは1枚絵が固定されていて、今のゲームのように動くということもありませんでしたが、それでも私たちはポケモンのカッコよさに惹かれていたのでした。

ところでポケモンが流行っていた当時、ニンテンドー64用のソフトにポケモンスタジアムというものがありました。このソフトは当時の小学生たちからすると「夢の作品」でした。というのは、2Dの1枚絵だったポケモンが、このソフトではフル3Dで描写され、しかも動くのです。技のエフェクトなどもカッコよく描写され、アニメさながらの迫力ある戦闘シーンが見られる。確かゲームボーイソフトをニンテンドー64に読ませるための専用の拡張機器みたいなのが付いていて、ソフト自体も結構高く、憧れの存在でした。

しかし、事前の期待と裏腹に?実際にこのソフトを持っている友人は思いのほか少なく、また私自身も友達の家で遊んだことがあったのですが、感想はなんだかイマイチな感じ。しっくりこないというか「なんか違うな」と思ったのを覚えています。

確かに3Dの描写はとてもリアルで、ポケモンに動きが付与されていて臨場感が高まっていたのは間違いないのですが、その「3D」というものになんだか違和感を感じてしまったんですね。そしてこれはポケモンに限らず、初期の3Dゲームにはよくある現象だったように思います。スーファミやPSで発売されていたときは満足度の高いゲームだったのに、3Dになったら「なんか違うなー」ってなるんですね。

おそらく、当時は3D化が進む一方でまだハード容量などの制約が厳しく、グラフィックが進化した結果他の要素が削られていたり、制限が加えられていた部分があったのではないかと思うのですね。また3Dといっても、当時の3D技術は発展途上であり、2Dのドット絵で描き込まれていた細かい表現が、3Dでは技術的にできなかった、という要因があるのかなと思います。

たとえば名作、FINAL FANTASY Ⅶでは、キャラクターや敵の一部をポリゴンで表現しつつ、マップはとても美しい、ドット絵の1枚絵で描かれていました。これについては過去にインタビュー記事で、技術的制約がある中で苦肉の策だったという話を読んだことがあります。当時の3Dはいわゆる「破壊的技術」であって、既存の2D技術に対して表現の幅は劣っていた部分があったのでしょう。

ことポケモンに関しては、2Dの一枚絵がそのポケモンを最も魅力的に見せる角度や表情で緻密なドット絵で描きこまれていたので、そうでない角度や動きを全て見られる3Dになると、あれこんな感じだったっけ?と、小学生なりに違和感を覚えてしまった部分があったかもしれないですね。

今のゲームはフル3Dが当然で、なんならボンバーマンのようなボードゲームですら、画面は2D当時のものを踏襲しつつゲーム内容は3Dで描写されるほどに、3D技術を使う事が当たり前になりつつありますね。最近のゲームは実写と見紛う程美しい描写がされているものもたくさんあります。ポケモンスタジアムの時代からもう四半世紀近くが経とうとしていますが、この間の技術の進歩って凄いですよね。

見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうございます。

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