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(雑談)模型を買うことと、模型を作ること

私は鉄道模型を趣味にしておりまして、自宅に大きなジオラマを作ったり、模型を買ったり、自分で作ったりしています。自分で作る手法は「フル・スクラッチ」という、まっさらなプラ板に自分で図面を書いて、デザインナイフ等で切り出し組み立てるという手法が中心です。

フル・スクラッチで製作をするのは、日本の路面電車だったり、海外の鉄道車両が主なもの。またジオラマを作る際も、日本の昭和の街並みだったり海外の風景を作ることが多いです。一方で模型を買うとなった場合、JRの電車を買うことが多いです。もちろん外国の鉄道車両を買ってくることもありますが、基本的には日本の、JRの特急電車や通勤電車を買うことが多くなっています。つまり、自分で「作りたい」時代や地域と、「買いたい」時代や地域が異なっているんです。

これについて、イベントなどでお話させていただくと、結構珍しいと言われることがありますね。たとえば昭和の時代の鉄道が好きだったら、昭和の風景をジオラマにして、昭和の時代の鉄道車両を作り、買ってくるのが普通だといいます。マニアはよく「守備範囲」といいますが、自分の趣味の中心はここからここまで、と決めている方が多くて、これがずれているというのは一般的ではないそうなのです。

たぶん、私の中では、「作りたい」動機と「買いたい」動機は結構明確にわかれていて、そのために自分で作りたい模型と買いたい模型の守備範囲が全然違うという現象が起こっているんだろうなと思っています。

私が模型を「作りたい」と思うのは、いつも「今」作りたいと思った風景なんですね。映画やドラマを見て、この風景!模型にしたい!と思ったり、旅先で見た風景や経験したことを作品にしたいと思ったとき、模型を作り始めます。ある種の自己表現だと思っていまして、自己表現の手法として鉄道模型というものを利用している、というイメージでしょうか。

一方で、私が模型を買う動機は、たいがい「過去の憧れ」だったりします。私は鉄道模型を小学2年生の頃親に買ってもらって、そこから鉄道マニア人生を歩んでいるのですが、鉄道模型って高額で、小学生や中学生がそう易々と買ってもらえるものでは無いんですね。だから当時はカタログを何回も何回も読み返して、いつかこの電車を買いたい、鉄道模型が買える大人になりたいと強く憧れていたのです。それが大人になった今、当時欲しかった電車、多くは一昔前のJRの電車ですね。それを一応は買えるぐらいの収入が得られるようになったので、イオンモールにある模型屋さんだったり街角の模型屋さんに行っては、昔の夢を叶えているのです。

もちろん今でも、毎月ポンポン買えるようなものではないですが、幸いなことに?当時憧れていた電車は今となっては旧型車。今の子どもたちの興味の中心ではなかったり、実車がとうの昔に引退していたりしますから、中古の模型屋さんで製品を探すと、当時の新品価格の半額ぐらいで売ってたりしますので、ハードルはちょっと下がっていますね。

模型をつくるときは、今の興味。模型を買うときは、昔の憧れ。このように動機が明確に異なるから、ここまで守備範囲が広がっている、ように見える状態が生まれているのでしょうね。何であれ、様々な形で楽しめる鉄道模型という趣味は、いいものですね。

うまい締めが思いつきませんでしたので、最後はざっくりです。見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!