離乳食管理をもっと簡単に──キッズデザイン賞アプリの機能一つひとつに込めた想い
※こちらは2019.09.27に公開したものです
株式会社カラダノートのアプリ「ステップ離乳食」がキッズデザイン賞を受賞しました。これは離乳食時期に子どもに食べさせていい食材を把握、管理できるアプリです。今回はステップ離乳食担当チームがどんな想いを持ち、どんな工夫をして機能を検討・開発しているのかをお伝えします。
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食べてよい食材を○×△でわかりやすく、ワンステップ操作で管理できる
▲ 子どもの成長時期に応じて、食べられる食材を確認し、記録することができるアプリ「ステップ離乳食」。中央の画像は、食べた食材の数に応じて表示される”食材コンプリート記念画像”
離乳食は子どもによって進め方に差があり、不安や悩みがつきないものです。メニュー本などはあっても、「おかゆの次に何を食べさせていいのか」「いつから食べさせていいのか」などわかりにくい部分がありました。
そんなママやパパの悩みを軽くし、離乳食に関する情報収集や記録を簡単、かつ効率的にしようと開発されたアプリが「ステップ離乳食」です。このアプリは2019年8月23日に「キッズデザイン賞」(※)を受賞しました。
「ステップ離乳食」が受賞したのは3部門あるキッズデザイン賞のうち、「子どもたちを産み育てやすいデザイン部門」でした。アプリは子どもの月齢によって、いつから、どんな順番で食べさせるかがわかり、食べさせた食材を簡単に記録できるツールとして、子育て中の多くのママやパパに安心して使っていただいています。
「ステップ離乳食」は現在、全体のディレクションを生出和紀、開発を髙橋和康、デザインを篠原みなみが担当し、チームとしてアプリを成長させています。
子どもの好き嫌いやアレルギーなどの反応を食材ごとに記録できるようになっており、何か詳しく書いておきたいときはメモを追加することも可。2019年9月現在、アプリ内には280以上の食材を時期や栄養素ごとに一覧にしており、ユーザー自身が食材を追加できるようにもなっています。
また、アプリに記録した情報は家族共有機能を利用して共有することもできます。2015年9月11日のリリース以来ユーザーは増え続け、2019年8月には過去最高のユーザー数を記録しました。
多くのユーザーから支持されるようになった「ステップ離乳食」は、ユーザーの方々からの声をもとにアップデートを重ねています。
※キッズデザイン賞
特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催するキッズデザイン賞は、多様なステークホルダーとともに子どもの未来が持続的で明るいものであることを目指している賞です。そのため「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす、すべての製品・空間・サービス・活動・研究の中から、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた作品を顕彰しています。
SNSやレビューでユーザーの声を拾って優先的に機能に反映している
▲ 自身の経験から食に関心の薄いパパにも離乳食に関わってもらえるように、という視点で試行錯誤する生出(写真右) デザインの力でユーザー体験を向上させようと奮闘する篠原(写真左)
「ステップ離乳食」は子どもの離乳食を管理できるアプリですが、実際のユーザーであるママやパパの子育てのモチベーションアップも意識して設計しています。
たとえば、離乳食スタート時から食べた食材の数が3品目、5品目、10品目、以降10品目ごとに増えていくと、「食材コンプリート記念画像」という画像が表示されます。日々少しずつ成長している子どもと親の頑張りを認め、楽しみながら離乳食を進めていただけるようにという想いが、開発のベースにあるのです。
また、2019年3月から2カ月ほど、監修の管理栄養士に食材について質問できるページを設置。ユーザーから約500件の質問が寄せられ、多かった質問とその回答をアプリ内に Q&Aとして反映しました。
無料で気軽に栄養士に質問できるという試みは非常に反響がよかったため、再度の実施を検討中。その他に気づいたこととしては、離乳食に対して悩んでいる人が多いということでした。
食材に関する Q&Aをザインした篠原は、アプリのレビューや問い合わせ内容、SNSでのつぶやきなどをチェック。ユーザーから寄せられることの多い意見を拾って、新たな機能追加に着手しています。
圧倒的に月曜日に使われている!利用状況からみるユーザーの傾向
▲ エンジニアの高橋は、アプリのコンセプトを壊さないように機能検討を行ない、開発するよう心がけている
アプリをより良くしていくために、ユーザーの声を取り入れることももちろんですが、さまざまな事情で現時点では難しいケースや、あえて入れていない機能もあります。
一方で、ユーザーからの声はあるものの、対応できていない課題もいくつかあります。
ユーザーの傾向で顕著なものの例として、月曜日の起動率、記録率が圧倒的に高いということがあります。週末は平日に比べると使っている人が少ないのです。一方で、共有機能の利用率は週末に上昇。平日は仕事で忙しいパパが週末にアプリを利用していることがうかがえます。
家族みんなで使い、育児を楽しんでもらえるアプリに
▲ ママはもちろん、子育てに関わる全ての人に喜んでもらえるアプリを目指して、これからもアプリ開発チームの奮闘は続く
キッズデザイン賞の受賞もきっかけとし、今後「ステップ離乳食」はさらに進化していく予定です。
担当しているアプリがキッズデザイン賞を受賞したことについて、3人はそれぞれに喜びや手ごたえを感じています。同じメンバーで「授乳ノート」というアプリにも注力しており、「ステップ離乳食」と並行して強化しています。
チームでやってきたことが評価されたという経験は、今後必ず生きてくるはず。これからも、子育て中の親を手助けするというコンセプトは崩さず、機能一つひとつに想いを込めてアップデートしていきます。